2018年8月31日金曜日

sono 3



「sono(その)」というブランドを始めたきっかけは、

お客様でもあり、作家活動をしている革作家の園田さんと、

お店でぺちゃくちゃおしゃべりしていた時のこと。

「いいこと思いついた時にすぐに形にしてみる」

って重要ですよねっていう話から、

「annabelle用に、そんなことできませんか?」

ってお願いしたら、

「いいですね。」ってなりました。

なんかすごく、滑らかな感じで。。

普段は、「sonor(ソナー)」というブランド名で、

革の鞄や小物、スリッパやルームシューズを作る園田さん。

annabelle用の「sono(その)」を始めるにあたり、

園田さん行きつけの豚革の鞣し工場に付いて行くことから始めました。















食用の副産物からなる豚革製品の革の制作は、

まず、このでかい樽に数トンの水と石灰を流し込み、

ひたすら回し続け、毛を削ぎ落すところから始まる。

上に電車が走る小さなトンネルの中で話をしているような空間だ。

大きな声を出さないと、なにも聞こえない。





















毛を削ぎ落し、きれいにシェービングした後は、

「本鞣し」と呼ばれる工程に入る。

おそらく布地でいうと、「晒し」ということだろう。

この工程で、薬品を使うか、植物のタンニンを使うかで、

革の製品としての類が異なってくる。

この工場では、ミモザのタンニンを使用して鞣している。





















1階で、ソーピング、本鞣し、染色まで

行った後は、2階で加工、乾燥の工程を踏む。

そこそこの大きさで、なかなかの工程を踏むのだが、

なんと男3人で切り盛りしている。

しかも、聞いたら「え?!!」っていうような

ブランドの革たちが、この工場から旅立っている。

そう、小さいながら世界から認められた鞣し工場なのです。















始めて「sono」のサンプリングに着手したのは2016年。

革鞣し工場の隅っこで見つけた、「キズの入った革」を

わざと用いることで、1点づつ異なる表情を生む

カバンとなればと願ったのです。

革鞣し工場の社長さんにもいろいろとお話を聞き、

キズの入った革を洗いざらしで販売することにした。















「sono(その)」の商品名は、ブランド名をもじり、

「その1」、「その2」とつけることにした。

写真は、「sono1ヨコ型」です。















こちらが「sono1タテ型」です。





















しわしわで、ちょっと硬いところから、

段々と柔らかく馴染んでくるような仕上げにした。





















そして、昨年登場した「sono2」2Way Bag。















ショルダーで使ったり。




















手に持ったり。















腕に掛けたり。

そのどれもがスムーズにできるようなバランスを

探ったり、カバンそのものの深さを調整したり、

ポケットの位置や取り付けの仕様を何度も変更したり。















ショルダーの持ち手の仕様を変更したり。

サンプルを5点くらい作っては使ってみてを繰り返し

生まれたのが、「sono2」でした。

そして今年の7月、「sono3」を展示販売した。





















ある意味、今までで一番、仕様面で苦労した。















ミニショルダーで、メインバッグの中で迷子に

なりやすい小物たちを持ち歩くようなカバンを

イメージしていたので、片手でも扱いやすいというのが、

一つのキーワードとしてあった。





















そのポイントは、蓋部分のかぶりの深さに

あったのだが、ベストな深さを探るのにずいぶんと

時間を費やした。使ってみないとわからないから。















今回初めての細紐のショルダーということで、

ショルダーヒモの色移りについても検討した。















最も粉が付着しずらく、本体の鞄と相性の

いいものを探してもらった。















太すぎるとちょっと持つのに物々しいし、

細すぎては頼りない。















様々な検証を繰り返し、7月の展示を無事終えました。

が、、少々問題が起こりました。





















カバンの蓋部分の端っこを返し縫で

留めて留めているのですが、7月に販売したものの

中に、すぐに返し縫が外れてしまったものが数点現れました。

もし、そうなってしまったお客様がいらっしゃいましたら、

ご連絡をいただけますと幸いです。すぐに直します。

また、今回販売するものにつきましては、

その部分の仕様を多少見直し、返し縫の回数を増やしております。





















色は全5色展開。

上から、ライトグレー、ブラック、ダークブラウン、

コーヒーブラウン、ナチュラル。

色がわかりずらいですね。





















ライトグレー、ブラック。

ライトグレーは革ひもがブラックです。

また、ライトグレーは大きく変色します。















グレーの面影はなく、、ピンクベージュのような

色味へと変色します。(あくまで変化の一例です)

ぜひ変化をお楽しみください。

また、変色具合には個体差がございますので、

どのような変化を遂げるのか?

おおらかな気持ちで見守ることができそうな人にお勧めです。

色の変化が気になる方にはお勧めいたしません。





















ダークブラウンが復活です。

今回、sono1、sono2もダークブラウンが

復活しています。

真ん中は、コーヒーブラウン。

店頭で、毎日僕がぶら下げているので、

お店に来ているお客様は、見慣れていることでしょう。

一番下は、製品化は初めてのナチュラル。

ミモザの天然鞣しで、何も染色していない状態の色。

こちらはゆっくりと色を深め、最後は茶褐色に。






















sono3は、このようにパタパタするデザインで、

両側に収納できる。





















また、革ひもを一回交差させて、

内側に通すことで、カジュアルなハンドバッグの

ような雰囲気で持てる。





















このように短く持てる。




























どっちもいい。



















ブラック























ライトグレー






ダークブラウン


















コーヒーブラウン

こちらは、一番上以外は僕の私物ですので、

多少、色の変化がお分かりになるかと思います。




ナチュラル





















蓋部分は、小さなマグネットスナップで

簡単に締まります。

そして今回も様々な表情の違いをお楽しみいただけます。

sono1~3まで、全5色展開で入荷しておりましたが、

一部、色がかけております。

ようやく通信販売でもご紹介ができそうです。

僕にとって、なくてはならない存在になりつつあるsono3。

たくさんの身近な人たちに購入していただき、嬉しい限り。

じわじわと、深く浸透させたい「sono(その)」。

2年間で第3弾まで作りました。

次はいつか、まったくわかりませんが、

今後も「sono(その)」をよろしくお願いいたします。



<お知らせ>















お待たせしておりました、FIRMUMのワイドデニムが、

本日ようやく入荷いたしました。

今回は少量の入荷となってしまいましたので、

あらかじめご了承ください。

よろしくお願いいたします。