アパレルで働き始めた頃、ひたすらカットソーの
採寸と仕様書のチェックをやっていたことがありました。
当時働いていた会社では、カットソーやニットの生産は
工場さんに対して仕様書をFAXするだけで、生地や付属の手配、
パターンの作成などは全て工場任せという、通称「まる投げ」と
いうやり方を行なっていた。始めたばかりでわからないながら、
「こんな簡単でいいのかな?」と疑問には感じていた。
今思うと、かなり安価なものを作っていたので、それはそれで
仕方がないのかと思う。しかし、次に働き始めたところは全く違っていた。
細部に至るまでデザイナーが目を通し、数ミリの修正を
指示することもあった。
「なるほど、これは価格に差が出るわけだ」
どちらかというと営業畑でやってきた僕は、すぐにそう感じた。
デザイナーが実際に試着を繰り返し、パターンを修正して
時間をかけて作った洋服は、なんとも言えない味がある。
その匂いを嗅ぎ分けて、全国の素敵なセレクトショップの
オーナーやバイヤーが展示会にやってきていた。
自身のお店でも、そのように作ってあるお洋服を丁寧に紹介したい。
スペインピマ裏毛プルオーバー
ライトベージュ ¥14,300(税込)
ゴーシュのお洋服は、元トップメゾンのパターンナーであった
ご夫婦二人が一緒に作り上げている。揉め事も絶えないそうだが、
とにかく形にすることで、大袈裟だが、合意形成を図るという。
柔らかくいうと、、
「ほら!こっちの方がいいじゃん。」みたいなことを
ひたすら繰り返すという。
触り心地もすべすべで心地いい。その上でラフな感覚もある。
バンザイパターンと呼んでいるが、着用した際に
腕を上げたり横に動かしたりしても、引っ張られる感覚が全くない。
この脇の下あたりで十分な運動量を確保しているからだ。
ここでも動きやすさを追求しています。
買えるというのは、とても価値のあることだと感じています。
苦手な方も多いのかもしれませんが、
こちらのトレーナーは、おすすめです。
しっかりと動きやすく、肩もこらない。
生地もすべすべでふわっとしています。
なんせシンプルですから。
何を羽織るかでも印象が変わります。
品のあるコートに合わせてもなぜだか馴染むスウェットです。
ずっと二人で、淡々と日々良い服を作ることを考える。
素材開発の源流から口を挟み、時にはオリジナルの素材も手がけたりする。
相当なこだわりを持ちながらも、買ってくださるお客様のことを常に
考えている。トップメゾンを経験してきたからこそなのかもしれないが、
「普通に日常で着てもらえるいい洋服を作りたい」
「だから僕らの作るものは高すぎてはいけない」
4年ほど前から、「カツラギワイドパンツ」が大ヒットとなり、
それをきっかけにゴーシュというブランドを認知した方も
たくさんいらっしゃるかもしれません。
あのパンツはとても秀逸で、とにかく美しいシルエットです。
でも、ゴーシュの凄さを図るには、少しルーズなデザインです。
あのパンツでブランドに興味を持った皆さまには、
ぜひその他のゴーシュのお洋服も体験してほしい。
まずはシャツやカットソーなどからいかがでしょう。