現実の生活で起こる様々な笑えない出来事を
まるでなかったかの如く、舞台上から笑いをふりまく道化師。
今シーズン、susuri のコレクションテーマは、”pietra”。
フェデリコ・フェリーニの映画、「道」からインスピレーションを
受け、たくさんの素敵な新作が躍りました。
映画に登場する道化師(ピエロ、またはクラウン)が着ている、
ブカブカした衣装をイメージして構築したワンピースです。
susuri
クラウンワンピース ¥48,000+tax
道化師の華やかさとチャーミングさを
susuri らしく絶妙なふくらみや切り替えを駆使して
形成した、今シーズンを象徴するデザインの一つです。
デザインはさることながら、素材使いやディテールでの
別布使いにも注目したい。
表地は、80番単糸の平織リネン素材に、光沢感のある
シリコン加工を施したものになります。
見た目の華やかさだけでなく、表現したい丸み、ふくらみを
十分に叶えてくれる素材です。
シリコン加工は、高熱で溶けるため、アイロンがけはできません。
基本的には、家庭での水洗い洗濯がお勧めです。
また袖の切り替え別布部分は、張り感のあるメイン素材に
対し、とてもソフトで薄くしなやかなタッチ。
ラメが含まれているのも特徴です。
釦にもラメ入りの素材が使用されています。
いつも以上に力の入った釦量。
少し外して被るか、全部外して下から履くかです。
前をはずすと、左前端には大きな持ち出しがあり、
反対側に付いている内掛け釦にしっかりと固定できる。
このように。
着ることを考えると、細かなことだが、
トップス部分に安定感が増してくる。
また、しっかりとした衣装のような雰囲気もあっていい。
袖はボタンをはずさなくても通るのですが、
釦が5つ並ぶ姿が素敵です。
袖の切り替えとカーブが絶妙です。
ウェストまわりに施された切りっぱなしのタック。
こちらも美しい衣装を感じさせると同時に、
道化師の持つ愛嬌のようなものを感じていただける。
とにかく、、着たら素敵なんです。
たくさんの素晴らしいディテールがありますが、
このネックのラウンドがとてもいいのです。
袖の丸みが見頃に一体化したかのようなシルエット。
写真では伝わりませんが、張り感のあるシリコン加工の
生地だからこそ見られる、動作による布地の美しさ。
ストールを足して。
真っ黒な中に、白や赤を足して。
ぼやけないコントラストのあるスタイリングで。
娯楽の少ない昔の人たちにとって、
楽しい動きと華やかな見た目、時におどけたり、
時にドキッとさせてくれたり。
そんなクラウンは、嫌なことも忘れられる夢のような時間を
与えてくれたのかもしれません。
そんな思いを込めて、クラウンドレスを着て、
素敵な日々を紡いでほしい。
そう願います。