2021年10月28日木曜日

importの香り

自分が10代の頃、原宿や渋谷には「import shop」と言われる

セレクトショップが多く点在していました。

大きなセレクトショップは、当時から「オリジナル商品」があり、

importで買うよりも手頃なお値段で、似たようなものが買えるとあって、

10代の若者にはありがたい存在でした。

しかし、着てみると品質が違うと言うよりも、漠然と雰囲気が違う

というのも事実で、結局 importモノが欲しくなるのです。

なんなのでしょうか?

あのimportの独特の雰囲気は。。。


当時は、importに対してドメスティックという言葉がファッション誌にも

掲げられるほど、両者は分けて紹介されていました。

よくわからないながら、「importものカッケー」というふんわりとした

憧れを持って、そういったお店に通っていたものでした。

今は正規代理店がすぐについて、日本のマーケットに合わせた

コントロールがなされるので、いい意味では日本人が好きそうな

商品が安定供給され、すぐに日本のファッションシーンに溶け込みますが、

昔のものは海外からそのまま持ってきたものばかりですから、

これまた、いい意味でハレーションを起こしていたのかもしれません。

その違和感が、洋服好きの心を揺さぶったと、そんなふうに思っています。

現在アナベルでお取り扱いをしている「khadi & co(カディアンドコー)」には、

当時のそんなimport感が漂っているように感じます。




















Khadi & co
STELLA  ¥30,800(税込)

もちろん使用されているのは上質な手紡ぎのコットンで、やや地厚で

梨地のような表情がなんとも言えないアンティーク感をもたらします。

わたくしは男性ながら、履けるボトムスは所持しており、

生地の良さは体験済みですが、これが本当に素晴らしい。









































Vネックラインのレースはとても上品で、胸元を美しく彩ります。






















肩口に小さなタック。























袖口のカフスにも工夫がなされ、、






















前には紐。






















後ろにはゴム。

少し変わった小さな工夫の積み重ねで、全体の重厚感を醸します。






















ショート丈を生かしてスカートに。

スカートはmaison de soilのコットンギャザースカートです。






















後ろがゴムになっていますから、このようにブラウジング。

シンプルなものからは得られない高揚感が確かにある。




























































もちろん、パンツに合わせても最高にかっこいい。

パンツはASEEDONCLOUDの玉井さんが展開する別ブランド、

Handwerker(ハンドベーカー)のもの。

そして、同じレースシリーズでもう一つ。









































Khadi & co
LUNA ¥48,400(税込)

前身頃全面にレースが施され、二重になったシャツは、

アンティーク感のある、まるで衣装のように手のかけられた逸品です。























フロントはレースを生かすべく、ボタンの見えない比翼仕立て。























スタジアムジャンパーのような襟も特徴的です。























背面はシンプルなヨークのあるシャツデザイン。

裾がまっすぐなだけに、ジャンパーのような感覚で

スタイリングが決まるのも特徴の一つ。










































SUSURIさんのボリューミーなキュロットパンツに合わせて。






















とてもすっっきりとした収まりです。



























同じ、Khadi &coのストールを巻いて、、、。






















ざっくりとした軽いカーディガンを羽織ってみる。

こちらも重ね着のベースになるブラウスに。


今ではめっきり少なくなったimportの香り。

khadi & coは、日本用にデザインされたわけでなく、

サイズ感もそのままに、懐かしい90年代のあの香りを

纏っているように感じます。

ぜひ味わっていただきたい。