2020年5月26日火曜日

『あわや in my pocket』 2020

2012年春のannabelleオープンからずっと姿を変えず

お取り扱いを続けるものは何だろう?

少し考えると、さすがにすぐには浮かばない。

先日ご紹介をしたHonneteのアイリッシュリネンシリーズは

まさにそうなのですが、思い当たったのがこちらでした。

調べてみると、初年度にはなく、2013年の春に登場していました。















TRAVAIL MANUEL(トラヴァイユマニュアル)
linen bolero cardy natural ¥13,000+tax

以前にも少しお話ししましたが、ずっとメンズを扱ってきた

わたくしには、「羽織」という概念がなかなか理解できない

時期がありました。これを始めてみた時も、「かわいい!」という

妻を横目に、、「前、留まらないけどいいの?」くらいの気分でした。

展示会で見ていた時には、まだそんな心境でしたが、実際の入荷が

始まる頃にはいい感じに「羽織」の良さを理解し始めました。















新色のnaturalは、キナリという感覚は少なく、

綺麗な砂浜の砂を連想させる、少しブラウンがかった

落ち着きのあるナチュラルです。















こちらのボレロカーディガンは、ペタッと広げるとこんな形。

実は他のブランドでもボレロを扱ったことはあるのですが、

ずっとこちらを続けているのにはやはり理由があります。

それは一言でいうと、「バランスの良さ」なのです。

素材はリネンで清涼感があり、ある程度の弾力や柔らかさもある。

見ての通り横長ですので、肩にかけても安定するし持ち運び易い。

それには、ある程度の素材の重さがあることも重要である。

それは重いと感じるようなレベルではなく、肩にかけた際に

落ち着くくらいの重さです。さらには今ではよく見かける

「前後差」のあるデザイン。ボレロデザインですので当然なのですが、

大胆に身頃を大きくすることで後ろ下がりを大きくとり、時代とともに

微妙に実はそこを変化させている。そういった細やかな配慮もいい。

さらに、Linen100%でお値段が13000円という価格バランスも素敵です。















布地の羽織と異なり、畳めばハンドタオルくらいに

コンパクトになるので、収納にも困らない。

















2013年の写真を引っ張り出すとこんなものが見つかった。

「あわや in my pocket」という題名で、お父さんのパンツみたい。。

という紹介をしていました。

今回は、懐かしい写真も混ぜながらのご紹介にしようかと思います。





















2013年春夏

少し驚いたのは、、基本的なスタイリングバランスが

あまり変わらいないこと。

それと妻の体系。。















昔はポリエステルが5%ほど混紡された素材であったのに対し、

今はリネン100%の素材を使っていますので、少しですが、

畳んだ時のボリュームは増しているような気がします。















natural、grey、black

今年はこの3色展開でのご紹介です。















grey

様々なスタイリングに、いい具合に馴染む色。

濃すぎず、薄すぎず、ミディアムグレー。















black

着ると締りが出る黒は、アナベルのスタイリングでも

使用頻度が高くなる。















natural 2020年春夏

ナチュラルは、ゴールドベージュに合わせて馴染ませて。

サンドベージュのような印象のある、美しい砂浜の砂を

連想させる色は、茶系でありながら夏を感じられる涼やかな色。
















この、ちょっと長い?と思える前後差は昔のほうがさらにあり、

当時にはあまりない斬新さを感じさせるものでした。















2013年春夏















2020年春夏 natural

ボトムスもサンドベージュで統一することで、

かっこよさが際立つワントーン効果。





















2020年春夏 grey

全く異なるleaf greenですが、どことなく馴染むのは

多少グレー系で繋がっているからかもしれません。















過去にも様々な色にスタイリングをしてきた定番的な色ですから、

おそらくどんな色にも寄り添ってくれる万能選手と

言っても良いのではないでしょうか。















2015年春夏 grey

5年前のHonneteとのコーディネート。

当時は今より着丈が少し長かった。















2020年春夏 grey

前から見た時に、あまり存在感がないところもボレロのいいところ。

前が重なってくると少し暑そうに見えたり、スタイリングも

うるさく見えたりしてしまうものですが、これは軽い印象です。















2015年春夏 light grey

そしてこんな風に肩から掛けるだけでも活躍する。

夏には冷房除けや日焼け対策にもなる。

小さくしてカバンにしまうこともできる。















2020年春夏 black

春夏の羽織ではやや敬遠されがちな黒。

単純に見た目が暑そうというのが最も多い理由ですが、

このボレロは、毎年黒も大人気です。















それは先ほどもご説明した、このボレロの特徴が

そうさせるのだと思います。















前端がなく、軽く見えることから、実際に試着しても

黒を重いと感じる方が少ないデザインなのだろうと思います。
















それどころか、逆にスタイリングに締りが出ると好評です。















2014年春夏 light grey

今回は、7年前の2013年から振り返り、様々なボレロカーデの

スタイリングをあらためて見る機会となりました。

そんなに大きく変化していない自分のスタイリングをあらためて見て、

「大丈夫か?」というわずかな不安がある一方で、自分しか気が付かない

程度の小さな変化を楽しんでいることを再確認することができました。


妻は2014年に購入したこのカーディガンをまだ使っています。

当時のものは、洗濯を繰り返すとダレるという欠点がありました。

もちろん、やや高温(42℃くらい)でお洗濯をすることでわりと

戻りはするのですが、また使っているとダレると。。

現在の生地は、そういったお客様や我々お店からの意見を汲み取り、

当時のモノよりドライタッチでやや軽く、ダレにくい素材を使用しています。















キュッと袖をまくれるジャージ素材は、初夏から

晩夏初秋まで、様々な使い方で活躍します。















お洗濯後に畳んだ時には、、

もしか、ポケットに入る?と思えるくらいに小さく畳めます。

夏のおともにお使いください。

小さなカバンに忍ばせて。