あらゆるもので「進化」を求められてきた時代がひと段落、
今はきっと、出揃ったあらゆるものの中から、
自分は何を選ぶのか?
そういう時代になってきた。
sns の登場により、「トレンド」というものがずいぶん
陳腐化したようにも思える。
情報のいきわたるスピードが早すぎるから。
創業100年を超える染色業を営む彼らの作るお洋服からは、
程よいゆるさと、染色に関する凄味を感じます。
blue in green
リネン長袖ワンピース ¥29,000+tax
シンプルなカーブを描くワンピースは、昔ながらな
麻素材の素朴さと、インディゴではその染色が光ります。
ザクッとしたリネン素材からは、素朴さや丈夫さ、
清涼感や大げさに言えば、季節そのものを感じさせられる。
見て、触れれば、風鈴の音が聞こえてきそうだ。
見返しを付けて、だれないように。
丈夫さについては、昔の作業服から学ぶ部分は
たくさんある。洋服はとにかく、ネック周りと
端からダメになる。
右側が創業103年の染色によるインディゴ。
とても時間をかけて染め返すため(もちろん手染め)、
色落ちはすれど、色移りはしないというのが彼らの
染色の特徴です。
しかし、現在のアパレル業界の染色で、そのようなこだわりを
見せれば、一瞬で倒産してしまいます。
せわしないアパレルのサイクルには合わないのです。
きっと、4代目の彼らなりに、こちらには想像できないような
葛藤があったに違いありません。
選んだ道は、他社からの染色をすべて断り、
自身で洋服のブランドを立ち上げ、納得のいく染色を
皆さんが購入できる価格で頑張って作る、という道です。
ユニフォームになりえるシンプルさ。
このお洋服のポイントは、前身、後ろ身しかないところ。
袖付けや肩も決まっていないので、着た人の体形に
ある程度沿って、心地よく着ていただける。
真っすぐにカットされた裾は、脇が下がってくる。
角度によって、長さの印象が変わります。
白のワンピースを着る醍醐味は、まずは目立つという事。
私も1週間に一度は、上下白のコーディネートがしたくなる。
そして、真っ白はあらゆる小物を上入れてくれるだけでなく、
色遊びも無限である。
その楽しさは、いったん覚えたらとりこになる。
インディゴ染め。
彼らの十八番(おはこ)である。
数回洗うと、少し色落ちして、明らかに光沢が増してくる。
色むらができる限りでないよう、人窯に一着しか入れないという。
それは、納期にうるさいアパレルには対応できるわけがない。
色移りしない染色をとは、染めては徹底的に洗い落とし、
また染めては徹底的に洗い落とす、、、
その作業を何度も繰り返すことで初めて可能になるのだ。
インナーパンツには、susuri のフルッタ―パンツを
着用しています。
こんなことを言うと、みなさんインディゴを
欲しいと言ってくれる。
それは、とっても嬉しいこと。
これは少し変わった使い方かもしれないけど、
とっても可愛いのでお勧めのスタイリング。
白の上からHonneteのノースリーブワンピース。
やっぱり重ね着ってワクワクする。
そして目に付きます。
オシャレに見える。
snsで簡単に情報が取れる時代、われわれお店も
考えさせられることがたくさんある。
やっぱり、、作り手と売り手がより運命を共にする
ということが、難しいけど大切なのかと思います。
ちなみに、こちらのワンピース、白を着て、数年後に
「インディゴに染めて!」もありでございます。
染色業を営む強みですね。
強みを生かすって、シンプルだけど大事なことです。
自分の強みって何だろう?
それに気づいた時、また人生は楽しくなる。