2019年9月6日金曜日

名俳優のように。

こんなにもひねりの効いた、個性的でなおかつ

スタイリングに取り入れやすデザインのスカートは、他に見たことがない。

このスカートを初めて目にしたのは、たしか2015年の春だったと記憶している。

あまりにも気に入って、展示会場で見た時の風景は今でもはっきりと

思い出すことができる。

それ以来、ずっと細々と別注して作っていただいて続けてきた。

4年もたった今でも、新鮮な目で見てスタイリングできるというのは、

早々あることではなく、希にみる個性と普遍性を併せ持っているからこそ

ではないだろうかと想像する。















susuri

バルーンマーチスカート ¥28,000+tax

適度なふんわり感。

ひねりを入れたバルーンデザイン。

さらにアシンメトレー。

あきらかに目を引く個性的な側面を持ちながらも、

「履いてみようかな。。」という気持ちにさせる

人なつっこさを併せ持つ。















生地は susuri さんのコレクションでも使用される、

タイプライタークロスの東炊きを使用しています。

もう何度もご説明はしていますが、簡単に今一度。

「東炊き」は、江戸時代から行われていた染色技法を

現代に応用した、炊き込むかのように高温で染めていく

染色です。生地が塩縮を起こしながら染まっていくため、

生地の表面に細かなシワが無数に出現し、それはアイロンを

かけても消えることがないというのが生地の特徴の一つなのです。

また、通常のタイプライタークロスは、触るとシャカシャカしたり、

パリパリしたり、張り感の強い印象のものが多いのですが、

こちらは適度な張り感にソフトな感触が手に残る心地のいい素材感です。















バルーンデザインですので、裏を返すとこのように

裏地と表地がそのままつながったデザインになっております。

裏地には、少し光沢感のある綾織りのコットン素材を使用しています。

適度な滑りもあり、表地との調和もあり、素敵な組み合わせになりました。















ウェストは軽いゴムとヒモの仕様です。

幅広い調整が可能になります。















色は2色展開で、susuri の黒と言えばこれというほどの

定番カラー、「greenish black」と「rouge red」の2色です。

今回は、こちらの rouge red がとても気に入ったため、

別注カラーではなく、susuri さんのコレクションに使用されていた

カラーをそのまま使わせていただきました。





















greenish black にはまず、maison de soil の新作のブラウスを。

袖口と裾がレースになった素敵なブラウスです。

丈はやや長めではありますが、さすがはマーチスカート。

バランスが取りやすい。















今の季節からすぐに着ていただける組み合わせです。

秋深まったら重ねていきましょう。。















ゆったりしたブラウスに、ぴったりしたベストを。

khadi&Co のコットンベストは、上衿が立ち上がり、

少し浮きあがる感じが素敵です。

かなり細身で、ボタンが閉まらないかもしれませんが、

その1つ、2つだけとめた感じがかっこいい。

写真は1つだけとめた状態です。















数字を見ると決して着丈の長いスカートではないのですが、

背が高い人にも受け入れられるのは、きっと裾回りに特化した

ふくらみと、アシンメトレーが理由だと思われます。

妻と10cm程度身長が違う方もカッコ良く履いていただいています。















こちらはNO CONTROL AIR の定番の丸首のシャツをタックイン。

持っている方が多いシャツで、わかりやすいかと思います。















見る角度によって印象が変わる楽しさもある。





















シャツはタックインせずに出してもサマになる。















後ろももたつかないすっきりとしたシルエット。

タックインせずにブラウスが着られるスカートは、

きっと登場回数も増えるはずです。















こんな風にコットンの軽めのアウターを着るようになるのも

そう遠い話でもありません。

ARTEPOVERAのお勧めのビッグシャツコートは、

とにかく大きくて可愛いので、見かけたら着てみてくださいね。





















rouge red は、maison de soil の定番の刺繍シャツをタックイン。

落ち着きがありながらもとても女性らしい艶やかな色味です。

今シーズンの susuri さんのコレクションを象徴する色でもある赤。















白や黒と言った、強い色と合わせてもきつくない、

柔らかく印象に残る素敵な赤。





















少し着丈のあるゴーシュのセーターにも素敵です。















クシャっとしたニュアンスは、よじることで生まれているものですので、

お洗濯や経年劣化で消えることはございません。

妻が3年半ほどかなりの頻度で履いており、さすがに色は少し

褪せてはおりますが、形状は同じ雰囲気をしっかりと保っています。















本格的なコートの前に着る羽織には、ワンピースのようにも

着ていただける、このようなものもお勧めですよ。

rouge redにホワイト、そしてネイビーを重ねた感じが素敵です。

冬のコートでブラックやネイビーを重ねて、裾がちらりと見える

感じが想像できますでしょうか。


このスカート、全部見えるのも当然可愛いのですが、

にくいことに、、裾がちょっと見えるだけでも可愛いのです。

そう、、、冬の主役のコートの端から少し覗くだけで、

主役を押しのける可能性のある光る脇役を演じてくれる。

主役、脇役をこなす名俳優のような存在のスカートです。

ぜひお手に取ってご覧ください。




また、明日からは3階のannabelle304で蓮井真紀さんが主宰する

アクセサリーブランド、「mamelon」「mamelon noir」の展示が

スタートします。





















妻がよく付けているこちらのリングも

mamelon さんのシルバーリングです。

ホウキタケのモチーフは、ユーモアもあり美しい。

ホウキタケ ring ¥14,000+tax


とても素敵なリングだと思います。

リングに関しましては全サイズはございませんが、

ハーフサイズ刻みで、オーダーが可能です。

3週間でご自身にぴったりのリングが届きますよ。















こちらは、今回の展示を行うきっかけにもなった大作です。

レースモチーフの素敵なシルバーに、漆を使用したコーティングが

施されております。それも何度も何度も塗り重なっております。

蓮井さん曰く、様々な技法で試したが、理想のテクスチャーは、

漆を使うこと以外では実現できなかったと。。


この作品を作りたいがために、漆の先生に付き指導を受け、

まずは通常の漆塗りができるようになったところで、、

先生には見せられない、アバンギャルドな漆塗りを実現した。

これを一目見て気に入って、1年半前に約束しました。

「ちょっと先ですけど、1年半先の9月に展示をしましょう。」

ようやく皆さんへのお披露目がかないました。















こちらは同シリーズ、黒漆のリング。

漆のシリーズは、大変手間がかかる作品ゆえ高価ですが、

一見の価値ありです。明日からの展示もぜひご覧ください。


シルバー× 漆のバングル ¥140,000+tax

シルバー×漆のリング ¥48,000+tax


susuri さんのマーチスカートに合わせたら最高です。





mamelon~ユーモラス















mamelon~「ユーモラス」
会期:9月7日(土)~9月16日(月)
※9月11日(水)は定休日です。
営業時間:11:00~20:00
場所:annabelle304

蓮井真紀さんが20年続けてる「mamelon(マメロン)」という
アクセサリーブランドのご紹介をいたします。
アナベルがある田園都市線のたまプラーザ駅からわりとご近所で
活動されていることもあり、お店に立ち寄っていただいた際に
今回のお話が決まりました。もう1年半近く前のお話です。

その時に蓮井さんが付けていた、シルバーを使ったブレスレットが
あまり見たことのない表情で、、興味津々で。
金工を初めて30年のキャリアを持つ蓮井さんですが、
未だに思いついたことをいろいろと実験したくなるそうです。
その不思議な表情のシルバー細工も、漆を使って出した表情でした。

その他にも、妻がお気に入りでよく付けているホウキタケを
モチーフにしたリングなど、様々なシリーズを送り出しています。





















今回は、アクセサリーはもちろんですが、20年前に
出版されていたぬりえ絵本や、1年前に始めたばかりの
自身で描いたデッサン画が大々的にプリントされたエプロンも
展示販売いたします。















ぜひぜひ、お立ち寄りください。
お待ちしております。






2019年9月3日火曜日

天邪鬼の作ったジーパンたち


興味を引くデザイナーは、往々にして変わった人が多い気がする。


それは誰かが導き出した正論ともいえる答えに対し、


本能的に対抗意識が芽生えるということなのかもしれません。


そして、そこに対してのめり込める、研究熱心な一面が欠かせないのです。


彼の作ったジーンズは、そういった意味でとても興味深い。





















FIRMUM

スーピマコットン ワイドデニム

indigo ¥22,500+tax


まだワイドパンツが見る影もなく、デニムと言えば


WORK STYLEからくるアメリカのジーンズをモチーフにした


デザインが主流だった頃、天邪鬼な彼は、スーピマコットンと呼ばれる、


アメリカ原産のピマ種で、超長綿として世界的に有名な綿糸を用い、


しなやかでワイドなデニムパンツを作っていた。















縫製糸がグレーというのも、通常のジーンズではあまり見かけないが、

彼の作るジーンズにはとてもしっくりとくる。
















バックポケットは、リーヴァイスのアーキュエイトステッチとは


ほど遠い、丸みのある大きなものが付けられている。
















そうかと思えば、生地そのものはセルビッチ。


つまり旧式のシャトル織機で織られた生地を使用している。


ヴィンテージの証とも言われる、いわゆる「赤耳」のデニムである。


しかしよく考えると、ヴィンテージにはありえない、


超長綿を用いているのであるから、そこへの敬意とともに


反逆心のようなものを感じ取れる。
















そしてこのポケット。


ジーンズの代名詞ともいえる「5ポケット」を無視した、


スラックスパンツに用いられる、スラントポケットを採用している。

天邪鬼ではあるが、この素材にはとてもしっくりくる。
















釦は銀や鉄ではなく銅のネオバを使い、


ベルトループには一見気がつかないある工夫が成されている。


ベルトループが太めと細め、2重になっているのです。


「何だこれ?」って思ったのですが、実際履いてみると


これが嬉しいデザインだということに気がつくのです。


ジーンズのシルエット自体、リーヴァイスの501の様に

真っすぐ立ち上がったウェストで、腰に乗せて履くようなものでなく、


カーブを付けたややハイウェストなデザインなのです。


正確には、ハイウェストと腰に乗せる感じの中間くらい。


そのデザインに、このダブルループが一役買っているのです。














※こちらは前シーズンの写真です。



もしかしたら、ハイウェストなドカンパンツを履く姿を


ジーンズのデザインに重ねたのかもしれません。


「何ですかこのループ?」っていう質問に、


「細いベルトを使ってハイウェストでタックインした時、


太いループだけじゃ、ベルトがウェストからはみ出ちゃうでしょ。」





















かといって、太いベルトをドッシリ付けて腰履きしたい時もある。


このジーンズは、そのどちらで履いてもかっこいい。


このジーンズを初めて見た時、これこそがデザイナーが作るべきジーンズ


なのかもしれないという確信めいたものを感じたことを覚えています。

こちらはベルトもつけずに、やや落とし気味で履いています。
















ジーンズとは思えないしなやかな超長綿の素材感と、


チノパンを履いているような感覚に陥るスラントポケット。
















しかしながら、セルビッチデニムを用いただけに、


本格的な色落ちが期待できるジーンズ感。
















ジーンズという歴史のある概念と向き合い、


彼なりに戯れることで生み出した、少しかわった


ジーンズと呼ぶのがふさわしいのか怪しいこのパンツは、


あまりに不人気であったため、一時は生産を中止しようかと


真剣に悩んだこともあるという。






















そんな中、ファッション全体でムーヴメントとなった


ワイドパンツの存在が、このパンツの一命を取り留めたのは、


少し皮肉めいているようにも感じられて面白い。


天邪鬼でデザインしたはずの変わったジーンズが、


ファッションのトレンドによって救われたのだから。

こちらは、ベルトを使ってウェストで履いています。
















今、皆さんが履きなれたコットンのワイドパンツと


同じ感覚で、軽くロールアップしたりして履いてみても、

普段のワイドパンツとは違った、新鮮な心持が生まれるかもしれません。


そして、最近このジーンズに仲間が増えたのです。

今シーズンは、そちらも一緒にご紹介します。








































FIRMUM

スーピマコットン ストレートワイドデニム

indigo ¥23,500+tax

非常に違いが判りずらいのですが、

履いたら全く違うことにすぐに気がつきます。

こちらはよりヒップに丸みをつけ、ウェストで履くような

設計になっています。

わかりやすく簡潔に言うと、、

ウェストヒップ周りがすっきりして、シルエットは

少し湾曲したテーパード型になっています。















デニムの特徴であるヒップヨークをなんとなくし、

ヒップにダーツが横たわる不思議なパンツ。

米永さんらしい変わったデザインです。





















湾曲した感じ、わかるでしょうか。















今まで、定番のワイドパンツはストーンとした

ビッグシルエットでしたので、華奢で小柄な方ですと、

サイズが合わない場合もあったかと思います。

その場合、こちらがとってもお勧めです。


そして、もう一つ。

こちらは前シーズンダック素材でご紹介していた

細身のテーパーデニムです。






















FIRMUM

スーピマコットンテーパーデニム

indigo ¥21,000+tax

こちらはわかりやすく異なります。

細身ですっきりした、やや極端なテーパー型。

細身と言ってもまったくピタピタではありませんが。






















合わせる靴によっては、とてもキレイ目に

履いていただけます。
















天邪鬼というと、ひねくれものの印象を持たれるかもしれないが、


彼ほどの一流の天邪鬼ともなると、出てくるものは魅力的だ。


芸大で建築の勉強をしていた彼が、ロゴTシャツを作り初めて


各地のセレクトショップを売り歩き、洋服の道を歩き始めた頃、


日本のファッションシーンは、マンションアパレルやインディーズと


呼ばれる新しい世代のデザイナーであふれていた。


そんな中、洋服の教えを受けたことのない彼が、臆することなく


突き進んだことには、素直に洋服に対する情熱とこだわりを感じ得る。


そして、本当に驚くのは、洋服の世界でもとりわけ専門的に扱われる


パターンの仕事を、彼は独学で学び、そして現在も日々勉強だと言い放つ。


洋服の学校を出ずに洋服業界で働いている人はたくさんいるが、


彼のような仕事をしている人には出会ったことがない。


これからも型にはまらない天邪鬼なモノつくりを期待したい。




※こちらのご紹介ブログは、暮らしとおしゃれの編集室の連載
掲載したものを抜粋してご紹介いたしました。
お時間あれば、他の連載記事もご覧ください。











2019年9月1日日曜日

自分色に染めて

結局この5~6年、似たような服を買い続けているし、

好きなものに大きな変化もない。

もちろん、気分のような小さな変化は常にある。

しかし、その時の気分で買い足された何かによって、

その時々で、スタイリングや雰囲気は明らかに違ったりする。

着ているものの8割程度は同じでも、2割くらい足された何かが、

時には大きな変化をもたらしてくれる。





















ゴーシュ

50/- オーガニックコットンツイルワンピース

¥38,000+tax

昨日ご紹介した、ふんわりコットンのシャツと同素材のワンピース。

こちらもゴーシュではお馴染みの雰囲気のワンピースです。





















「シャツワンピース」というと、なんだかただシャツを

長くしたにすぎないお洋服もたくさん見かけますが、

こちらはそれとはまったく違います。















フロントのシャツポケットや前立て、袖口のカフスや

背面のヨークなど、シャツに用いられるデザイン仕様が

たくさん盛り込まれていますので、やはりシャツワンピースに

なるとは思うのですが、シルエットを形成するためのデザインは、

まったくシャツとは異なります。















シャツポケット















シャツの前立てに、9mm~10mm程度のシャツ釦















袖口はきれいな剣ボロカフス

たしかに、、こういったディテールはまさにシャツなのですが、

着用した際の雰囲気は、「ドレス」と言っても決して大げさでは

ないほどに美しい。





















この両脇にある切り替え(サイバラ)が、絶妙なカーブを描き

美しいシルエットを形成する。後ろ身頃と前身頃のバランスも素敵。





















シャツ生地で、地厚ではありませんので、

下にはアンダーのキャミドレスを着用しています。















裾に向かうシルエットにこだわりデザインされたワンピースは、

しっかりと適度なボリュームを持ちながら、ドレープ感が生まれます。

動いた時の美しさがまたいい感じです。















前後の分量感を微妙に変えているため、後ろが少し

下がって見えます。

お店でも、「すごく長い」と言われますが、着用してみると

155cmの妻が着て、長すぎることは全くない。






















ブラックのほうが分量感が良くわかるのではないでしょうか。

トップスのすっきりした印象から、しっかりとボリューム感のある

ボトムス部分。いいボリュームバランスだと思います。















奇麗なドレープ感とシルエット、

同時に感じる気兼ねなく着られそうなカジュアル感。

実際に着用していった時の満足感は高いはず。















ゴーシュのお洋服は、かなり幅の広い年齢層、趣味層の方たちに

好まれています。50代、60代の方はもちろん、70代の方にも

ファンがいます。かと思えば、20代の若い方にも好まれます。

着る人によって、その雰囲気もまちまちで、型にはまらない

面白さを感じさせてくれる。















ブラックの上にsusuri のベストを着てみました。

ゴーシュのワンピースだけの時とはまた少し異なる雰囲気が生まれます。

※申し訳ありませんが、susuri のベストは完売しました。















ホワイトの上には、GASA のエプロンワンピースを重ねて。

シンプルで美しいワンピースです。

自分色に染めてみてください。

長く着ていけば、きっと何度も新鮮な心持にさせてくれることでしょう。