2022年11月11日金曜日

秋・冬・春

ファッショントレンドは繰り返すなんて良く言われますが、

同じものがそのまま流行ることはまずありません。

でもデザイナーはいつも過去のファッションを参考にしては今を見ることを

習慣にしているような人たちですから、過去のトレンドが今風に蘇ることは

良くあります。このところボトムスの気分は確実にハイウェスト。

若い人たちにはクロップド丈のトップスがトレンドになっています。

ちなみに僕は、40年代の男性ファッションのバランスが気になっています。

写真集をパラパラめくっては目につくのがその年代。

今日ご紹介するスタイリングは、少しその気分が投影されたコーディネートです。
















ショートコート:SUSURI
サロペット:NO CONTROL AIR
インナーセーター:ゴーシュ
バッグ:KHOHi
サイドゴアブーツ:R.U.

展示会ですぐにファンになったSUSURIさんのレトロな雰囲気の

ショートボアコートは、ロングもありますので来週末あたりには

そちらもご紹介できるかと思います。












SUSURI
ルアーコート ¥79,200(税込)

コットンウール素材のオリジナルファブリックは、カスリの手法で

織り上げられた非常に凝った生地。かすれた線で表現されたチェック柄は、

高級感やレトロな雰囲気を感じさせますが、それだけでなく、

触った際のしなやかな起毛感が素晴らしく上品です。





















Pコートをベースにしたショートコートは、一般的なメルトン素材とは

比較にならない軽さとしなやかさを備えています。また付属使いも

Pコートのそれとは異なる華奢な印象のパーツ使いです。

そしてデザイナーがわざわざ商品名にしたのは「ルアーコート」。

この着丈の短さから、ついフィッシングジャケットを連想してしまいます。












フェイクファーのついた襟はボタンを留めて着るとこのように。

そして実はこの襟、取り外しが可能です。






























内側、外側のいくつかのボタンを外すと、、












この通り。

これならまだ20度ある都内近郊でもすぐに活躍するアウターです。












もちろん総裏のショートコートです。
















NO CONTROL AIR
ダブルクロスサロペット ¥34,100(税込)

カラーは、アナベルではネイビー1色展開といたしました。












素材は普段、式典フェアでご紹介しているダブルクロスのフォーマル素材で、

デザインはカジュアルなサロペットです。






























ツナギにライダースを着るような気分で、スタイリングいたしました。

素材が上下ともに上品なだけに、アイテムやスタイリングとのギャップが

とてもかっこいいお気に入りのコーディネートです。





















アームホールはしっかりございますので、さまざまなアイテムを

インナーに着ていただくことができるのも嬉しいところです。

今回はゴーシュのイタリアンウールニットをシンプルに合わせています。





















フロントは比翼仕立てで開きますので着脱はしやすいデザインです。












ウェストのギャザーは細かく、膨らみすぎず適度なボリュームがある、

しなやかな素材ですが、ワイド感は味わっていただけるシルエットです。





















襟のあたりだけを見ていると、ルアーコートというネーミングもあって、

コーデュロイ襟のフィッシングジャケットが頭に浮かびます。













この場合、襟元でボタンを留めて着ています。

寒い時にはファーが首元を覆いますのでストールがなくても温かい。






















フェイクファーの襟を外します。

これでかなり着用期間が長くなる。

ショートとはいえ、ファー付きのコートをなかなか今から着る気分には

なれないところ、外れることでいますぐに取り入れることができますし、

梅春、春先と言われる2月下旬や3月初旬、春物と冬物を混ぜ合わせて

スタイリングをする季節にも活躍しそうです。












前を開ければさらに印象は軽くなります。


どんな風にスタイリングしたら秋らしいか?

白いパンツに春カシミアなんかを合わせたら春っぽい?

ファーを付けてウールのワンピースに合わせたら冬。

色々な季節のコーディネートを想像するのが楽しい襟取り外しデザイン。

ぜひたくさんの季節でお楽しみください。