2019年2月14日木曜日

スクランブル

アナベルを始めるずっと以前から、

女性の洋服のスタイリングを客観的に

考えることが好きでした。

男性のファッションスタイルは、深みを追及していく

傾向にある一方で、女性のファッションは、

とても自由で、華やかで、何より洋服の種類が多い。

とても幅が広いのが魅力でした。

そして実際にお店を始めるとき、魅力であった

その部分に、ずいぶんと悩まされたのを思い出す。

「あれもいい」「これもいい」

に、、どうしてもなってしまう。

7年経って、ようやく絞り込むことを楽しめるようになってきた。
















今日ご紹介するのは、みんな大好き、

ゴーシュのカツラギワイドパンツのお友達。

ゴーシュ

カツラギコート ¥36,000+tax
















パンツと全く同じカツラギ素材を用いた一重のコートは、

春先から初夏にかけて、そして秋口から真冬前まで、

年間を通して使う機会が多く、衣替えでも姿を消さない、

クローゼットに下げっぱなしになるアイテムになることでしょう。





















ステンカラーとも違うこの襟の感じ。

男性ファッションではおなじみのカバーオールデザイン。

こういう男性的なデザインをしっかり女性らしく

提案できるセレクトショップにしたいと思っていた。

しっかりと程よい前下がりがあるので、着ただけで

とても女性らしいのですが。。





















トップ釦をはずすとこんな具合。
















胸ポケットは片側だが、よく見るともう片側も

ステッチは見えている。

これもワークジャケットによく見られる仕様です。





















裏っ返すと内ポケットがある。

携帯もスポッと収まり、意外に便利。

















片側のポケットは比翼仕立てで、

ボタンは見えないデザインに。

女性が着ることを考えるとすっきりしていて良いと思う。





















フロントも比翼仕立て。

比翼布の幅が広いので、着脱はしやすい。





















袖はカフスデザインに。

こちらもペンドルトンのジャケットや

Gジャンを思い起こすやや男性的な印象だが、

袖自体にふくらみを付けることで、逆にとても女性らしい。





















僕の中では、最も正統派。

何が基準で正統派か?

お店でゴーシュを昔から購入してくださっている

お客様で、もっとも多いスタイリングの雰囲気です。















orslow のデニムバギーパンツに、

Blue Blue JAPANのコットンタートルネック。

カバンは現在試作を繰り返している sono4。

式典フェアの最中にはお披露目できそうですよ。















きっちりした印象を持たせながらも、

実はゆとりのあるデザイン。

このゆとりが、スタイリングの可能性を広げます。





















ブラックは、妻の私物、susuriさんの

マーチスカートに合わせて。

インナーはまだ冬の白いセーターを。















3月の初旬は春とはいえ、まだまだ寒い日もある。

つい頼ってしまう厚地のセーターにも悠々と着ていただけます。















ふくらみのあるマーチスカートにも

バランスよく裾回りも収まりますよ。





















ブルーはまたまた正統派。

FIRMUMの新作のテーパーデニムに合わせて。















スッキリはしていますが、決してピタピタズボンでは

ありません。最初の正統派とは、パンツのシルエットが

ずいぶんと違うため、全体の印象も大きく変わります。















ひざ下が細いパンツに合わせると、

裾回りも当然大きく見える。

カバンをリュックに変えてみたり、

靴をスニーカーに変えてみたり、

小物の変化でもガラッと印象が変わりそう。

シンプルなスタイリングのいいところですね。















最後は白度の高い真っ白。

思い切って全身を白っぽくスタイリングしてみました。















インナーのシャツやサスペンダースカートも白、キナリ。

大分量のスカートはGASA*のもの。

おそらく、、それぞれのブランドのファンの方は、

組み合わせないであろうスタイリング。

でもやってみたら気に入るかも。





















真っ白なスタイリングに手染めの

ブルーのコットンストールを。















もうすぐ7周年を迎えるアナベルは、

これからもスクランブルでいたいと思う。

やはり、わかりやすいカテゴライズはあまり得意ではない。















SNSが盛んな今、ブランドのイメージを

意識しないほうが難しいのかもしれないが、

各ブランドのイメージはしっかりとくみ取りながら、

我々のフィルターを通すことで何が出るか?

それを大切にしたい。

スクランブルに磨きをかけたいと思います。




2019年2月11日月曜日

ワイドとロングのあなたはどうでしょう

アナベルがオープンした7年ほど前から、

私を含め、皆さんの洋服のサイジングは変わってきた。

それもそのはず。

最初から肩の設定がないドロップショルダーや

誰が着てもゆとりのあるバストサイズの洋服は、

体にフィットするかどうかは正直、重要ではない。

それよりも、自身が「着たい」と思うかどうか。

着たい洋服に自身がどのくらい寄せられるか。

つまり、自身のキャラとの相性がいいか?
(たいてい合わせられるから面白い)

そして最も重要なのは、スタイリング全体のバランスを

どのように仕上げるか?

ボディーサイズとのフィッティングよりも、他の洋服との

バランスのとり方のほうがよほど重要である。
















ARTEPOVERA

リネンストライプシャツワンピース

chacoal Grey ¥22,000+tax

昨日に続き、「貧しい芸術」ARTEPOVERAの

ご紹介です。
















昔のホスピタルウェアをモチーフにした、

少しラフなサイズ感のシャツワンピース。

四角いポケットがかわいらしい。





















両脇には、30cm程度のスリットが。

パンツに合わせても動きやすい。





















シャツワンピースという名前になっているが、

もちろん着方は自由です。

羽織っても良いし、ワンピースで着ても良い。

もちろん、パンツに合わせてチュニック風にしても良いし、

ワンピースに重ねても素敵だ。

本日は、susuriさんのワイドサスペンダーパンツに合わせて。





















軽く絞ってコート風に。

スミクロ、カーキの色合わせには、

ブラウンの靴が好みでした。

久しぶりの登場は、R.U. Anon のブラウン。

履きこむほどに濃くなりますよ。















春先はまだ寒いので、下には薄手のセーターを

着ても良いかもしれませんね。















ワイドにロングの組み合わせ。

スリットが軽さを出してくれますね。















ハイウェストなサスペンダーパンツを覗かせて。

ヒモは後ろ結わきで羽織風に。

春物を早めに取り入れたい場合、この上から

冬のコートを着てください。

今は春先。

天気はジェットコースター並みに変わります。

温かい日を狙って、春物を取り入れていきましょう。

ワイドとロングのあなたはどうでしょう。

ぜひ、お試しください。





2019年2月10日日曜日

ARTEPOVERA(アルテポーヴェラ)

ARTEPOVERAというブランド名は、直訳すると

イタリア語で「貧しい芸術」を意味する。

1960年代から10年ほどで確立した当時の

イタリアの若手芸術家や作家たちによる

大きなムーヴメントを指す言葉だ。

彼らは虚構性を持たず、そこにある新聞紙や石材、

木材を用いた作品を作り出し、作家仲間やキュレーターとの

連携を密にとることで、出来上がった作品の価値はもちろん、

そのプロセスを可視化することで、

別な価値を見出そうとしていたようだ。

なんとなく、今の時代の作家さんを中心とした企画展の

内容と重なって見えてくる。

やはり過去の作品や洋服(古着)、活動を知るということは、

モノを作るうえで欠かせないプロセスなのでしょう。

そんな芸術運動の名前をブランド名にした、ARTEPOVERAの

鹿野さんは、アンティーク、古物、古着が大好きなデザイナーさんです。





















ARTEPOVERA

リメイクスカート ¥19,000+tax

ミリタリー古着を解体してリメイクしたスカートは、

ARTEPOVERAの定番的存在です。

アナベルでも毎シーズン展開しておりますが、

今シーズンは、久しぶりの新型スカートです。





















ブランド名の由来でもあるARTEPOVERAの

考えにも重なってくる、今目の前にある古着を

使って新しい形を生み出すリメイクは、

ブランドの根幹ともいえる大切な存在です。





















今回は、巻きスカートのような構造を

簡単に脱ぎ着できるように作ったデザイン。

ベルト紐の結び目は、少し脇にいく感じです。





















両脇にポケットがありますので、それで

履く位置を確認してください。

妻に何も言わずに渡したら、期待通り

ポケットがおしりにありました。。
















このようなベルトで巻くタイプは、安定感が出ずらいものも

あると思うのですが、これは後ろ半分にゴムが入っているため、

安定感もあり、脱ぎ着もしやすいかと思います。





















ミリタリーパンツを解体して継ぎ合わせ、

足らない部分に、少し濃色のパラシュートクロスのような、

コットンの布地を使用しています。





















こんなところに、パンツのヒップポケットが。

古着をそのまま使うことで生まれる悪目立ちのない一体感。

新品の布地で同じようなデザインの服をつくったら、

気恥ずかしさが出てしまうことでしょう。
















継ぎはぎで生まれる段差はそのままに。

断ち切りですが、裏側に一周綿スレキを

あてていますので、ご安心を。
















また、多少の個体差がありますよ。

このように補修あとのあるものやないモノ。

色あせたものや色がやや残ったもの。





















こんな跡も、リメイクならではです。





















NO CONTROL AIRのノーカラーシャツをタックイン。

お馴染みのシャツもまた印象が変わります。















サイズはワンサイズで、リメイクですが丈の感覚は

すべて同じです。















155cmの妻がしっかりロングで履ける長さ。





















フロントのひもが響くかどうか、気になるところ。

このようなトレーナーや今時期着ているセーターなどは

全く問題ございません。















もしぴったり目のカットソーなどを合わせる場合は、

着物のヒモの様に、かた結びで脇にひもを逃がしてあげれば、

気にならないと思います。















上から標準的なメンズライクなジャケットを

着ていただくとこんな感じ。

もちろん、コンパクトなサイズ感のジャケットは

間違いなく似合うでしょう。





















先日ご紹介した、GAIJIN MADE の

コットンリネンのモッズパーカーを。















いろいろな丈のお洋服と合わせて、

一年中履いていただけるスカートです。

まだ衣替えには早いこの季節が、

新鮮な気持ちになりますように。






2019年2月7日木曜日

意外な出会い

ちょうど一年近く前、「開拓者」という題名のブログで

ご紹介した「Blue Blue JAPAN」というブランドがある。

おそらく、代官山などはまさにただの山であったろう

47年も前に、代官山にハリウッドランチマーケットを

オープンさせた会社のブランドです。

我々洋服屋で、彼らを知らない人はまずいないであろう、

日本のファッションを作り上げた会社の一つである。

それほどに有名ではあるが、当然知らない人も大勢いる。

annabelle のお客様の多くも、こんなことを言ってくれる。


「アナベルさんが紹介していなかったら、一生ご縁がなかった

お洋服だと思う。そして何より、着てみてとても気に入っている。」


これは、セレクトショップとして様々なお洋服を編集して

提案している身としては、最高に嬉しいお言葉です。

今回は、彼らのお仲間の一つである、別なブランドのご紹介です。





















GAIJIN MADE(外人メイド)

コットンリネンパーカーコート

イエローベージュ ¥24,000+tax


代官山の1号店をオープン以来、ずっと同じ場所で

shopを続ける彼らのもとには、親子3代で買いに来る

お客様もたくさんいらっしゃる。

そこまでファンを引き寄せる大きな理由の一つに、

彼らがいつも楽しそうで、そしてユーモアに満ち溢れている

ということがあげられると思う。

店先に感じられる、一見ヘンテコとも思えるユーモアある

オブジェなどは、彼らの自身の裏返しとも思えてならない。

世界中を見て回り、オリジナルでモノを作るだけでなく、

興味を持ったブランドなどは、仕入れたりもする。

そして絶対の自信を持って販売している。





















ネーミングも洒落ている。

「GAIJIN MADE」はその名の通り、

彼らが実際に見て回った世界各地で、

「これは伝えたい!」と思った技術や生産背景、

その土地で作るからこそ醸し出される雰囲気、

我々から見た外国人が作るものを彼らと共同して

ブランド化したものなのです。

















今回のコートは、タイ生産。

生産地によってネームタグなども変えている。
















素材はざっくりとしながらも清涼感のある綿麻素材。

ラフに着るロングパーカーのようなデザインにぴったりだ。





















袖口はゴムの仕様。

立ち上がりは重ね着できるゆったりシルエットで、

厚くなってきたらラフに袖をまくってもサマになる。





















もう一色はブラックです。





















フロントはジップ仕様で、ネック周りに

2つのスナップが付いたデザインです。

軽い雰囲気ですので、ジップを開けてパッと羽織る感じも素敵です。





















こちらは再入荷したゴーシュのカツラギワイドパンツに

あわせてイエローベージュをスタイリング。















パンツやカバンもベージュ系のライトトーンで

まとめて、春らしく明るめでスタイリング。















立ち上がりは冬物のセーターやストールを

使いながら、徐々に春らしく。

秋口など、季節の変わり目に活躍しますよ。





















ブラックはちらっと見える色をサファリカラーに。

定番カラーで使い易いのですが、春らしさを

出すときに、強い色よりも柔らかい色を使うと良さそうです。















ちらっと見えるオリーブグリーンは、

ARTEPOVERAのリメイクスカート。

毎年恒例のリメイクスカートですが、

今年は久しぶりにデザインが変わって新鮮です。















中はこんなコーディネート。

ブラックはほぼオールブラックになりますので、

脱いだら明るいっていうのは、春らしくて良さそうです。

トップスはNO CONTROL AIR のノーカラーシャツをタックイン。
















カバンもショルダー使いのほうが似合うかなって、

少し軽快さを出してみました。





















大人のお客様が多いアナベルで、

意外な出会いをしていただけますと幸いです。