2013年5月31日金曜日

ベルギー生まれ日本育ち

水を通せば通すほど風合が増してくる。

それはいい素材の条件の一つだと思う。

着るたびに洗濯を繰り返し、肌に近いところで

着るものほど素材にはこだわりたい。

昨年もご紹介した、夏によれないT-SH。

「pyjamaclothing」(ピジャマクロージング)。






















V/N ロングスリーブ カットオフTee ¥6,300(税込)

Blue

素材は、最高級コットンと呼ばれるエジプト綿の「ギザコットン」。

番手はわからないが、相当細い糸を使用している。

1年半にわたり、着用してみてわかったことは、

①洗えば洗うほど、フワフワしてくる

②よれない(斜傾しない)

ということ。

















袖口と裾がカットオフになっている。

洗濯をすると丸まってくることもあり、少し丈が長めになっている。






















夏にさわやかなイエロー。

昨年もお伝えしたが、よれない理由は編地にある。

「sz編み」というちょっと特殊な編地。

たいていのT-SHは多少なりとも洗濯を繰り返すとよれる。

なぜよれるのか?

T-SHは、あたり前だが生地から作られる。

生地は糸からつくられる。

そして糸は、綿(わた)からつくられる。

わたをくるくるよじって、ひも状の糸のようにすることを「撚糸」という。

わたから糸を作る工程だ。

製品になってお洗濯を繰り返し、水が通れば通るほど、

一度撚られた(よられた)糸が綿(わた)の状態に戻ろうとする。

それがT-SHがよれる原因だ。

pyjamaclothing のT-SHは、右に撚った糸と左に撚った糸を

交互に使いながら通常の天竺編みで製品にしている。

そのため、綿(わた)に戻ろうとする力が相殺されるという仕組み。

これを「sz編み」という。

良くできています。






















柔らかい印象のオレンジ。






















四角いポケットがかわいらしい。






















ネイビー






















ブラック

一枚で主役になりえるデザインとサイズ感。






















ロングスカートにシンプルに。

生地が上質で薄いため、夏にも大活躍。






















長めの丈も、ヒップの上できれいにブラウジングして収まります。

重ね着では脇役として、肌触りのいいアンダーウェアーとして活躍します。
















肌触りがよく、よれないこのT-SHは、

ベルギー産で日本のみでの販売です。




2013年5月30日木曜日

風を感じるショールカーデ

梅雨に入りました。

少しじめじめします。

でも時々吹く風がよけいに気持ちいい。

風を感じましょう。






















タコではありません。

オーガニックリネンのショールカーディガン。

インドに農園を持つオーガニック集団、「MILFOIL」(ミルフォイユ)から。

こちらは、リネン素材そのままの色。

natural ¥11,550(税込)






















スミクロに近いブルー、ネイビー。 






















いい感じにムラ感のあるイエロー。






















落ち着きのある差し色、ローズ。

夏のロングスカートに合わせて、大人っぽく。






















良質な麻のニット素材がきれいなドレープを描きます。
















さらさらな肌触り。






















時々吹く風が心地いい。






















パンツスタイルで夏の重ね着を。






















いろいろな人が

いろいろな服装で

じめじめした梅雨時期を快適に過ごせるリネンショールカーデ。

最近腕を見せたがらない、、汗かきの妻もご満悦です。


洋服の中を、心地いい6月の風が通り抜けます。



2013年5月26日日曜日

麗しのサンタナとスリッパ

15年くらい前になるだろうか。

当時、ある靴屋で働いていた僕は

一番多い時期で500足くらいのスニーカーを

所持していた。

さんざんいろんなタイプの靴を履いてきたが、

結局、今も履いているものはごくわずかだ。

オールスターのハイカット。

BENNSIMON。

スペルガ。

そしてサンダルは、ビルケンシュトックを何足かは

持っているが、どうしても家履きの域を超えない。

なんかシュッとしたかっこいいけどラフなサンダルないかな?

・・・と探している最中に、原宿のあるセレクトショップで

出会ったのが、「ARCOPEDICO」(アルコペディコ)という

ポルトガルの健康サンダルだった。

あまりに気に入って、同時に3足くらい購入し

毎日のように履いていた。

ちょっとデザインは違うが、今アナベルにも入荷してきた。

















見たとおり、すっきりしている。

お洋服とコーディネートした時に、このすっきり感はうれしい。

サンタナ ¥6,615(税込)
















エレガントに行き過ぎない、夏のワンピーススタイルに。






















スポーツサンダルにも関わらず、

スタイルや小物使いのバランスで

美しさすら感じるこのサンダル。

創設者は人体解剖学の権威ということもあり

履き心地もいい。






















もちろんパンツスタイルにもよく似合います。

そして、僕がさんざん履いてきたタイプの

レディースバージョンがこちら。

















スリッパ。 

正式モデル名がありますが、読めません。

スリッパ ¥6,615(税込)






















こちらは、ちょっとボーイッシュなスタイルにもおススメです。


汗をよく吸うコルクソール。

これから始まる、長い長い日本の夏に。



2013年5月23日木曜日

天井裏から愛をこめて

今シーズン、僕の中で

「よくこれを作ろうと思ったな。。。」ランキング、

第一位の商品が入荷してきた。






















「吊編み機」(つりあみき)という言葉を

聞いたことがあるだろうか。

メンズ雑誌なんかを見ていると、

宣伝文句のように書かれた記事を見かけるが、

あまり好感を持てない。

雑誌だから仕方ないのだが・・・。

素晴らしいものも言い過ぎたり

作りすぎたりすると味が薄れる。

戦前はアパレル産業の中心にあり、

高速編み機の登場により、稼働する機械と

それを操れる職人の数が激減している。

吊編みで作られた生地の特徴は大きく2つある。


①素材の風合いを生かして、ゆっくり編まれるので

フワフワしていて気持ちがいい

②丈夫である。

この生地もそうだ。






















こちらは、吊編みのパイル素材。

ランキング一位のわけがうっすら見えてきた。


女性にとってなかば「どうでもいい」と思われがちな

「吊編み」を特徴にしていること。


見た目がこの上なく普通であること。


さらに僕が驚いたのは、なかなか重さがある。


普通、吊編み機は編むのにおそろしく時間がかかること、

また、フワフワ感を全力でアピールするためにも軽いものが

多いのだが、これは少し重い。。。

しかも、しかも、、吊編み機で一番人気は「裏毛」と呼ばれる

いわゆるトレーナー素材なのだが、

これは、あわや「部屋着」と言われかねないパイル。。。

しかも色は白とこちら、、






















グレー。

だんだん悪口のようになってきたが、

決してそんなことはない。

僕はものすごく好きな商品だ。


このブランドでは毎回、吊編み機で何か作っている。

もしかしたら、あの光景を見たのかもしれない。

ばかデカイ編み機が、工場の高い天井からぶら下がり

ゆっくりと力強く回転する。

そして機械にも関わらず、編みあげている最中、

熟練の職人が回転のバランスを維持するため

編み機の針を調整し続ける。

モノ好きなこのブランドらしい、商品だと思う。


STANDART AT HAND パイルT-SH ¥8,925(税込)









2013年5月19日日曜日

憧れの帽子

今シーズン、帽子を充実させようと心に決めていた。

夏のスタイリングを大きく左右するアイテムである帽子。

展示会での偶然の出会いでお取り扱いを決めた、

「mature ha.」

そして、昔から憧れの帽子だった

「sashiki」(サシキ)

数年前、当時お世話になっていた(今もなっている)

神戸のあるセレクトショップの代表が、

素敵なパナマハットをかぶっていた。

それがsashikiの帽子との初対面だった。

神戸のショップでは、白い壁をバックに

いつも強い存在感を放っていた。

今、アナベルではお客様の目にどう映っているのだろうか。

完売してしまった商品もあるが、現在あるものをお伝えしたい。

















sashiki ×Lin Francais d'antan ラフィアハット(広つば) ¥15、750(税込)






















sashiki ×Lin Francais d'antan ラフィアハット(狭つば) ¥14,700(税込)

ざっくりと柔らかい上質なラフィアは

夏のワンピーススタイルを彩ります。











































アナベルお取り扱いサイズ57cm






















重厚感のあるしっかりとしたラフィアの日よけ帽。






















シンプルな黒リボンがスタイリングを引き締めます。

ラフィア日よけハット ¥22,050(税込)






















バイカラーのリボンがひかる。

かっこいい中折れ帽。






















ラフィア中折れ帽 ¥18,900(税込)






















今シーズンのsashikiさんでもっとも特殊な帽子。

湘南で活動する藍染の専門チーム、「リトマス」さんと

sashikiさんのコラボレート商品。

sashikiさんが作ったラフィアのハットに

日本の伝統的な染色技法である「灰汁醗酵建て」を用い

時間をかけて、一点づつ手染めされる。

両端がいい感じにぼやけて染まっている。

どうやってこんな風に染めたのか?

実はsashikiさんにも教えてくれなかったそうだ。






















夏の日差しに美しい、藍色。






















こちらは、つばの広いタイプ。






















ブルー系のコーディネートによく似合う。

















二つとも折りたたんで持ち運べます。

sashiki × リトマス 藍染ラフィアハット(つば広) ¥19,950(税込)

                       (つば狭) ¥18,900(税込)



多くはないが、布ものの帽子も制作している。

リネンキャンバスのキャスケットは、かぶった時の

サイズ感にほれぼれする。






















色違いはこちら。






















リネンキャスケット ¥10,500(税込)

そして、






















sashiki × リトマス 藍染リネンキャスケット ¥14,700(税込)






















いつか、sashikiさんでオーダーしたい、、

憧れのパナマ帽。  ¥31,500(税込)






















強い弾力としなやかさ、そして軽さを併せ持つパナマ。

涼しげで、気品すら感じさせる。


<お知らせ>

5月20日売りの「nid vol27」より、

私の連載コラムが始まります。

1年間、書かせていただきます。






















後ろの方のページで、毎回1ページです。

第6回まで続きます。

今回は、記念すべき第1回。

















sashiki さんをご紹介しています。

明日、全国の書店で発売となります。

ぜひ、ご購読ください。











2013年5月18日土曜日

波打ち際スカート

全宇宙に広がる様々な波から波へ伝わって

たくさんの人たちがつながったらな。

海の波にぷかぷか浮かんでいるような

ふわふわとした着心地の良い服を作りたい。

波のように人から人へ伝わってほしい。

そんな思いが伝わってくるブランド、

nalunanea(ナルナネア)

nalu=波

nanea=リラックス

ハワイの言葉だそうです。






















いつも驚かされるこの白度。

潔い、心地よい、純白のロングスカート。






















透けないように2重になり、内側は張りのあるブロード素材。

外側には透け感のある、フワフワのローン素材。


疲れ目でしょうか、、

現実逃避でしょうか。。。。

内布の少し長いこのスカートの裾が、

南国ビーチの波打ち際に見えて仕方ない。






















夏のお洋服に合わせやすい、

やさしい、やさしい、ふんわりイエロー。






















前後ろが特に決まっていないこのスカートは

合わせるお洋服によって少し表情が変化します。






















nalunaneaさんのお洋服も、デザイナーさんの

イメージと意思がはっきりと表れます。


nalunanea マキシ丈スカート ¥19,950(税込)