2018年10月28日日曜日

鬼門とは言わせない

若いころ、リーヴァイスの517の

カラーコーデュロイを山ほど持っていた。

春夏はジーンズやチノ、冬は革パンがかっこいい

時代でしたが、そんなの買えるはずもなく、

なんとなくあったかそうでかっこいいそこにはまったのです。

しかも当時は古着屋でとってもリーズナブル。

まめに高円寺の古着屋を回って、見たことない色を

探しては買っていた。

洋服屋になってから、「コーデュロイの服を売りたい」などと

言おうものなら、「鬼門!鬼門!」と即却下。

要するに、かっこいいのはわかるけど、実績のない素材、

だという事でした。

大好きだっただけに、残念な気持ちをしばらく引きずったのを

覚えていますが、そのコーデュロイが、今は「トレンド」ですって。

なんかファッションて、やっぱり面白い。





















ARTEPOVERA

コットンコーデュロイバルーンパンツ

¥16,000+tax

コーデュロイは、まださほど寒くない秋口から、

ボトムスで秋冬らしさを醸し出してくれる、

とても着用頻度の高い素材だと思います。

真冬はズボン下を履いて。





















デザインは、とても実績のある形。

アナベルでは夏には麻でご紹介し、

昨年の冬にはWOOL素材で展開していました。

今年はコーデュロイ。

フロントは2タックです。
















畝は細すぎずちょうどいい太さ。

タッチもソフトで心地いい。





















フロントのたくさんの釦が特徴的。

股下までボタンが続くデザインです。



















そして、よく見ると裾にはこんなひもが。
















そうです。

絞れます。

丈は短めのバルーンパンツになるのです。





















こんな感じ。

絞るのと絞らないので、

全くの別物ですよ。

好きな位置で絞りっぱなしでも良いですね。

僕はそういうタイプです。
















もう一つの特徴は、じつは背面にも2タック入るのです。

どこから見ても、少しふんわりした印象のバルーンパンツ。

パンツ本来の活躍はもちろんですが、

ワンピースの下に履いても素敵ですよ。





















色は、ホワイト、ベージュ、ダークグレーの

3色展開です。どの色も素敵です。





















ホワイト×ライトグレー

黒を使わない、大人っぽいスタイリッシュな

色の組み合わせ。















スカッとした爽やかさもあって、

冬のコートのインナーコーディネートとしては、

おすすめの組み合わせです。

グレーのニットはITOIのカシミアのもの。















小物使いも楽しそう。





















背面のタックはこんな具合。

ボリュームはさほどではありませんが、

いい感じに丸みの出るデザインです。















ちょっと羽織ったり。















ゴーシュのハイランドニット、ブラックで

モノトーンに。















ゆったりしたブラウスにも似合います。





















このベージュも良い色です。

あまり暗くならない、華やかさのあるベージュ。















こちらの素敵な色のセーターもITOI です。















ベーシックで靴下でも遊びたくなるベージュです。















NO CONTROL AIR のコートを上から着てみます。

ロングコートとのバランスも素敵です。





















グレーはネイビーにあわせて、

少しシックな感じでスタイリングしてみました。















たぶん、この色、何色でも似合います。

「明るい色が欲しい!」というわけでなければ、

とってもお勧めです。















ヒールも結構似合います。















上から羽織ったり。





















ワンピースに潜ませたり。。

もう鬼門とは言わせない。



2018年10月22日月曜日

頭に描かれる佇まい

昨年もハッとさせられた。

今年はもっとハッとさせられた。

見た瞬間にわかる、「いつ見ても好きなやつ」。

チンカラーと名付けられた素敵なハイネックが、

今年はワンピースで登場です。





















susuri

チンカラーワンピース

black ¥33,000+tax





















人の首はこんなに傾いているのか。。

そう、再認識させられるような傾斜角度。

この傾斜角度は何度か修正してたどり着いた、

なんとも絶妙な角度。

釦は見ての通り、やや左に寄せて、

着た時のバランスを重視して、少し傾けています。
















生地はsusuriオリジナルのコットンクロス。

タイプライターと同組織で甘織にした、

ふっくらとしたしなやかなコットン素材。

地厚ではありませんが、透け感もない。

秋口から真冬は重ね着をして春までしっかり

3シーズン着ていただけるワンピースに仕上がっています。
















釦は少し変わった縞模様の黒蝶貝の釦。

見る角度で模様が変化します。





















袖口にはsusuriらしいデザインが施されます。

タックで畳みこんだシャツカフス風の面白い袖口。
















そして最も特徴的なデザインはこちらの背面タック。

ニットの求心編みをイメージしたのでしょうか。

布帛のデザインでは見たことのない面白いタックは、

アイコン的な要素もあり、極端なAラインを作り出す。





















肩がわざと内側に入るようなデザイン。

通常の女性の肩のサイズが37cm程度であるのに対し、

こちらのワンピースは33cm程度。

もちろん、数字上の問題であり、視覚的に

肩を小さく見せているデザインであるということです。

その分、バストや脇、その背面、袖付けの角度などで、

ゆとりや運動量は十分に確保している。

どちらかというと、ゆとりのあるワンピース

であるように思います。















そしてバストラインの下から、

バスト寸の倍以上ある裾まで、

きれいなAラインを描くシルエット。

裾は着用した際に脇が垂れて見えないよう、

かなり大きめのカーブを付けています。















何度見ても素敵な横姿。

susuri 齋藤さんの描く横姿、大好きです。















上からはカーディガンやジャケット、コート、

いろいろ着ていただけますが、そこまで気温が

下がりきらない10月、11月は、こんな似たような

素材感の羽織ワンピースを重ねるのもいい。















軽めのWOOLのストールを持っていれば、

朝晩の冷え込みにも十分でしょう。

なかなか見ない、変わったデザインでありながら、

いつ見ても素敵だと思えるワンピース。

suusri斎藤さんの癖ともいえるような、

彼の頭に描かれる佇まいが素敵なせいでしょう。

着て、その世界感に浸ることで、少しそれを

垣間見ることができると思いますよ。




2018年10月21日日曜日

cute & chic





















khadi and co

POM POM ¥25,000+tax

展示会で一目見て、、

なんて可愛らしいんだとドキドキした。

今までの洋服の展示会ではあまり感じたことのない気分。

高校時代、何度も見たオードリーヘップバーンの映画。

その中でも、華やかかと思えば少し天然な可愛らしさもあり、

可愛らしいかと思えばシックな一面もある、

「ティファニーで朝食を」のヘップバーンを思い起こす。

このカバンは、そんな可愛らしさを纏っている。
















表地は手織りのシルクを使用しています。

とても味わい深く、癖のある表情ですが、

それがまた、このバッグには欠かせない表情なのでしょう。

手織りであるがゆえ、まっさら奇麗な表情ではない。

織ムラや糸飛び、ネップなどもある。

もちろん、絹特有の光沢感とあいまって、

味わい深さと高級感を同時に感じていただける。


裏側は、表地の風合いを損なわないような素材を使用。

柔らかいコットンローン素材を。

立体感のある編みぐるみのような刺繍は、

WOOLの糸を使用したもの。





















サイズ感は、ハンドバッグのような感覚のサイズです。















必要最低限の荷物は可愛らしく収まります。

長財布、カードケース、携帯電話、小さめの化粧ポーチ。

もっと入りますが、モノを押し込めるカバンというよりは、

やはりハンドバッグのような感覚でお使いいただきたい。

和装にも似合いそうです。





















こんな風にショルダー使いも可能ですよ。




























インパクトのあるオフホワイトも素敵です。

可愛らしく、なおかつシック。

なかなか出会えない感覚の巾着です。





2018年10月18日木曜日

お知らせ

<FACTORYのセーター類について>

毎年、楽しみにされているお客様も多いと思いますし、

店頭でも毎日のように質問されるので、お知らせします。

今シーズン、FACTORY のセーターの入荷はございません。

また、前回のカシミアは、まだ在庫がございますので販売します。


申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。


annabelle


2018年10月16日火曜日

境界線上のシャツ

妻がとても苦手意識を持つテイストがある。

それは、いわゆる「メンズライク」。

妻は昔からトラッドなメンズライクが苦手なのですが、

年齢とともにそこに拍車がかかる。

昔、着ていたものも着なくなる。

そういう年頃なのかもしれません。

同じようなデザインでも、素材にグレード感があったり、

少しラフな印象があるもののほうが、取り入れやすいと。

もちろん、メンズライクが得意な大人の女性も

たくさんいらっしゃる。

バイイングする時は、その境界線上にあるような

シャツは気にしてみています。

シャツの原型をとどめながら、カチッとしすぎず、

ゆるくなりすぎず、大人に似合いそうなもの。





















BLUE BLUE JAPAN

コットンインディゴ手染めバンドカラーシャツ

¥16,000+tax

















コンパクトブロードというのか、しっかり目の詰まった

平織の素材です。触ると少しシャカシャカします。

一年中、ラフに扱える素材感です。





















最も特徴的なのは、この袖付け。

シャツですが、トレーナーのような

ラグランスリーブ。

バンドカラーということもあって、

まるでブルゾンのような感覚。





















ラグランスリーブですから、袖幅は広いのですが、

袖口はギャザーを入れて、キュッとした感じ。

そのバランスには女性らしさを感じます。















こんなカボチャパンツに合わせてみれば、

シャツに対する苦手意識もどこへやら。















少しルーズなサイズ感もカチッとしすぎず

いい感じです。















もう一色は、ARTEPOVERA の加工チノに、

少しメンズライクな印象で。

これで、襟が付いたメンズっぽいシャツだと、

妻はモデルを放棄して、逃亡します。















これはやはり、バンドカラーということと、

ゆとりのあるサイズ感が良いのでしょう。















こちらは私自身が良くやる重ね着。

バンドカラーに丸首のニットを重ねます。

丸首から少し丸首がのぞく感じが好みです。

境界線上のシャツ、、、

春秋は一枚で、初夏には袖まくりで、冬はインナーに。