日本人の奥ゆかしさや、細やかさ、
そして、様々な要素をミックスして
新しい価値を生む器用さ。
洋服のデザインにおいても、そんな日本人の
特色が表れているものには、目が留まる。
NO CONTROL AIR
ポリエステルさらさらワンピース
ダブグレー ¥23,000+tax
デザインは、フォーマル素材でもご紹介していた、
Uネックの定番ワンピースの着丈を長くしたもの。
たて糸とヨコ糸で、染まり具合の異なる
ポリエステルを用いることで、トップ糸を
使ったトロピカルウールのような見え方が面白い。
そして、絹のような光沢感もある。
そして、サラサラしている。
家庭洗濯もできる。
ポケット布は、もちろんメッシュ。
ネックや、背面のファスナーは、
フォーマル素材と同様です。
横に広がらないこの襟には、彼らの独特の美意識が
詰め込まれています。
そして、着丈を長くしたことで、
足さばきがいいように、スリットが入ります。
このスリットが、わたくしは大好きです。
インポートのブランドにはあまり見られない
バランスでのスリットデザインかと思います。
ワンピーススタイルで、
シューズはR.U. のThea にevam evaの
ショートソックスを合わせました。
見ての通り、着丈を伸ばしたとはいえ、
足さばきがすごく悪くなるかと言えば、そうでもない。
でもそこそこ深いスリットを入れたところに、
足さばきだけでなく、日本人らしいバランス感覚や、
オリエンタルな美意識を感じるのです。
一枚で透けもなく、春、初夏、梅雨、晩夏初秋と
なかなかたくさん活躍しそうです。
ブラックは、同素材の裾ゴムバルーンパンツに
あわせてコーディネートしてみました。
小物使いも少しキレイ目を意識して。
フォーマルにもカジュアルにも履きこなせる
AUTTAAのパンプスヒールは、履き慣れたら頼もしい。
アナベルで提案するスタイルにも本当に良く似合う。
こんな重ね着スタイルをしたときにも、
スリットの存在は、とても大きい気がするのです。
後ろ姿は、通販ページで。
光沢感があってさらさらしたワンピース。
「さらさら」といった日本語独特のニュアンスを持った
言葉の様に、日本独特の感覚を持ったデザインに惹かれるのです。
海外のブランドからはあまり感じられない感性です。
フェミニンでもない、ガーリーでもない、ボーイズライクでもない。
メンズライクでもないし、ナチュラルでもない。
ましてやアヴァンギャルドでもない。
外国語で、「さらさら」を「sarasara」としか言いようのないような、
そんなデザインに、心惹かれます。