毎回、物語に沿って、その物語の登場人物が着る洋服をデザインする
ASEEDONCLOUDの今回のテーマは、”kiokushi(騎憶士)” です。
物質的な豊かさを求める時代が終わりを告げ、風の時代を生きる主人公のお話です。
馬で各地を移動する主人公は、生活のほとんどを馬とともにし、大地を駆け巡ります。
そんな主人公に向けて作られた温かくアクティブな洋服がこちらです。
Hiraeth Tent gown ¥63,800(税込)
off white
馬に乗っても温かいほどの保温性と柔らかく軽いリバースのループ素材が
特徴的です。モコモコの長いループ状になった方がウール、裏側はいわゆる
コットンスウェット素材です。撮影時に、何回も「すごくあったかい」と
言っている妻が印象的でした。
ストールを巻いたりするにも邪魔になりません。
これがなんだか単純に見た目が可愛いのです。
単純に生地が二重になっているわけですから、防寒性を高まりますが、
これまた見た目が可愛いのです。これがなきゃいけません。
貫通ポケットです。ポケットの口にポケット布が付いておらず、
貫通したポケットの受け皿のように大きなパッチポケットが付く仕様です。
軍用の時代から、長ものをポケットに収めるのに重宝したみたいですよ。
今、僕が着ているコートも貫通ポケットが結構多いのですが、現代生活で
役立つ時といえば、すごく寒くてコートをめくったり前を開けずに
ズボンのポケットに入れたハンカチなんかが取れた時。。かな。
写真集とか見ていると、50年代、60年代のニューヨーカーが新聞を
差している写真を見たりします。ちょっとイカしてますよ。
大きなタブが取り付けられ、逆巻きにするとこのように、、
光沢感もあってテンションが上がります。
こちらも意味合いがあり、馬に乗る際に最も馬の視界に入りやすい場所に、
馬が最も認知しやすいという青、緑の刺繍を施して、馬との意思疎通を
図りやすくするということです。馬と仲良しになるための工夫です。
相変わらず、、ファッションデザイナーの思考を超えた領域で楽しめる
お洋服ですね。本当に面白い。
色はこちらのオフホワイトと、、
ここは緑か青ではないんですね、、。
というお客様の心のツッコミを書いておきます。
こちらはリバーシブルではないのですが、この素材を使用した
これらの商品は、実はリバーシブルなんです。
pajama pants ¥27,500(税込)
オフホワイト
その名の通り、今回の主人公である騎憶士が移動生活でパジャマとして
着ているところを想像してデザインされたパンツで、トップスも存在します。
そしてリバーシブルです。
最高におしゃれで今っぽく、なおかつ実用性も高いパンツです。
なんか贅沢なお値段と企画ですが、実は最終的にめちゃくちゃ使用頻度が
高そうな一本です。
着たら、猛烈にあったかいに決まっていますよね。
秋冬のキャンプは必ずこれですし、真冬のホームウェアは
毎日でも穿いていたいですよね。
モコモコを表にするとってもおしゃれなので、当初はそちらを
メインで楽しんでくださいね。
ASEEDONCLOUD
pajama hoodie ¥29,700(税込)
ダークブラウン
実はパンツとフードパーカーは、1色づつ完売してしまいました。
パンツはオフホワイトのみ、パーカーはダークブラウンのみという
ご紹介です。申し訳ありません。
袖口は親指を出して手の甲を覆い隠すようなデザインに。
騎憶士にとってノートに文字を書くのはどんなに過酷な状況でも必須です。
手を温めておきたいですよね。
最終的には素敵なホームウェアとして、相当な活躍を見せてくれることでしょう。
ホームウェアって馬鹿にできない豊かさを秘めていますよね。
パジャマでいくら?高い!なんて若い頃は営業しながらいったいどんな
人が買うんだろうなんて思ってもいましたが、今ならわかります。
ちなみに僕が販売していたパジャマは3万円でしたが、伊勢丹に行ったら
もっと高価なものはいくらでもある。家着を適当にしないって本当に
素敵なことだと思います。
でもこれは家着メインではないので、ぜひおしゃれ着としてお楽しみ
いただいて、最終的にはホームウェアで素敵に時間を共にしていただければ
とても嬉しい限りです。
さてさて一気にスタイリングを見てください。
コートは自分でも着れないものかと何度も展示会場で試着をするくらい
気に入ったコートです。
コットンコーデュロイと比べるととろみがあってソフトですね。
同ブランドの定番の素材です。
とっても可愛らしいデザインのコートだと思いました。
レディースショップとしてはこういうのもっともっと欲しいですね。
背面の雨蓋とスリットがすごく効いてますよね。
内側にチラッと見えるのはゴーシュのアルパカタートルネック。
ダークブラウンはSUSURIさんのスカートに合わせて。
ワンピースに合わせてもかっこいいですよ。
僕はちなみにダークブラウン派でしたが。
ちょっとほとんど妻と娘に取られそうな気配が増大したので、
個人オーダーはやめておきました。
こちらはリバーシブルではありません。
リバーシブルのパーカーです。
こちらもとっても温かいそうで、10度くらい(12月上旬)の気温であれば、
これにストールを持ち歩いていれば十分なくらいです。
スウェット側もステッチワークやデザインもあって、本当におしゃれ。
人それぞれの色々な着こなしが見られそうな1着です。
そして安っぽい言葉をあえて使うと、今っぽい。
ちなみにこれもASEEDONCLOUD。
モコモコサイドはヒールに合わせてみました。
スニーカーも良さそうでしたが、想像しやすいので撮影はヒールで。
たまにスニーカー、たまにサンダル、そしてたまにたまーに、ヒール。
上からこんなコートを着たりして。
真冬にこの穿き方をやってしまったら、これ以外穿けなくなるかも
しれませんね。ちょっとそれも困りますが。
絞って軽く持ち上げたりするとクシュっとして可愛らしいですし、
丈調整にもなりますよ。また、少し折り返しても可愛いですよ。
最後はリバースしてスウェットサイド。
こちらは久しぶりに白い革靴を合わせました。
白い革靴はいい意味でスニーカーのような見た目の軽さが出るからいい。
スウェット素材にスニーカーは当然合わせやすいのですが、
それがラフすぎるという場合には白い革靴があると役立ちます。
古い民勢の一点ものショールを。
フリースもいいですが、本物のウールのループ素材はやっぱり違います。
お高いブランドのライナーなんかでたまに見かけますが、
これ、ウール100%だと驚くほど生地が高い。
昔、生地屋さんで見てびっくりしました。
今回は裏毛で片側を長めのループにしていますから、単純に比較は
できませんが、なんとも贅沢な素材感は間違いありません。
玉井さんの物語を傍に、長い年月をともにして頂きたいですシリーズです。