昔、むかし、初めて勤めたアパレルメーカーで初めて与えられた
仕事は、工場から上がってきたサンプルや製品の採寸チェックと検品
でした。「基準は?」と聞くと、やりながら自分で決めろと言われ、
ニットやカットソーの採寸が多かったので、こちらの指定サイズと
違うものは片っ端から連絡をしていました。するとほとんどの工場の
担当者は、「それぐらい勘弁してよ」とか、「そのくらい普通だよ」
などなど、だいたい同じような返答がありました。すると少し仲良く
なったある工場の社長さんがど新人の僕に教えてくれました。
「メリヤス産業ってさ、漢字で書くと莫大小って書くでしょ。」
「ニットは伸びるから、布帛みたいに厳密に上がんないの。」
そんな風に教えられて、その職場ではやり過ごしていましたが、
次に働いたデザイナーの基準はそれとは正反対。
ものすごく工場やスタッフに対しても厳しくて、その代わり最初の
アパレルのものとはサンプルの段階で全く放っているモノが違いました。
簡単に言うと「ちゃんとしたブランドのもの」っていう感覚。
Tシャツ一枚でも「うちのブランドのもの」ってわかるくらい。
それがなんなのかは、間違いなく商品が出来るまでの工場やパターンナー
を初めとする制作サイドとのやり取りの違いでした。
その違いをはっきりと目の当たりにしてから、自分の買う洋服を見る目も
変わりましたし、いかに「らしさ」を醸しているかが大切かを知りました。
とりわけニットやカットソーでそれを放つのは大変なことだと思います。
ゴーシュのセーターは、ペルー生産でありながら、これだけのらしさを
醸しているところから、本当にすごい人たちだとあらためて感じます。
アルパカウールワイドセーター
3色展開 ¥24,200(税込)
ライトグレー、ライトブルー、ブラック。
ゴーシュが初めてペルー生産を始めたのは確か5年ほど前だったように
記憶していますが、その時に冒頭で書いたようなことを踏まえて、お二人からも
色々な苦労話を聞きました。やっぱり求めていたのは自分たちのブランドならではの
顔のようなもの。それを形にするために、たくさんのやりとりをしたと。
「ファーストサンプルは酷かったなー」と軽やかにつぶやいていましたが、
今のようなクウォリティーを確保するために、色々苦労もあったようです。
想像しただけで大変だと思います。特にゴーシュの世界観はシンプルな
ようでいて実に独創性がありますから。
モヘアのような風合いを表現しています。
クルーネックはメンズライクにシャツに重ねたスタイリングで。
ブラウスとの重ね着も試してみてください。
ヌクヌクとして温かみのあるセーターです。
少し紫がかったラベンダーのようなライトブルーは、
ブラックやホワイト、ダークネイビーなどの基本色と合わせると
とてもかっこいい。
こちらはインナーにカットソーを着て一枚ですっきりと。
ダークネイビーにライトブルーですから同系色。
着丈はやや長めで、お尻が半分ほど隠れる長さです。
こちらは、¥25,300(税込)
首をすっぽりと覆い隠すタートルネック。
少しアンバランスに思えますがなんだか相性の良い組み合わせでした。
ブラックはアバンギャルドなスカートに。
久しぶりのブーツの提案はR.U.から。