2021年10月5日火曜日

時代のサスペンダー

今、43歳になる妻が普通にFIRMUMのサカナ屋パンツや

サスペンダーパンツを履いているのを見て、何ら違和感はありませんが、

自分が中学生の時に母親や父親がこういったズボンを履いていたら、

どういう反応を示していただろうと考えると、少し可笑しいのです。















FIRMUM
トムパンツ・ホソミ ¥27,500(税込)
アイボリー

新自由主義からの脱却を唱える政治の世界とは裏腹に、

ずっと自由を追い求めてきたファッションの世界は、

その時代の人々の一つの象徴として存在しているのだと感じます。

だって、昔はほとんど見かけなかった洋服を、今は当たり前に

皆さん素敵に着こなしている。「流行は巡る」といった言葉が

ありますが、そう考えるとその言葉は当てはまらない。

繰り返しながら、別物で広まっていくようです。











たかだか60年前は、作業着でしかなかったズボンが、

70年代にはファッションとなり、細身のデニムから始まって、

今ではこんなにアバンギャルドになりました。











ハイウェストなデザインで、内側に紐がついたサスペンダーパンツは、

サスペンダーを下ろしたり、時には外しても着用可能です。












サスペンダーは固定されておらず、取り外しが可能。

背面はクロスにしたり、外側のボタンにつけたり、

内側のボタンに付けたりと、調整も可能です。

トップスに着るものや靴や気分に合わせて、ウェスト位置も

変幻自在。












もちろん、ポケットはあり。












フロントはボタンです。












素材はレーヨンとコットンのフランネル素材ですが、わざと起毛させて

表現は少し雑になりますが、初めからピリングがあるような表情の生地。

ホワホワと心地よく、薄いフリースのような感触です。

聞いたこともない様々な技術により、このような生地が出来上がるとのこと。

本当に化繊は別世界。米永さんが没頭したのも頷ける面白さがある。
















可愛らしい後ろ姿。












ボタンは全てドーナツボタン。




















maison de soilの刺繍シャツに合わせて。











ファッションは自由でいいのですが、昔ほど破る規則もなくなって、

新しいファッションが生まれづらいことも確か。

だからより一層、スタイリングを大事にしたい。












サスペンダーを落として。












上から何着よう?

女性らしくカーディガンも良いけれど、、












ここはちょっと素敵なGジャンで。











ミッドナイトは、シャンパンゴールドのような色合いの

TOKIHOのベルベットのシャツを合わせて。











ソックスもヌーディーなカラーで女性らしく、柔らかく。





















肌寒ければ、大判のショールを。

NO CONTROL AIRもFIRMUMも、本当に面白い。

初めてしっかり見たのは7年くらい前になると思いますが、

写真ではそれ以前からずっと見ていました。

初めて米永さんにお会いして、パターンから独学で学んで

今に至ることと、目の前にあるお洋服とそのスタイリングの

独特なバランスを見て、、つい出た言葉が

「グレたヨウジ◯◯モトみたい」でした。

カラカラっと楽しそうに笑っている米永さんの顔が印象的で、

これはアナベルに絶対不可欠な存在になると確信がありました。

そして気合を入れて仕入れをした初年度、本当に売れなかった。。

今では信じられないような残念な結果でした。

「化繊」もダメ。「ビッグシルエット」もダメ。

そんな印象でした。

それから6年以上が経ち、彼らは相変わらず「当たり前」を

排除した、面白いことばかりに挑戦中。

とりわけ彼らの作るサスペンダーパンツは、

博物館に残して欲しいくらい時代を象徴したデザイン。

シンプルに、すごいなって感心しちゃいます。




















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