2021年8月27日金曜日

週末市




















今年も「暮らしとおしゃれの編集室」内で開催される、ここでしか買えない週末市に参加させていただきます。今回は、この春に出会ったばかりのブランド、「muni(ムニ)」さんにインドのkantha(カンタ)を用いたすべてが1点ものとなる素敵な巾着バッグを作っていただきました。




































巾着型のサコッシュは、様々な形状でお楽しみいただける可愛いバッグに仕上がりました。要所要所で細やかなビーズワークを取り入れて特徴を出し、4シーズンで楽しく使っていただけるカバンです。詳しくは、明日の12時から始まります、「暮らしとおしゃれの編集室」をまずはご覧ください。




















実際のお買い物は、いつも通りアナベルの通販ページから可能です。たくさんの柄の中からお気に入りのカバンを見つけてくださいね。アクセサリーを選ぶ感覚でお買い物をお楽しみください。











2021年8月26日木曜日

スタンドバイミーなシャツ

僕自身のファッション(気分)の中心にいるのは、

60年代〜70年代にかけてのアメリカントラッドで間違いない。

確かに、今の自分からは少し遠い存在のような気もするのですが、

最もどっぷり浸かっていたファッション文化はそこでした。


映画なんか全く勧めてこなかった父が、中学時代に唯一強く勧めてきた

映画が、「スタンドバイミー」でした。英語の教師でもあり、のちには

翻訳業をやることになる父には、その字幕の翻訳にも素晴らしい点がたくさん

あったようで、熱く語っていましたが、当時の僕には全くその時の父の話が

ちんぷんかんぷんで、今でも何を言っていたかほとんど思い出せません。

父は映画館で見たようですが、僕が見たのはたぶん公開されて2年くらいが

経った頃で、ちょうどスニーカーとジーンズに興味を抱き始めた頃でした。

あの映画に登場する少年たちのように、かっこよくジーンズやチノパンを

履けたことは、未だかつてないのですが、高校時代には相当な憧れを

持っていたことが、過去の写真からも感じ取れるから恥ずかしい。


長くなりましたが、お店を9年やってきて、今の気分は少しだけ、

その中心に近づいているように感じています。

このブランドを取り扱うようになった頃から少しづつ。。









Handwerker(ハンドベーカー)
バンドカラーシャツ ¥19,800(税込)

ASEEDONCLOUD(アシードンクラウド)のデザイナー玉井さんが、

おそらく自身の中心に据えているベーシックなワークラインを

ブランド化したもの。

気分が多少外れても、生涯着ることができる普遍性のある

商品が、年々少しづつだけ増えていくブランドです。









肩線にギャザーが入った袖のすっきりとした、しかし全く小さくない

スタンダードで個性的な素晴らしいバンドカラーシャツです。









このジーンズのような紙タグが印象的なのですが、

これを切って着ている人もチラホラ見かけます。

切ったらどこのブランドかわからない気もしますが、

やっぱりこのシャツのギャザー使いやボタンをはじめとする

全体のバランスは、「玉井さんのシャツかな?」って

なんとなくわかるからすごい。










この上から叩いたホームベースみたいなガセットもそう。









クラシカルなループやギャザーもそう。









襟を付け替えていた時代のディテールを本気で再現した

このあたりの仕様もそう。人が着ているのを見ても、

気になって仕方がない。


そんなこと一切考えたことのない妻に着てもらいます。






















最近、調子のいいサスペンダーパンツに合わせて。

まさに50年代後半あたりを彷彿とさせるファッション。









玉井さんが影響を受けているのはヨーロッパですけどね。。













イギリスで長く暮らしていた玉井さんは、付け襟時代の

古いバンドカラーシャツをたくさん収集していたそうです。









Handwekerの定番となったこのシャツは、その収集したたくさんの

シャツとにらめっこをして、玉井さんが生み出した変えようのない

完成されたデザインのシャツなのです。










そして今シーズンから、玉井さんらしいちょっとした

遊び心が加えられています。









それがこのボタン。

写真では全く確認できないのですが、(老眼には直で見ても危うい)

実は一番上のボタンに、ある刻印が彫られています。

「HW  lehrling(見習い)」という文字が彫ってあります。

そして品質ラベルに取り付けられた予備のボタンには、

「HW geselle(職人)」とあります。









これは、ドイツの職人制度で確立された、

「lehrling(見習い)→geselle(職人)→meister(親方)」の3段階を

モチーフにして取り入れた面白いデザインです。

それぞれ「レーアリング」「ゲセレ」「マイスター」と読むそうです。









つまり、ボタンが取れて予備のものを使うほどにたくさん

着続けた人は、見習いから職人に格上げされる、そんなニュアンスです。

なんとも玉井さんらしいユーモア。









素材はコットンがベースでナイロンとポリウレタンが

入った生地になりますので、少し丈夫さと動きやすさを

意識した、まさに職人のためのような素材でしょうか。

そもそも動きやすいシャツですが、ストレッチが入ることで

なお一層に動きやすい。


季節の変わり目は、店内の風景も着るものも変わる一方で、

さらに先のシーズン(来年の春夏)の展示会も始まってきます。

そんな時期には、自身の興味を遡ることで今の気分を探ります。

今シーズンの玉井さんのデザインは、その中心にある存在でした。

彼のコレクションを中心に据えて、バイイングを進めてきたように思います。

このワークシャツのようなストライプも、「そろそろこんなの、どう?」

って言われているみたいで、すごく新鮮に映ったのを覚えています。

入荷してきた今見ても、半年前の展示会での感触と同じように新鮮です。


季節の変わり目、、

皆さんも自身の興味を遡ってみてはいかがでしょう。

新しい発見や面白いことを見つけちゃうかもしれませんよ。







  











入荷のお知らせ

 

8月26日(木)

<CLOSELY>

・ウォッシャブルコットンシルクテレコ長袖 

・ウォッシャブルコットンシルクテレコタートル 

・ウォッシャブルコットンシルクテレコレギンス 

・Vネックスウェットプルオーバー


<GASA*>

・”白いひげ”  裾レースパンツ


<ASEEDONCLOUD>

・パジャマシャツ


<FIRMUM>

・ドビーツイルデニム フードコート


2021年8月23日月曜日

適材適所

「この人はこれが得意だ」って思ってもらうことがどんなに大切か。

「適材適所」って言葉もある通り、人はやっぱり然るべくして活躍する。

NO CONTROL AIRのデザイナー、米永さんは自身の特徴をしっかりと

理解して、少しデフォルメしたスタイルの発信をするのが得意なデザイナーさん

だと思います。同シーズンで、サスペンダーパンツを4つも5つも作る

デザイナーいます? 僕はみたことありません。米永さん以外に。

 

きっと得意なのでしょうし、そうなるとサスペンダーパンツや

サロペットの類は、「彼に期待しよう」と、僕だけでなく多くのバイヤーや

お客様が思うに違いないのです。

今年はこちらが入荷いたしました。












FIRMUM
ドビーデニムサスペンダーパンツ
キナリ ¥28,600(税込)

生地はドビーデニムというデニム織の一種で、ふっくらとした肉感もあり、

着用するとしなやかなドレープ感も出る良い素材です。

ほぼ年間に近いシーズンで着ていただけるのではないでしょうか。









調整可能な共地のサスペンダーは、取り外しも可能ですし、

肩から下ろしてぶら下がったような形で来ていただいてもいい。









その場合は、内側についたアジャスターで紐をきつく

調整して履いてください。























これがサスペンダーを肩から下ろした感じです。

アジャスターを締めて、ウェストが腰に乗っかるような

感覚でややハイウェストで履いています。










後ろ側のサスペンダーボタンは親切に4つあり、お好みで

交差させたり、外側に付けたり内側に付けたり。

体型や、着こなしに応じて、ベストポジションを探してください。













フロントはボタンフライです。













後ろポケットは可愛らしいフラップポケットがやや下目に。










いい色合いのドーナツボタン。













ブラックです。

















キナリとブラックの2色展開です。









キナリは全身キナリでスタイリング。









FIRMUMにしてはやや珍しく、フルレングスです。

155cmの妻は、少しサスペンダーでウェスト位置を

上げ気味でちょうどよく履けています。









背の高い人も小柄な人も、調整して履いていただけるのも

嬉しいところ。










デニム織ですのでしっかり感はあるのですが、それよりも

ふっくらとした軽さと着用した際の綺麗なドレープ感が

印象的な素材です。









横から見るとハイウェストが効いていて、

とってもスラリと見えています。










ブラックはひと折りしてみました。
















FIRMUMのパンツというと、短めでちょっとテーパードさせた

印象ですよね?









でも今回のこのパンツは、素直なストーンとしたワイドシルエット。

















それもなんだか新鮮でした。









たまに、お客様から「アナベルさんはパンツがたくさん選べますね」

って言っていただきます。ちょっと嬉しいお言葉です。


すごく意識して、まるでメンズショップか?と言わんばかりの

パンツのオーダー量です。もちろん、1シーズンを通して完売を

繰り返していくので、1回ご来店いただいてもわからないのですが、

長く通っていただいている人ほど、それがわかるのかなと。

ワンピースの下にパンツを履いたスタイリングもすごく多いので、

パンツがないとアナベルのスタイリングは成り立ちません。

だから、特徴的なボトムスを多く提案してくださる米永さんは、

本当に頼もしい存在なのです。

皆さんも、彼の極端で大胆でおかしな発想のデザインに

注目してみてくださいね。











2021年8月21日土曜日

暮らしとおしゃれの編集室

 











暮らしとおしゃれの編集室」の連載では、

白鳥のドレスをご紹介しています。

今夜9時過ぎの更新予定です。

ぜひご覧ください。



入荷のお知らせ

 

8月21日(土)

<SUSURI>

・ムールロングベスト

・タピールパンツ

・クーシュドレス

・フルッターパンツ

・フォークソックス


<ゴーシュ>

・リネンコットンツイル ブルゾン

・リネンコットンツイル スカート

・リネンコットンツイル ワイドパンツ

・シックキャンバス ショートコート

・シックキャンバス ワイドパンツ


<FIRMUM>

・レーヨンシーチング・ガーメントダイ マオカラーシャツ


<傳tutaee>

・ZAKURO-C コットンシャツ

・NASU-G ガーゼロングシャツ


<maison de soil>

・コットンエンブロイダリー後ろ釦バンドカラーブラウス


<TOKIHO>

・DUET バンドカラープルオーバーワンピース


2021年8月19日木曜日

たくさんの思い出をありがとう

たしか中学1年生頃のこと、ちょっとおしゃれだった友達に、

「シャツの襟立ってるよ」って言ったら、ちょっと怒って

「立ててんだよ」って恥ずかしそうにしていました。

僕がオシャレってやつを意識した最初はそれだったような気がします。

なんか申し訳ない気持ちと、「そうか襟立てるのオシャレなんだ」という発見。

自転車に乗りながらでした。忘れられません。

おばあちゃんに、「アイロンかけなさいよ」って言われそうな

シャツのご紹介です。










vas-y lentement(バジー・ラモント)
WHITE しわしわシャツ ¥16,500(税込)

柔らかさとしっかりとした張り感の同居した、肌触りのいい

コットン素材を熱加工をすることでしわしわを表現しています。

形態維持をするものではありませんので、普通にお洗濯をして、

しっかりアイロンをかけることを繰り返すと、、綺麗なシャツに

戻ります。










ですので、アテンションに「アイロンがけはしないでください」

と書かれています。










せっかくですから、しわしわを楽しみたいシャツですよね。

お洗濯の時に、まず水にしっかりと浸してから、シャツを

しっかりと丸めたりよじったりして、シワがつきやすいように

小さくしてネットに入れてください。ネットも出来るだけ小さく、

大きいものしかない場合は結いちゃってください。

そして洗えばしわしわは維持されます。

もちろん乾かすときは、叩かない、伸ばさない!









デザインは非常にシンプルな両ポケのシャツです。

全体的にゆったりしていますので、リラックスした

スタイルで様になるデザインかと思います。









もちろん、背面もしわしわです。










シワ加減には個体差がありますが、おおよそこんな具合です。

シワに飽きたら、アイロンで伸ばして着てください。









NATURAL

キナリは、白、黒の元になっている色ですので、白、黒と

比べると生地の張り感が強いのも特徴の一つです。

最もパリパリしています。

もちろん、お洗濯とともにパリパリ感は抜けてきますし、

心地よい素材です。









どことなく、、一番シワも強いように感じます。









BLACK

コットンの黒シャツもシワシワでボタンが白いと、

随分印象が変わります。ちょっと軽く、しかし品もある。

ブランドネームのキナリも効いて、好印象です。









これを会社に来て行ったらなんて言われるんでしょうか?

ルール的に微妙な会社にお勤めの方にぜひ着てもらいたい。

上司に「アイロンかけ忘れたのか?」って言われますかね?













シンプルなコットンリネンのワイドパンツに白。

Tストラップで少し女性らしさを。
















オーソドックスな着丈で、パンツはなんでも合わせやすい

と思いますよ。
















秋の商品ですが、もう着ても良いと思います。

袖まくりで、初めはサンダルやリネンのパンツに合わせて。

そのうち袖を下ろして靴下履いて。革靴になって。

ベストを着たり、セーターを重ねたり。









キナリです。













インディゴジーンズの綺麗なパンツに合わせて。










僕の小学生時代は全く情報が少なく、もちろんネットはないわけで、

たまにお兄ちゃんがいる友達のいる家に遊びに行くと転がっている

「メンズビギ」がすごくオシャレな雑誌に映りました。

たしかモデルはみんなボリュームのあるパーマだったな。。

もちろん、オシャレなんて全く興味のなかった頃の記憶ですが。









中学の3年間で、ファッションが大人だけのものではなくなった

ような印象です。もちろん、買えないんだけどコンバースのハイカットを

はじめとしたスニーカーに興味を持ったのもこの頃でした。









キナリはサスペンダーパンツにも合わせてみました。

高校生の頃の写真を見ていたら、、ストライプの

サスペンダーパンツにTシャツを着て、メッシュの

ベースボールキャップを合わせてました。

今の自分から見ると、めちゃくちゃダサい!

でも当時は頑張っておしゃれをしていたなって、

ちょっと感慨深い。









このシャツを見ていたら、

「おばあちゃんにアイロンかけろ」って怒られそうだな。。

という想像を始めてしまって、、。









そういえば昔、お気に入りの古着のTシャツを着ていたら、

「穴のあいたシャツなんか着てないで、いいもの着ろ!」

ってお小遣いくれたな。。と思い出して。
(お琴や日本舞踊の先生だったからうるさい人でした)









若かった僕は、ラッキーと思って、

高円寺に行ってまた穴の空いたTシャツを買っていました。













シワシワなシャツ。

忘れていた、たくさんの思い出をありがとう。

ちなみに、しわしわを初めておしゃれだと認識したのは、

多分1990年代のポールハーデンを見た時です。

めちゃくちゃかっこ良かったな。。

渋谷SEIBUで何日も通って、買うかどうか迷っていたら、、

先輩がセットアップで着てきちゃって諦めた。

だって上下で確か20万くらいするんですよ。

しかしあの先輩はおしゃれだった。。

あー、色々思い出してきたけどこの辺で。