2020年6月21日日曜日

アンチ × アンチ

NO CONTROL AIRというブランドは、

とても面白いバランスで成り立っているように感じます。

何度もお話ししているように、デザイナーの米永氏は、

アンチに臨む天邪鬼のような楽しい傾向を持った方です。

芸大の建築科で学びながら、なぜか洋服にどっぷりとのめり込み、

全てを独学でここまで20年以上やってきた。

往々にして、そういった方は自身が絶対なのですが、

米永さんが楽しいのは、そこがそうでもないところです。

デザインをし、サンプルを作り、時に、その段階で奥様を中心とした

女性スタッフ陣からの強烈なチャチャが入る。

ちょっとシュンとしながら女性の意見に寄り添っていくところがある。

もちろん意見を受け付けない時も含め、アンチにアンチを言える

状況であるところが見ていて面白いし、魅力的です。

女性の意見が投影されたのかな?

と思えるブラウスです。
















NO CONTROL AIR
puff sleeve blouse ¥19,000+tax

パフスリーブ。

パフスリーブというとフェミニンな印象を

抱きますが、彼らのあらゆる面での絶妙な

バランス感覚で、あまり見たことのない感じが

出来上がるのでしょう。
















彼らの定番的存在であるシャツをベースにしながら、

袖を付け替えた時のバランスを探る。

袖丈は短めです。

7分くらいでしょうか。
















素材はトリアセテート×ポリエステルを用いていますので、

サラサラとして涼しく、体にまとわりつかず、シワにならない。

春夏用のフォーマルなどでも使われる素材です。

もちろん、残暑がある9月、10月の初旬までは着てください。

















化繊のスラブ糸を使った生地ですので、サラサラですが、

ツルツルはしておらず、手触りはザラザラのほうが

近いのかもしれません。夏の楊柳みたいです。

スラブ糸は、糸に太いところと細いところがありますので、

染色にも都合の良いメランジのようなムラがでます。

それによって、トップ染めのない化繊で、まるでトップ染めの

ような高級感が表れているのです。
















色はグレーとブラックの2色展開です。





















TRAVAIL MANUELのサドルパンツに。

少しカジュアルとは一線を引く、どこか

ちゃんとした感じが出ますね。

素材のおかげです。

















通勤はもちろんですが、なんとも伝えずらい、

少しきれいめな、、でも普段着のような。

すごく中庸なのです。

しかし探すとなかなかない。

















彼らはたまに、自身のコレクションの中に、

自ら対局を作ります。それもたくさんある彼らの

魅力の一つだと思っています。

















バルーンシルエット!

テーパーシルエット!

コクーンシルエット!

かと思うと、、

急にAラインを打ち出したり、

フレアパンツを提案したりする。

今回のパフスリーブもそうです。

彼らの中核にはないものの提案です。

















ブラックはannabelleのお気に入りである、

blue in greenのふんわりパンツに合わせて。






















パフスリーブも、合わせ方次第で、

フェミニンな要素は息をひそめます。

何かの拍子に、またはちょっとした角度の違いで、少し顔を出す。

そのくらいが、annabelle的にはちょうどいい。


















ぴたぴたでない。

だぶだぶでない。

ちょっとふんわりした感じ。


















そのバランス感覚のピントが、

annabelleのパンツスタイルによく合うのでしょう。

やはり彼らの西寄り(大阪)の大胆なサイズバランスの

ファッションは大好きです。

本来、男性的なファッションではあると思いますが、

長年扱うことで、annabelleの女性のお客様には

ずいぶんと浸透してきました。

それはとても嬉しいこと。

僕らがスタイリングを作ることで、

より幅広く伝わればいいと思っています。

少し女性らしく。