2020年4月9日木曜日
言葉にならない素晴らしさ
少しゆったりとした印象のお洋服が多いannabelleの店内において、
彼らのお洋服は、今までにない背筋の伸びる規律めいた伝統的な
空気間と、今までのモノとミックスした時の新鮮さからくる高揚感を
同時に感じさせてくれる。
すでにご紹介しているコートと同様の生地で作られたパンツのご紹介です。
ASEEDONCLOUD
seeding pants ¥27,000+tax
今シーズンのテーマの中心にあるパンツでしょう。
その名の通り、種まきを想像してデザインされたパンツは、
帯をぎゅっと締める野良着のようなイメージを持たせつつ、
非常に美しいシルエットを形成しています。
ここで調整をするわけではなく、こちらは抑えるだけの
装飾的な要素の大きいリボンです。
共布のベルトから繋がって縛るようになっています。
ラップ部分を開くと中にボタンがあり、ウェストも
大きめですが設定されています。
ボタンを外すとジップがあります。
両サイドにポケットがあります。
右側には内側にミニポケットも。
履くとわかる、きれいなヒップライン。
袖口のようなこちらは裾口です。
裾が絞れるようになっています。
ASEEDONCLOUD
seeding pants indigo dye ¥30,000+tax
こちらもコートと同素材のナイロンコットンをインディゴで染め、
そのムラ感がいい味わいの素材です。
パンツもこの素材にとてもフィットしているように感じます。
こちらの素材は、ボタン箇所がスナップボタンになっています。
裾口もこのように。
このように、本格的なトラウザーズデザインのパンツを基本的に
苦手とする妻は、「かっこいいな、、」と思うわたくしを横目に、
「これ?」「履くの?」みたいな顔で見ていた展示会。
ですが、、履いて妻の表情が一変します。
ウェストやヒップの窮屈感は全くなく、とにかく履きやすい!
そして、わたくしと同じくテーパーシルエットが大好きな妻、
裾を絞ってさらに表情が愉快になる。
絞るとこのように。
見る角度によっても違った印象を感じさせる。
そして納品されてあらためてお店で履いてみて、
展示会での試着など頭の片隅にもない妻はまたつぶやく。
「何これ、すっごく履き心地いい。」
「本当?よかったよかった。」と、撮影は進む。
maison de soilのシャツをこのように着ても可愛いのですが、、。
タックインしてもかっこいいパンツですよ。
きれい目なシルエットのパンツにタックイン。
これは、よく妻がNGを出すスタイリングです。
わたくしも「似合う」と思ったことがあまりない。
ですので、annabelleのスタイリングとしてはやや
珍しいスタイリングかもしれません。
太すぎず、細すぎず。
そして中途半端なわけでなく、非常にきれい。
その美しさが履き心地にもつながっているかのように。
こちらは裾を絞っています。
こちらは絞らずにストレートで。
より新鮮に映ります。
着慣れないスタイルですが、少々お気に入りの様子でした。
何よりきれいに見えたのは後ろ姿かもしれません。
手に取ってみると、股上が下がったルーズな印象に見えるのですが、
しっかりと丸みを帯びて全体を心地よくホールドするデザインに。
履いている本人は驚くほどノンストレスだと。
こちらはSUSURIさんの定番的存在、ヘムレンさんのシャツを
ラフに合わせた大人ぽさを感じるシンプルなワンツーコーデ。
ASEEDONCLOUDのお洋服が実際に納品されてきて、
皆さんとても興味を持ってみてくださいます。
それは明らかに今までのannabelleにはない雰囲気を纏っているといこと、
そして、ひとつひとつの仕事を丁寧に仕上げた彼らの洋服に、
素直に反応をしていただいているのだと感じます。
blue in greenのふんわりパンツやkhadi and coのstar pantsとも
異なり、ゴーシュの作るカツラギパンツとも違う。
「メンズライク」という簡単な言葉では表現しきれない
メンズライクなお洋服です。
80年代のDCブーム世代にも、90年代の古着、アメカジ世代にも、
もちろん今の世代にも通用する、何か洋服の芯の部分がとっても
しっかりとしたお洋服だと感じます。
この素晴らしさ、言葉で表現しきれない歯がゆささえ感じます。