2018年10月8日月曜日

デザインの視点

NO CONTROL AIR をセレクトするようになって、

何年くらいたったか忘れてしまったが、(たぶん5年)

ようやく、彼らのデザインセンスの面白さがつかめてきた。

はじめの頃は、展示会でのコレクションの分量に

押し負けていた感が否めなかったが、今は楽しめるようになった。

「クスッ」っと笑いそうになるようなとぼけたデザインも、

発想の段階ではきっとふざけているに違いないのだが、

そのうち真剣に落としどころを探るのでしょう。

真剣にふざけている姿が、何とも良く似合うデザイナーさんです。

このパンツも、そういう意味で大好きで、

履いてみると秋冬のスタイリングにとても使い易く、

何度も登場させています。





















NO CONTROL AIR

割繊ポリエステルギャザーワイドパンツ

Dk.Navy ¥25,000+tax

昨日、通販ページにアップしたワンピースと

同素材のパンツになります。
















通常のポリエステルフィラメント糸を

加工して裂いて細くすることで、マイクロファイバー糸を

作り、その極細糸を用いて織り上げた生地を使用しています。

しっとりと滑らかな質感がギャザーのドレープ感を

より美しく演出します。





















こちらはグレージュ。
















とても品のいい光沢感のあるグレージュです。





















そして、ウェストに施された細かなギャザー分量は、

この素材だからこそ、きれいに収まるのかもしれません。





















そして、もう一度この写真。

お気づきでしょうか。

裾の形が少し変わっていることに。

なんだか急にすぼまっているような。

商品の置き方がおかしいわけでも、錯覚でもなく、

彼らの発想が少しおかしいのです。





















本体より地厚な生地が、やや短めで付いている。

よく見ると、、裏地のほうが幅広い。。

そう、ひびかせることでシルエットに変化を出しています。

これが履くとかっこいいから不思議です。





















ゴーシュのワッフルWOOLハイネックに合わせて、

ダークネイビー。

合わせ易いから、ついたくさんスタイリングに使っています。















裾の変化はこうしてみるとわずかなのですが、

明らかに裾の雰囲気が変わってるな?

って見て感じるほどの絶妙な匙加減。















艶やかな素材感が秋冬らしく、

早くセーターが着たくなる。















やや光沢のある同ブランドのシャツと合わせても

相性良し。














ちょっとつれてるっぽいパッカリングは、

もはやNO CONTROL AIR の代名詞のような存在です。





















半年前から気になって仕方ないオレンジ。

少し朱赤っぽいのがまた素敵です。















立体的で少し短めの袖の付いたカットソーは、

FIRMUM のもの。

デザイナーが同じだから、相性もいいのでしょう。















多少、丈の長いものを合わせても良さそうですよ。





















先日、完売してしまったsusuri のドナーブラウスに。















ヒールを合わせても素敵です。















たっぷりとしたギャザー分量を感じます。















こちらもトップスは完売していますが、

BLUE BLUE JAPAN のブラウスです。















短めの丈でスッキリと。















こちらもブラウスは完売しましたが、

ARTEPOVERA のバルーンブラウスに。















ゆったりワイド系のトップスにも素敵ですね。















コートに合わせるとこんな印象。

こちらのコートも、この色は完売です。

本当にいろいろなコーディネートに使用しています。

おそらく、この光沢感やしなやかな質感が、

マットで温かみのある冬のお洋服と相反して、

とても合わせやすいのかもしれません。

何を持ってきても、異素材感が楽しめる。


クスっと笑えるようなアイディアを

バイヤーの前に出すまでに、相当な執念で

迷いを払い、葛藤を乗り越えるのでしょう。

「裏地がひびいてる」っていうと、

マイナスな印象ですが、

「裏地をひびかせてるんです」っていうと、

「え?」って一気に興味が湧いてくる。

これもデザインの面白さですね。







2018年10月6日土曜日

懐の深いお洋服

「シンプルは好き、当たり前は嫌い」

ということを少し突っ込んで考えてみた時に、

逆説的には、「奇抜で大胆だが、おさまりがいい」

ということになるのではないか?

アナベルのテーマを「普遍性のあるスタイルの創造」

にしているからか、そんなことが良く頭をよぎる。

このブラウスが女性の気を引くのは、きっとそういう事だろう。
















susuri

ドナーブラウス ¥27,000+tax

バストサイズが160cmを超える極端なバランス。
















園児のスモックかと錯覚するような袖具合。
















小さく、端正な印象の丸首。

















見返しにホールを開けた隠れ釦。

扱いづらそうに見えるがそんなことはない。

















素材はsusuri 特注の先染めのタイプライタークロス。

双糸ということもあり、シャツ生地でお馴染みの

タイプライタークロスと比べると、シャカシャカした

感触の中に、明らかに滑らかでしなやかな感触がある。

そして、写真でもわかるシワの数々は、素材の特性の一つ。

アイロンをあてても消えません。

しかし、シワがあるからと言って、だらしなく見えることは

一切なく、洗いざらしでしわを持って、通勤できそうな雰囲気です。

この癖のあるサイズバランスのブラウス、

着るとどうなるか?





















たくさんのお客様の、

いい意味での「おやおや?」

という表情を見てきました。

着てみると、その可愛らしさは想像以上。





















今回は、少しキレイ目に、

NO CONTROL AIR のポリエステルの

ワイドパンツに合わせてみました。















実は4シーズン目(2年)のお取り扱いなのですが、

今回、初めてかろうじて、ご紹介が叶いました。

とはいえ、、実は2色展開でした。





















バーガンディーとガーターブルー。

左のバーガンディーが完売となり、

慌ててのご紹介。

ガーターブルーは、グレーブルーのような系統のお色です。















この角度からの袖のシルエットや丈の収まり具合。

2年間、春、秋を中心に販売していますが、

細身のパンツにも合わせやすいこと、

ワイドパンツには当然似合うこと。

バルーンやサルエルや時にはショーツに合わせる

お客様もいらっしゃったこと。

一番上の釦だけとめて、ボレロジャケットのような

雰囲気で着ても素敵なこと。

数えきれない素敵なスタイルをたくさん目撃してきました。





















いろいろなお客様に試着していただいたのを

見てきて感じます。

こんなにも個性的なバランスのお洋服が、

なぜこんなに懐が深いのか?

その答えは、僕にはわからないのですが、

それがデザイナーの力(ちから)であり、

デザインすることの意味であり、価値であり、

それをセレクトする楽しさであり、

お客様にお勧めする理由なのでしょう。

2年経って、初めてブログでご紹介します。

このブラウス、お勧めです。

しかし、申し訳ないのですが今シーズンは

在庫が少量となりました。

来シーズンも合わせてご期待ください。





2018年10月1日月曜日

空想世界

ファッションにおいて、

空想を各々に楽しみ、そして自らにときめくと

いうことが、いかに楽しく重要かということを

GASA*のコレクションは、無言で教えてくれる。

並べられた洋服を見れば、

それは十分なくらい伝わってくる。





















GASA*

”食堂のウサギ婦人、サラ”

バッスルスカート ¥48,000+tax

ブラック(天然染め)マロ―ブラックとログウッド





















打ち込みのあるブロード素材に、

オリジナルでレースを施した素材。
















レースのテープを切り替えて付けているのではなく、

布地自体にレースを施した素材をオリジナルで作っています。





















クラシックでシンプルなレース柄は、

甘くなく、分量感のあるデザインを

いい具合に引き立てる。





















ヒップラインを横断する共布のヒモは、

金具で長さを調整できるようになっている。

絞って、ヒップに当てるようにすると、

シルエットに変化が生まれます。

ゆるくしたり、絞ったり。

そして、一応こちらが背面です。





















が、、しかし、サーキュラーデザインに

なっておりますので、どこで履いてもいいそうです。

シルエットに変わりはありませんし、

履き心地に影響もございません。

ヨコから覗くレースも少し控えめで素敵です。





















ヒモで脇を絞っても良いのかもしれません。
















たっぷり8cmの見返しは、分量感のある布地に、

美しいドレープ感をもたらします。





















レースを後ろにして履いております。

155cmの妻でマキシ丈の手前くらいでしょうか。





















分量はあるものの、ヒップ周りの

ふんわり感は抑えられ、とてもスッとした

印象に仕上がったスカートです。















少し動くと、背面のレースが脇から顔を覗かせる。















きっと、鏡の前の自分にときめくはず。















バッスルスカートと名付けられたように、

背面を横からとらえた時に、ウェストからヒップへの

シルエットをきれいに見せるような工夫が成されています。

あのひもを使って、体に合わせて調整してください。

後ろに広がる分量感のある布地をそっとやりすぎないように

おさえてくれる。





















スカートをクルクルっと回して、

脇にレースの中心がくるように。















レースが脇にくるこの着方は、

文字通り、レースが脇役にまわる印象です。















とはいえ、素晴らしい迫力です。





















どの角度から見ても美しいシルエット。















フラットなシューズに合わせるとこのくらい。

しっかりロング丈な印象ですね。

しかし、ずるずる引きずるようなことはない長さ。















オリジナリティーのある素材づくりから始まり、

空想し、まずはデザイナー自身がときめくところから

始まるのかもしれません。




”食堂のウサギ婦人、サラ”

薄紫のお洋服を上手に着て、食堂を駆け巡っています。
スープがそろそろ出来上がったころでしょうか、
おいしそうな匂いが漂ってきました。
彼女の得意料理は、栄養満点のカボチャのスープ。
一口食べるとほっぺたが溢れおちそうになります。

GASA*2018AW collection より


空想してみませんか。

ときめく自分と出会えるかもしれませんよ。