2022年12月1日木曜日

贅沢リバース

毎回、物語に沿って、その物語の登場人物が着る洋服をデザインする

ASEEDONCLOUDの今回のテーマは、”kiokushi(騎憶士)” です。

物質的な豊かさを求める時代が終わりを告げ、風の時代を生きる主人公のお話です。

馬で各地を移動する主人公は、生活のほとんどを馬とともにし、大地を駆け巡ります。

そんな主人公に向けて作られた温かくアクティブな洋服がこちらです。
















ASEEDONCLOUD
Hiraeth Tent gown ¥63,800(税込)
off white

馬に乗っても温かいほどの保温性と柔らかく軽いリバースのループ素材が

特徴的です。モコモコの長いループ状になった方がウール、裏側はいわゆる

コットンスウェット素材です。撮影時に、何回も「すごくあったかい」と

言っている妻が印象的でした。












ネックは小さめのスタンドカラーで防寒性もあり、

ストールを巻いたりするにも邪魔になりません。












フロントは防寒性を高める比翼仕立てです。












サイドは馬に跨りやすいことを念頭に大きなスリットがありますが、

これがなんだか単純に見た目が可愛いのです。












背面にはなんとトレンチコートにみられるような雨蓋があります。

単純に生地が二重になっているわけですから、防寒性を高まりますが、

これまた見た目が可愛いのです。これがなきゃいけません。












ポケットは、これまた本格的な昔のトレンチコートに見られる

貫通ポケットです。ポケットの口にポケット布が付いておらず、

貫通したポケットの受け皿のように大きなパッチポケットが付く仕様です。

軍用の時代から、長ものをポケットに収めるのに重宝したみたいですよ。

今、僕が着ているコートも貫通ポケットが結構多いのですが、現代生活で

役立つ時といえば、すごく寒くてコートをめくったり前を開けずに

ズボンのポケットに入れたハンカチなんかが取れた時。。かな。

写真集とか見ていると、50年代、60年代のニューヨーカーが新聞を

差している写真を見たりします。ちょっとイカしてますよ。












そしてもう一つ特徴的なのはこの袖口です。

大きなタブが取り付けられ、逆巻きにするとこのように、、





















絞ることもできて、刺繍もあり素材も別布でベルベットが使用されて、

光沢感もあってテンションが上がります。

こちらも意味合いがあり、馬に乗る際に最も馬の視界に入りやすい場所に、

馬が最も認知しやすいという青、緑の刺繍を施して、馬との意思疎通を

図りやすくするということです。馬と仲良しになるための工夫です。

相変わらず、、ファッションデザイナーの思考を超えた領域で楽しめる

お洋服ですね。本当に面白い。
















色はこちらのオフホワイトと、、
















こちらのダークブラウンです。












ブラウンはベルベットは同色、刺繍はオレンジです。

ここは緑か青ではないんですね、、。

というお客様の心のツッコミを書いておきます。












ダークブラウンは、裏側はチャコールグレーのスウェットです。

こちらはリバーシブルではないのですが、この素材を使用した

これらの商品は、実はリバーシブルなんです。
















ASEEDONCLOUD
pajama pants ¥27,500(税込)
オフホワイト

その名の通り、今回の主人公である騎憶士が移動生活でパジャマとして

着ているところを想像してデザインされたパンツで、トップスも存在します。












ウェストはゴムと紐です。






















裾は雨風を防ぐため、調整が可能なデザインになっています。




























そしてリバーシブルです。

最高におしゃれで今っぽく、なおかつ実用性も高いパンツです。

なんか贅沢なお値段と企画ですが、実は最終的にめちゃくちゃ使用頻度が

高そうな一本です。











当然ですが、リバースにしてウールのモコモコを内側にして

着たら、猛烈にあったかいに決まっていますよね。

秋冬のキャンプは必ずこれですし、真冬のホームウェアは

毎日でも穿いていたいですよね。

モコモコを表にするとってもおしゃれなので、当初はそちらを

メインで楽しんでくださいね。

















こちらがトップスです。

ASEEDONCLOUD
pajama hoodie ¥29,700(税込)
ダークブラウン

実はパンツとフードパーカーは、1色づつ完売してしまいました。

パンツはオフホワイトのみ、パーカーはダークブラウンのみという

ご紹介です。申し訳ありません。





















フロントはジップのプルオーバーデザインです。












袖口は親指を出して手の甲を覆い隠すようなデザインに。

騎憶士にとってノートに文字を書くのはどんなに過酷な状況でも必須です。

手を温めておきたいですよね。





















裏側はチャコールグレーのスウェット地で、こちらもリバーシブル。
















こちらも先ほどのパンツと同様で、おしゃれでも楽しんで、

最終的には素敵なホームウェアとして、相当な活躍を見せてくれることでしょう。

ホームウェアって馬鹿にできない豊かさを秘めていますよね。

パジャマでいくら?高い!なんて若い頃は営業しながらいったいどんな

人が買うんだろうなんて思ってもいましたが、今ならわかります。

ちなみに僕が販売していたパジャマは3万円でしたが、伊勢丹に行ったら

もっと高価なものはいくらでもある。家着を適当にしないって本当に

素敵なことだと思います。

でもこれは家着メインではないので、ぜひおしゃれ着としてお楽しみ

いただいて、最終的にはホームウェアで素敵に時間を共にしていただければ

とても嬉しい限りです。

さてさて一気にスタイリングを見てください。

コートは自分でも着れないものかと何度も展示会場で試着をするくらい

気に入ったコートです。
















ボトムスはNO CONTROL AIR のコーデュロイの裾ゴムパンツです。

コットンコーデュロイと比べるととろみがあってソフトですね。

同ブランドの定番の素材です。












メンズライクなデザインの多いASEEDONCLOUDにあって、

とっても可愛らしいデザインのコートだと思いました。

レディースショップとしてはこういうのもっともっと欲しいですね。












背面の雨蓋とスリットがすごく効いてますよね。












前を開けて羽織る感じもサマになるコートです。

内側にチラッと見えるのはゴーシュのアルパカタートルネック。





























ダークブラウンはSUSURIさんのスカートに合わせて。

ワンピースに合わせてもかっこいいですよ。





















どちらの色がいいでしょう?

僕はちなみにダークブラウン派でしたが。

ちょっとほとんど妻と娘に取られそうな気配が増大したので、

個人オーダーはやめておきました。












めちゃくちゃおしゃれなコートです。

こちらはリバーシブルではありません。
















リバーシブルのパーカーです。

こちらもとっても温かいそうで、10度くらい(12月上旬)の気温であれば、

これにストールを持ち歩いていれば十分なくらいです。












帽子は玉井さんの物語の世界観に寄せて、matureのボアキャップを。












インナーには薄手のカシミアを着て、ジャンパースカートを。












リバースです。












先ほどは最終的にホームウェアで、なんてお話もしましたが、

スウェット側もステッチワークやデザインもあって、本当におしゃれ。

人それぞれの色々な着こなしが見られそうな1着です。












胸元のステッチワークがクラシカルでとってもおしゃれ。

そして安っぽい言葉をあえて使うと、今っぽい。












真冬はこんなブルゾンを上に着てはいかがでしょう?

ちなみにこれもASEEDONCLOUD。












最後はリバーシブルパンツ。

モコモコサイドはヒールに合わせてみました。

スニーカーも良さそうでしたが、想像しやすいので撮影はヒールで。





















ラフな雰囲気ですが、ヒールを合わせるとまた違った印象で楽しいのです。

たまにスニーカー、たまにサンダル、そしてたまにたまーに、ヒール。





















上からこんなコートを着たりして。












ロングシャツやワンピースのインナーパンツとしても最高です。

真冬にこの穿き方をやってしまったら、これ以外穿けなくなるかも

しれませんね。ちょっとそれも困りますが。



























着丈は長めの設定ですが、スピンドルで調整が簡単にできることで、

絞って軽く持ち上げたりするとクシュっとして可愛らしいですし、

丈調整にもなりますよ。また、少し折り返しても可愛いですよ。




























最後はリバースしてスウェットサイド。

こちらは久しぶりに白い革靴を合わせました。

白い革靴はいい意味でスニーカーのような見た目の軽さが出るからいい。

スウェット素材にスニーカーは当然合わせやすいのですが、

それがラフすぎるという場合には白い革靴があると役立ちます。












トップスはゴーシュのゆったりセーターに大判の

古い民勢の一点ものショールを。












ホームウェアの想像も掻き立てるスタイリングです。


フリースもいいですが、本物のウールのループ素材はやっぱり違います。

お高いブランドのライナーなんかでたまに見かけますが、

これ、ウール100%だと驚くほど生地が高い。

昔、生地屋さんで見てびっくりしました。

今回は裏毛で片側を長めのループにしていますから、単純に比較は

できませんが、なんとも贅沢な素材感は間違いありません。

玉井さんの物語を傍に、長い年月をともにして頂きたいですシリーズです。