2020年3月31日火曜日

star pants~3年目のレギュラー~

わたくしが、ふんわりパンツと同じくらい履いているパンツがある。

ふんわりパンツは2本持っているので、、


ふんわり

ふんわり

その他

スターパンツ

ふんわり

スターパンツ

その他


おおよそこの1年ほどはこのように履きまわしていた。

うそだろ?って思うくらい同じものを多用しているのですが、

これはきっと洋服屋あるあるです。

購入して気に入ると、、やたら身に着ける。

そして、そういうものは、ある時期使わなくなっても、

ぜったいにまた掘り出してきて急に熱が入るものだ。

だから絶対に処分などしない。

逆に、買ってはみたものの、、なかなか活躍する機会がないなー、、

というものは、私の場合はずっと活躍の機会がないような気がする。


今日は、一週間で2回のローテーション入りをしている、

こちらのご紹介です。





















khadi and co
star pants ¥32,000+tax

昨日ご紹介したBESS NIELSENによるブランド、

khadi and co のもっとも人気の定番パンツ。















素材はオックスフォード織のコットンカディを使用しています。

シャツ生地を少ししっかりさせたような感触の生地は、

洗濯を繰り返すうちに、どんどんと手触りも良くなり、

自然に手に取る回数が増えてくるから不思議です。





















パッと見ると、、「なんだ、イージーパンツか?」「ちょっと高いな。。」

なんて思われがちなのですが、それは全くの間違いであることが履いて

1か月もすればわかります。annabelleの店頭でも、

買っていかれる方は同業者やannabelleで展示をしていただいた

作家さんが非常に多いという変な特徴を持っています。

たぶん、そういった方々はいろいろな展示会に呼ばれたり、

日常的にも質の高いお洋服を身に着けているケースが多いので、

何か、その他のイージーパンツとの違いを

感じ取っていただけるのだと思います。

わたくしが何も言わなくても、

手に取って勝手に興味を持ってくれるのですから。

「Star pants」という名前だけあります。

きっと光って見えるのかもしれません。















ウェストはやや緩めのゴムとひもが入ります。

サイズは、アナベルでは Sサイズのみのお取り扱いです。















履く前と後で、少し印象の変わるパンツです。















履く前は、「もっと普通」を想像している方も多いみたい。















でも、履いてみると想像を超えて、気分が上がりました。















なんか、、かっこいいカーブが付いている。





















なんかサルエルみたいに見えるのかなって思ったら、

まったく違ってすっきりして見えるくらい。





















後ろ姿も最高にかっこいい。















裾丈の具合も絶妙なのです。















たぶん、お値段は置いておいて、、アナベルのスタイルを

気に入ってくださっている方は皆さん大好きでしょう。















中途半端な着丈にもよく似合うしかっこいい。

こちらのトップスは完売しているものです。





















こちらも人気で完売したSOILのロングシャツ。

いわゆるお尻が隠れる長さにも好相性です。

そのあたりはサルエルも一緒でしょうか。















デザインも素晴らしいのですが、このお値段は、生地ですね。。

オックスフォードのカディーはとってもお高いので。

着心地はお値段以上。















また、khadi and coに興味がある方には、まず最初に

お勧めの商品でもあります。















きっと年間の登場回数も多いでしょうし、

肌に近いところでその良さが伝わりやすい。




























こんな風にワンピースと一緒に履いていても心地いいし、

バランスもいい。そして安心感もある。















こちらは、ネイビー。

メーカーのカラー名は、ダークインディゴだったでしょうか。

名前だけで、インディゴ染めをしているわけではありません。















リラックスした中に、ちゃんとした印象もある。















春先には、しっかりした革靴とも合わせていた。















チラッとソックスが覗く感じもいい。





















少し春夏らしい、軽快な印象のスタイリング。















ブランドで作っているワンピースやブラウスを見ると、

商品によっては少し土着的な、フォークロアな印象を受ける

モノもございますが、全般的にみて非常に成熟した、大人の

洗練された日常着です。















わたくしのスターパンツは、2018年から履き始めて、

今年の春が3年目にあたります。

3年目を迎えてなお、レギュラーとして活躍している

というのは、自分で言うのもなんですが、、なかなかすごいこと。


なぜなら職業柄、たくさんの新人を投入する機会が多いから。。

レギュラー落ちする可能性も多いという事なのです。















しかも、このパンツ、ちょっと頼りなさそうに見えるのですが、

かなり丈夫です。わたくし、洗濯機で洗って、かなりたくさん

履いていますが、生地の風合いも素晴らしく、破れもほつれもしない。

気に入っている点は、ラフにもいけるし、おしゃれ着にもなること。

今年の春夏もたくさん履くことでしょう。


Bess Nielsenはこのパンツになぜ「star pants」と名付けたのだろう。

今年はデザイナーが来日する予定だったのですが、残念な状況で

かないませんでした。いつかお会いする機会があったなら、

70歳を超えるおばあちゃんデザイナーに聞いてみたい。

きっと想像し得ないような素敵な星のお話が聞けそうな気がします。

それまで元気でいてほしい。












2020年3月30日月曜日

帯をキュッとね。

日常的には洋服を着ているし、夏に浴衣を着る習慣もない。

昔、体育の先生にむりやり柔道の初段試験を受けさせられたとき以外、

道着にも特に接してきた思い出もない。

そんな私ですら、「帯」を締める際に気持ちが引き締まる。

なぜだかわからない。


魔女の宅急便で、Kikiは空を「血で飛ぶの」と表現した。

日本人が抱く「帯」への思いもそれなのかもしれない。

帯のあるお洋服は、日本人によく似合うと感じます。





















khadi and co(Bess Nielsen)
LUTHETIA カシュクールワンピース
navy ¥39,000+tax

デザイナー、モデルとしてパリで活躍していた

Bess Nielsen(ベス・ニールセン)は、1970年代からインドに渡り、

そこで見た素材の素晴らしさに魅了させる。

現在では、たくさんの人に知られるところとなった、「khadi(カディー)」

と呼ばれるインドでしか手に入らない手紬(てつむぎ)、手織りの素材も

いち早くファッション業界で使い始めた、第一人者である。

彼女の素材を見る目は非常に厳しく、良いものを厳選し、

カジュアルな価格の範囲で提供できるものを作り続けている。















カシュクールのデザインで、ネックや見返しがしっかりと

施されたシンプルなデザイン。ネームにはブランド名のほか、

「BESS NIELSEN」のロゴも印字されている。















羽織って着ることがメインになりそうなお洋服ですが、

きっちりと帯を締めることで、様々な表情を楽しめる。

帯を締めることで、ナチュラルなシャーリングも。





















black

ブラックはネック裏と、見返し布がはっきりとした配色となる。

着たら見えないのですが、気分は多少軽くなる。















羽織った際には、内側のグレーがチラリと見える。





















SUSURIのマーチスカートに合わせて、青とサクラ。

春らしい色合わせです。















シャツ生地を少しだけしっかりしたような素材ですので、

今時期は春コートの内側に着て、温かくなるにつれ羽織として。

初夏から梅雨寒のあたりまで十分に活躍し、ブランドでは年間

通して提案している素材ですので、秋ももちろん着ていただき、、

つまりは、、着たいときにいつでも着ていただけるお洋服です。

こちらの写真は、下にmaison de soilの刺繍シャツを着ています。















そして何より、BESS NIELSENの作るお洋服は、とっても着心地がいい。

男性の私もパンツはよく履いております。BESS はとても大柄な女性らしく、

展示会では彼女のサイズであるMサイズをよく試着させていただきますが、

デザインはもとより、その着心地の良さに驚かされます。





















blackを羽織で。















内側には、先日ご紹介した maison de soil のロングシャツチュニックを。

ゆったりシルエットですが、モノトーンですっきりとした印象。





















帯をキュッとすると、また違った印象に。















日本人の、、いやアジア人の血でしょうか。

とりわけこのハイウェストではない、重心の低い帯位置は、

日本人女性にどんどん着ていただきたいデザインです。















ポケットもございます。

やや低めの位置。















わたくしは40代半ばにしても、気分で着るものに変化が出ます。

つまり、新しい発見やそこに対する喜びがあります。

昔、ミュージシャンの甲本ヒロトさんがこんなことを言っていた。


「同じミュージシャンばかり聞く人はね、、もしかしたらね、、

ロックの扉の前に立った状態なのかもしれません。」

「思い切ってノックして、その扉を開けてほしいな。」

「そこには知らないだけで、たくさんの素敵なロックが待っている。」


わたくしは音楽には没頭しませんでしたが、洋服がずっと大好きでした。

とりわけ、洋服を着ることが大好きです。


まだ帯をキュッとしたことがない方。

ぜひ、キュッとしてみてください。



<お知らせ>















暮らしとおしゃれの編集室」の連載が更新しております。

こちらも帯をキュッとしていますよ。

ぜひご覧ください。





2020年3月29日日曜日

黄金の草

人が人と出会い、新たな場所を発見し、何かに心奪われる。

そして、作家は手を動かし始める。

今回、展示を行っていただいたJEUJYEIの山崎淳子さんは、

そういったLIVE感覚の作品制作に重きを置いている。
















今回の個展は、本日18時で終了いたしました。

非常に難しい状況の中での展示となりましたが、

それでも興味を持っていただいた皆様に見ていただけたことは

大変ありがたく、お礼申し上げます。

また、今回の個展での作品の一部は、インスタなどでの予告通り、

通信販売を行います。式典フェアの時からお問い合わせをいただいていた

カピンドウラードのブレスレットやネックレス、ブローチが中心です。


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                JEUJYEI 個展
                「hommage」

 昨年、日本で開催された GUSTAV KLIMT展はあまりに素晴らしく記憶に新しい。
その展示に、以前からクリムトの大ファンであるJEUJYEIさんが、グッズとしての
作品制作の依頼を受けることになったのには偶然とは思えない運命的なものを感じます。

    今回の個展でお披露目するのは、ブラジルにのみ自生する
Capim Dourado(カピンドウラード)というイネ科の植物を用いた作品が中心です。
  この美しい金色が天然の色であることに深く感銘を受けたJEUJYEIさんが
    クリムトへのオマージュとして作品に仕立てたのが始まりでした。
     今回の作品は、作家本人がブラジル、ジャラパオンを訪問し、
 現地の職人さんに直接パーツデザインを依頼し、製作したオリジナル作品です。

  クリムトへのオマージュ、ブラジルの伝統工芸への敬意を感じさせつつ
 JEUJYEIにしか表現できないオリジナリティ溢れる作品に仕上がっています。
 その他にも今回の個展に向けてたくさんの作品を準備してお待ちしております。


以上、DM宛名面にわたくしが添えた言葉です。






















カピンドウラードは、このような植物の茎の部分を刈り取り、

そのままの色を生かし、ブラジルの伝統工芸としてかごや箱、

バッグやイヤリングなどが存在します。

日本語では『黄金の草』と呼ばれる材料です。

ずいぶん以前からこの存在を知っていたJEUJYEIさんは、

クリムト展のミュージアムショップへの作品提供にむけて、

まっさきにこの素材を頭に浮かべ、実際に現地へと足を運び、

作品を完成させた。その作品は、現地で買えるアクセサリー類と

比較して、デザインそのものは非常にシンプルで、明らかに洗練されている。





















昨年のクリムト展で販売されていた実際の作品がこちら。

クリムトの作品をイメージして仕上げた3連ブレスレット。

そして今回のannabelleの展示に向けて、この3本セットの

ブレスレットを1本づつの販売にしていただきました。


 














それがDMの写真にも使用したこちらのブレスレットです。

「金属ですか?」って聞かれたりしますが、違います。

先ほどご紹介したカピンドウラードが材料で、それを束ねる際に

中心に針金を仕込み、さらに束ねた後にはコイル状に細いワイヤーを

クルクルと巻き付け、長くて40cm程度の針金状のカピンドウラードが

完成する。今度はそれを用いて、様々な形、デザインへと変化させる。


そんなわけで、、こちらは曲げたいように曲がる素材です。

ご自身の手首のサイズや形状に合わせ、キュッとフィットさせることも可能。

見た目の変化もある程度は自由に変えていただけます。





















そして、ちょうど1年ほど前、私も実際にこの材料を見せていただいた際、

チョーカーみたいなものもあったら面白そうですね、、なんて2人で

打ち合わせでお話をしていました。それが形になったのがこちら。
















できる限り「原始的」に仕上げたかったというJEUJYEIさん。

一切の金具を用いずに首飾りを完成させてくれました。

こちらも、皆さんそれぞれの首の形状に合わせ、ある程度曲げたりして

好きなように付けていただければと思います。

今は季節ではありませんが、タートルネックや冬のセーターにも

とっても素敵です。いや、むしろそのほうがいいと言っても良いくらい。





















こちらはピンブローチです。

式典のスタイリングでもたくさん使用させていただきました。

















チョーカーは、JEUJYEIさんお馴染みのリングレース。

ピンブローチとブレスレットもよく見ると使用していますよ。





















全身で見るとこんな具合です。





















ピンブローチはたくさんの形をこの個展に向けて

製作してくださいました。

これが私のお気に入り。。


本日は、safuji さんのお財布も再入荷してまいりましたので、

そちらも通信販売ページに更新予定です。

ぜひゆっくりご覧いただけますと幸いです。