2013年10月29日火曜日

紙一重

大げさな言い方をすると、

「何も感じないもの」と「すごくいい」と思うものは、

紙一重なのだと思う。

その紙一重の工夫で、たくさんの人に、「いいね」って

言われる商品は、デザインのチカラがある商品なのだと思う。

Travail Mnauel にはそう思える商品が本当に多い。






















先日、webshopのほうにアップしている、

裾リブパンツ。 ¥16,800(税込)

チャコールグレーが完売していましたが、

再入荷いたしました。






















表地はウールとポリエステルの混紡で暖かい。

















内側は全面ふわふわのコットンガーゼ。

2重になった接結(せっけつ)素材。






















こちらはネイビー。

裾のリブで風の通り道を塞ぐため、かなり暖かい。

最も優れているのは、使えるコーディネートの幅広さ。

想像してください。。。


メンズライクにハイカットのスニーカーを履いて、

スタジャンや革ジャンにニットキャップ。


ビルケンのサンダルに厚手の靴下、

アウトドア系のアウターにリュック。


サボに靴下、チュニックやワンピースを重ねて、

ニットのジレやカーディガン。


R.U.の革靴にカシミアのニット、

上からテーラージャケットにベレー。

巻物を垂らしてロングコート。


想像できる限り、スタイリングをお見せしたいのですが、

そうもいきません。

最近、忙しそうなふりをしている妻に着てもらったのは、

webshopに掲載しているパンプスにシンプルなコーディネート。






















この上から、すっきりしたシルエットの

ピーコートなど着てはいかがでしょうか。

妻が忙しそうなので、写真はありません。
















ブーツインしてロングニットなども良さそうですね。

妻が忙しいようで、、、写真はありません。
















裾リブは下でたるませるのが良さそうです。






















素材の特性上、両脇のポケットはありません。

後ろに一つ、パッチポケットが付きます。

ヒップ周りのサイズにはゆとりがあり、

ひざ下からシュッと細くなりますが、

ニット素材なので、よく伸びます。

伸びすぎたり、強度が落ちないよう、

表地に多少のナイロンが混紡されています。


意外とシンプルな形のズボンより、

活躍の幅は広いのかもしれません。

冬に向けてお勧めです。



2013年10月27日日曜日

デイリーコート

ある展示会で、コートをバイイングするかどうか、

少し迷っていた。

理由は、綿のコートだから。

自分のワードローブを見ても何着もあるコートの

ほとんどが綿なのだが、コートを求めているお客様の

ほとんどが同じ質問をする。

「あったかいですか?」

この質問に明快に答えられないと販売は難しい。

でも紹介したい。

そんなことで頭を悩ましていた。

そこでデザイナーさんがこう言った。

「持ってみないとわからないんですよね。」

確かに、、、、。

四季のある日本は季節の変わり目が長い。

だからお客さまが良く口にする。

「今時期って何着たらいいかわからない。」

そういう時期、僕はたいてい綿のコートを羽織っている。

春もそうだ。

だから出番がやたらと多い。






















Travail Mnauel コート ¥28,350(税込)

綿43% ポリエステル57%

black

中に十分な重ね着ができるサイズ感です。






















navy






















裏地は微起毛したコットンのヘリンボーン。






















khaki

表面には、パラフィン加工が施してあるため、

雨風に強いのが特徴。

ドライクリーニングができない代わりに、

水洗いはOKです。


<着用時期>

3月ほぼ毎日

4月ほぼ毎日

6月の半分

10月ほぼ毎日

11月ほぼ毎日

12月の半分ちょっと

たくさん着るのは間違いないのだけど、

購入するタイミングが難しい商品なのかもしれません。

一度持つと、そのデイリーさに気がつくはずです。

ぜひお試しください。





2013年10月22日火曜日

コートの下にしのばせて

常に重ね着を楽しんできた。

一生続けようと思う。

秋冬の重ね着で一番悩むのは、


ニットの上に何を着よう?


ニットの上にあんまり似たようなニットの

カーディガンは着たいと思わない。

でも、暖かいほうがいい。

そして、その上にコートやアウターが

着られたほうがいい。

そこで、いいなぁと思ったカーディガンがこちらです。






















Arteporvera 圧縮ウールガウン ¥23,100(税込)

杢オリーブ






















薄いグリーンとベージュのメランジです。

カシミアとラムウールで撚糸したメランジの圧縮ウール。

裏側が起毛しています。






















杢グレー






















生成りとチャコールグレーのメランジで、

遠目にはネイビーにも見て取れます。

素材は、カシミアとラムで高品質になりますが、

Arteporveraらしい3本針のラフで丈夫なつくりが手伝って、

何となく、気軽にガシガシお使いいただけるのもうれしいところです。


こういう素材は、シャツ、ブラウスはもちろん、

ニットの上にも何の抵抗もなく着ていただけます。






















下に着ているのは、カシミアの20番手。

一般的に皆さんが「セーター」という程度の厚さはあります。

軽く羽織って、脱ぎ着がしやすい。






















165cmの身長で、お尻が隠れる程度の着丈です。
















スカートやキュロットはもちろん、ワンピースにも合わせやすい。
















ウェストをキュッと締めることで、目線が上にいき、

スラっと見える、視覚的効果もございます。


セーターの上に着られるカーディガン、

1着あると本当に役立ちます。

特に大きくドロップショルダーにはなっておりませんので、

一般的なコートを重ねて着ていただけます。


コートの下にしのばせて、、、

快適な冬をお過ごしいただけます。





2013年10月17日木曜日

ユニフォーム

十数年前、まだ靴屋で働いていた頃、

アディダスのベルクロの靴が流行っていて、

一日に何十足も販売していたことがある。

昔からあるモデルの復刻だったが、

尋常ではないくらい販売していた。

「流行りもの」は、過ぎ去ると全く欲しがる人が

いなくなって消えてゆくのだが、当時の先輩が

こう言っていた。

「これは、新たな定番の始まりだね。」

言葉通り、十数年たった今でも販売され続けている。

この出来事は、僕の中の意識変化のきっかけとなった。

「ちょっと変わったデザインでも定番になりうる」のだ。

最近、「ラップ」といわれる前掛けのようなものが付く

デザインを多く見かけるようになってきた。

その中にあって、僕はこれが一番好きだ。






















Travail Manuel ラップパンツ ¥15,750(税込)

ネイビー






















ウールサキソニーのチョークストライプ素材。

軽くてしなやかな素材。






















後ろはなんだか少し可愛らしい。






















おもしろいデザインのわりに、

シンプルなコーディネートが良くはえる。






















後ろ姿が大好きです。






















寒くなったら、羽織りものを。






















これはミドル丈。

もちろんロング丈、ショート丈も合わせやすい。

そして、しっかりと存在感もある。
















冬に軽快なスリップオンもかっこいいかもしれません。






















ちょっと厚手のガウンで個性的に。


今回で4シーズン目を迎えるこのパンツ。

春夏は麻素材。

秋冬はウール素材。

もちろん来年の春も販売します。

アナベルのお客様にユニフォームのように着てほしい。

色違い、素材違いで楽しんでほしい。

いつのまにか、新たな定番になることを願います。




2013年10月15日火曜日

真冬のワルツ

中世ヨーロッパの農民にとって、

踊ることが一番の娯楽であったという。

アルプスの麓で農民が踊っていたダンスは、

時を経てワルツとして都心の住民にも親しまれた。

そして、中世ヨーロッパの農婦のワンピースは、

現世でもっとも親しみのある形の一つでもある。

冬に向けて、お勧めのワンピースが入荷しました。






















フランスを代表するファクトリーブランド、

ARMEN  ブラッシュドドリルクロスワンピース ¥23,100(税込)

ネイビー


厚手でしっかりとしながらも、表面をソフトに

起毛したしなやかな素材は、昔の農婦が作業着で

着用していたかのような想像を働かせる。

女性らしいワンピースに相反するような、

男性的なヘリンボーンがおもしろい。
















少し肌寒くなってきた今、

インナーにタートルネックを一枚着るとちょうどいい。






















さらに寒くなったら、、、

今ではわずかしか残らない、本物のシェットランドシープで

彩られた、フェアアイル柄のニットベストが良く似合う。






















maison de soilの大判ストールをぐるぐる巻けば、

かなりの寒さに耐えられる。そして、おしゃれ。
















ポケットもしっかり付きます。


昔、昔の農婦たちは、手織りの麻や羊毛の布地を使って、

作業用ワンピースを作っていた。

冬の厳しい環境下では、羊毛で織ったり編んだりした、

大きな三角布を巻いていた。

数百年の時を経て、日本のファッションシーンの

もはや定番スタイルといっても良いようなものになるとは、

当時の誰もが想像すらしていない。

ただただ、環境や生活に合わせて着て、働いて。。

寒い、寒いアルプスの冬を、、

真冬のワルツを踊りながら。






2013年10月14日月曜日

飾れない美しさ

日本特有の美意識として存在する、

「わび」と「さび」。

質素な土壁に、うっすらと木漏れ日が降り注ぎ、

素木の床。

朽ちた花器に一輪ざし。

この日本独自の美意識を、

洋服で表現しているようにも感じるゴーーシュ。

今シーズン最後のご紹介です。






















ハンドフレームニットワンピース  ¥57,750(税込)

グレー

シルクとカシミアと羊毛の混紡糸を

ハンドフレームで丁寧に編みあげたワンピース。






















大胆な太さの袖とリブが特徴的。






















落ち着いた印象がありながらも、

発色のきれいなベージュ。

















本当にうれしい、ポケット付き。
















太くて印象的なネックのリブは、

まるで装飾を嫌うかのように存在する。






















しっかりとした編地ながらも、しっとりとした肌触りと

きれいなドレープ感が味わえる。






















ほどよくラインが出てくれるヨコ姿。

飾ることが嫌になるほど美しい。



そして、同素材の丸首のセーター。。。






















ワンピースでは完売した、ブルー。

深みと明るさを同時に感じる青。

ハンドフレームセーター ¥36,750(税込)






















どんな色身にもやさしく馴染んでくれる、

ベージュ。






















スタイリッシュな印象の強い、グレー。

選ぶのが難しい、、、3色展開。






















ながーーいリブの、やんちゃなパンツに合わせて。

手に持っているのは、小荷物ではありません。

巻いてもらいます。






















アレンジの効く、大判のストールで遊びます。
















しっとりと落ち着きのあるブルーは、

濃色や白のコーディネートに良く似合います。






















肉厚な巻きスカートに合わせて。

シンプルながら迫力を感じます。






















シングルのトレンチコートで冬支度の完成です。

でも、真冬はタイツのほうがおススメです。


飾らずとも美しい、シンプルで力強いこのニット。

今シーズンのアナベルでは、丸首のセーターを

たくさんお勧めしたく、スコットランドのブランドに

別注をかけたものも含め、これからたくさんの

セーターの入荷がございます。

同じような形で、選べないほどの色が並びます。


飾りつける美しさ。

飾らない美しさ。

飾れないほどの美しさ。


ゴーシュのお洋服は、静かで、シンプルな印象を

持たれがちですが、それよりも力強さが上回り、

洋服からお二人の主張が強烈に伝わってきます。

ぜひ一度体感してみてください。