2020年4月9日木曜日

退屈しのぎにどうぞご覧ください。

洋服業界は、とても分業化されています。
退屈しのぎに見ていただけましたら幸いです。

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1着のお洋服がお店に並ぶまでに、たくさんの人が関わります。

<デザイナー>
洋服のデザインをする人です。

<パターンナー>
デザイナーと打ち合わせをし、型紙を作る人です。デザイナーと兼ねている場合も
あります。ゴーシュやNO CONTROL AIR、TOKIHOなどはその類になります。















TOKIHOのワンピースコート















ゴーシュのコート















NO CONTROL AIRのパンツと同デザイナー
FIRMUMのブラウス


<生産管理>
上の両者と意思疎通をとりながら、工場の方と実際にやりとりをします。
ブランドが大きくなればなるほど、このポジションは重要です。

<付属屋>
洋服のボタンやファスナーをはじめ、ありとあらゆる「付属」を用意してくれる人たち。
その先には、大手のメーカーから中小企業までたくさんの付属メーカーがあります。
世界シェアも高い、日本のYKKのファスナーは誰もが知っているメーカーでしょう。
そういった様々なメーカーの付属を集め、提案している人たちです。















デザイナーが要求するいかに変わったデザインの付属品も彼らがたいていは
用意してくれます。もちろん、すぐにポンと出てくるものではありません。
写真は腐食加工がなされたGASA*のパンツのボタンです。

<機屋>
古くから生地を作れる場所は大方、決まっています。それを「産地」と呼びます。
その産地で、実際に生地を織り上げる人たちのことです。

<生地屋>
機屋から生地を買い、メーカーや小さなメゾンのデザイナーにまで営業をかけ、
生地を売る人たちです。多くのアパレルメーカーは彼らから生地を買いますが、
一部のこだわったデザインを手掛ける人たちが産地に直接出向き、自分たちだけの
生地を作ります。他にないものを作るので、皆さんが見ても魅力的に感じます。
その分、お値段は高くなります。
GASAやSUSURIさんは、この点において特化しています。















SUSURIの完売したこちらのコートは、彼らが産地へ赴き、色を特注することで
らしさを手に入れた素敵な素材でした。















GASA*やNATIVE VILLAGEはオリジナルファブリックの宝庫です。
お客様はもちろん、同業者の方たちがいらっしゃった際には、
必ず立ち止まって生地を食い入るように見て聞いてきます。
「これ、なんていうブランド?」って。


<生産請負会社>
いろいろなケース、言い方がありますが、大きな工場の場合、請負会社を通して
工場とのやり取りが可能になるケースも多くあります。彼らが「協力工場」の
実質的な管理まで行い、工場で働く人たちを守っています。

<工場>
実際に洋服を縫製したりする現場です。単独で仕事をとる大きな工場には、
工場長、企画など要となる役職はしっかりとあり、コントロールされています。
そうではなく、夫婦2人で営むような小さな工場もたくさんあります。
海外生産の影響を一番最初に受けるのはそんな方たちです。

工場内も細かく分業されています。

・縫子さん
洋服を縫う人たちです。袖を縫う人はずっと袖を縫います。衿を縫う人はずっと衿を縫います。たいていは一列に並んだミシン場のそれぞれの脇に箱があり、担当箇所が終わると
そこへ放り込み、後ろに回すといった流れ作業が行われ、その姿は美しく効率的です。
素人では考えられないスピードで、彼らはまっすぐ縫えます。

・裁断
企画と呼ばれる人が兼務する場合も多く、洋服を作るうえでかなり重要な仕事です。
パターンナーが作った型紙に合わせ、生地をパーツごとに裁断していきます。

このような名のある工場内の仕事は、新人にはさせてもらえず、しばらくは出荷作業や
ネーム付け、下げ札付けやその管理がほとんどです。
annabelleでお取り扱いのあるFACTORYやARTEPOVERAは工場を併設しています。















FACTORYのリネンコットンのサマーセーター
彼らのすごいところは、専業色の強いニットもすべて自社で手掛けている点。
修理の対応も早く、助かります。















ARTEPOVERAのリメイクパンツ
USEDやDeadstockを用いたリメイクは、通常の工場は絶対に仕事として
受けてはくれません。これが可能なのは、工場とセンスがあるからです。


<仕上げ屋さん>
工場で縫い上がった商品のプレス(アイロン)をかけ、再び工場へ戻します。
その後、下げ札を取り付けたり、薄いビニールに入れて出荷します。















ASEEDONCLOUDの商品は、どれをとっても丁寧で端正なお洋服だと感じます。
英国本国でマーガレットハウエルのアシスタントを務めていただけに、
トラディショナルな手法によるモノつくりを大切にされているように感じます。
彼らのようなお洋服には、仕上げ屋さんも肝心な存在でしょう。


<穴屋さん>
ボタンホールを開けてかがる仕事をする人たちです。

<染色工場>
たくさんの種類がありますが、大まかに生地を染める人たちと糸を染める人たち。
もう一つは、すでに縫い上がった製品を染める人たちがいます。
その中なかには、一般的な化学染料を用いた反応染めや天然染料を用いた手染めの
人たちがいます。annabelleでお取り扱いのあるblue in greenは本来は染色を生業
にしてきた人たちです。長年、手染めで座布団や暖簾を染め続けています。
またFACTORYは染色も自社で行っているレアケースです。





















このパンツを作る高城染工は、岡山の児島で105年以上続く老舗の染色工場です。
現在は自社ブランドへの手染めの藍とインディゴを手掛けています。


<小売・百貨店>
annabelleもここに当てはまります。メーカーやデザイナーの展示会で
洋服を仕入れ、販売します。


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現在は、臨時休業が続くさみしい事態となっておりますが、すぐにでも
これまでと同じような気持ちでファッションを愛する人たちをお迎えできるよう、
少しづつ、お洋服を紹介したいと思います。
我々がご紹介するデザイナーのお洋服は全て上記のような様々な職種の人たちの
手を通して出来上がります。そのそれぞれの職種のプロとデザイナーとの
やり取りも、きっと面白いに違いないのです。
これからも、そのような魅力を伝えられるお店として活動していきます。