2020年2月8日土曜日

あれから14年。





















私がARTEPOVERA(アルテポーヴェラ)というブランドを

初めて知ったのは、記憶をたどっていくと2006年の春ごろでした。

前職の仕事で長野県の松本市を訪れた際に、その時入ったお店で

すぐに目に留まったのを覚えている。

本物の軍用テントをリメイクしたエプロンワンピースがかっこよく、

妻用に買って帰ったのが初めてでした。

snsが普及した現在ではなかなかないのかもしれませんが、

偶然見つけたお気に入りとは、付き合いが長くなる。

その後、メンズのリメイクもすぐに手に入れて、14年経った

今も着ています。

まさか自身の開くお店で扱うことになるとは思っていませんでしたが。





















ARTEPOVERA
ビッグシャツコート ¥19,000+tax

昨年ももう少し地厚な生地でご紹介した、ワークシャツを

そのまま大きくした洋服です。

ビッグシャツ? コート? なんといっていいかはわかりませんが、

男性が着ても大きいので、男性用を女性が着るユニセックスでもない。

いわゆるジェンダーレスなメンズ服とも違う。

なんともフリーダムな洋服です。

若い女性も買う。

40代の男性も買う。

60代の女性も買う。

そんな服、なかなかない。















しっかりしたワークシャツに使われるコットン地を用いて、

作られた、小さな襟の大きなワークシャツ。















ちょっと地厚な作業着のような生地であった秋冬版に比べると、

薄手でしなやかなシャツ生地です。もちろんワークシャツに

使われるシャツ地ですので、一般的なシャツ生地よりは地厚です。















脇やヨークなど、肝心な部分は3本針でガッシリ縫っています。





















色展開は、グレーっぽい色とこちらのライトベージュ、

2色展開です。















前立てや下前はチェーンステッチで、こちらも頑丈な作り。















パンツもARTEPOVERAのリメイクパンツでスタイリング。















写真は撮らなかったのですが、前を開けてアウターとして

着ていただいてもいいんです。















大きなサイズですので、袖も当然長めです。

このままでも可愛らしいですし、、















まくっても素敵ですよ。
















ファッションにおいて、日本人の特に若い世代の人たちは、

世界で最も包容力のある感性を持っているように感じます。















着たいものを自由に組み合わせる発想力。

サイズに縛られず、ワンサイズを上手に着こなします。















40代後半のどっぷり古着世代には、そういう意味で

今の若い世代に共感できる部分は大いにある。

まったくサイズの合っていない服を古着でたくさん着てきたから。

おかげで、バランスをとるのが上手になったような気はします。





















ARTEPOVERAのデザイナー、鹿野さんは私より少し年上です。

もちろん、私よりはるかにたくさんの古着にまみれてきた人物。

洋服に限らず、古いものから吸収した感性を生かし、

様々なタッチでたくさんの才能あるデザイナーがいろいろなものを

作っています。古いものを参考にしないデザイナーはいないでしょう。


ARTEPOVERAのデザインは、古いものを熟知したデザイナーが、

非常にかるーーーいタッチでデザインしているお洋服です。

親しみやすいけど味わい深い。

初めて手にした14年前から、ずいぶんと長い付き合いになりました。

我々夫婦のワードローブには外せないブランドになりました。
















本日、夜遅い時間に「暮らしとおしゃれの編集室」の連載が

更新される予定です。そちらもぜひ、ご覧ください。