ARTEPOVERAというブランド名は、直訳すると
イタリア語で「貧しい芸術」を意味する。
1960年代から10年ほどで確立した当時の
イタリアの若手芸術家や作家たちによる
大きなムーヴメントを指す言葉だ。
彼らは虚構性を持たず、そこにある新聞紙や石材、
木材を用いた作品を作り出し、作家仲間やキュレーターとの
連携を密にとることで、出来上がった作品の価値はもちろん、
そのプロセスを可視化することで、
別な価値を見出そうとしていたようだ。
なんとなく、今の時代の作家さんを中心とした企画展の
内容と重なって見えてくる。
やはり過去の作品や洋服(古着)、活動を知るということは、
モノを作るうえで欠かせないプロセスなのでしょう。
そんな芸術運動の名前をブランド名にした、ARTEPOVERAの
鹿野さんは、アンティーク、古物、古着が大好きなデザイナーさんです。
ARTEPOVERA
リメイクスカート ¥19,000+tax
ミリタリー古着を解体してリメイクしたスカートは、
ARTEPOVERAの定番的存在です。
アナベルでも毎シーズン展開しておりますが、
今シーズンは、久しぶりの新型スカートです。
ブランド名の由来でもあるARTEPOVERAの
考えにも重なってくる、今目の前にある古着を
使って新しい形を生み出すリメイクは、
ブランドの根幹ともいえる大切な存在です。
今回は、巻きスカートのような構造を
簡単に脱ぎ着できるように作ったデザイン。
ベルト紐の結び目は、少し脇にいく感じです。
両脇にポケットがありますので、それで
履く位置を確認してください。
妻に何も言わずに渡したら、期待通り
ポケットがおしりにありました。。
このようなベルトで巻くタイプは、安定感が出ずらいものも
あると思うのですが、これは後ろ半分にゴムが入っているため、
安定感もあり、脱ぎ着もしやすいかと思います。
ミリタリーパンツを解体して継ぎ合わせ、
足らない部分に、少し濃色のパラシュートクロスのような、
コットンの布地を使用しています。
こんなところに、パンツのヒップポケットが。
古着をそのまま使うことで生まれる悪目立ちのない一体感。
新品の布地で同じようなデザインの服をつくったら、
気恥ずかしさが出てしまうことでしょう。
継ぎはぎで生まれる段差はそのままに。
断ち切りですが、裏側に一周綿スレキを
あてていますので、ご安心を。
また、多少の個体差がありますよ。
このように補修あとのあるものやないモノ。
色あせたものや色がやや残ったもの。
こんな跡も、リメイクならではです。
NO CONTROL AIRのノーカラーシャツをタックイン。
お馴染みのシャツもまた印象が変わります。
サイズはワンサイズで、リメイクですが丈の感覚は
すべて同じです。
155cmの妻がしっかりロングで履ける長さ。
フロントのひもが響くかどうか、気になるところ。
このようなトレーナーや今時期着ているセーターなどは
全く問題ございません。
もしぴったり目のカットソーなどを合わせる場合は、
着物のヒモの様に、かた結びで脇にひもを逃がしてあげれば、
気にならないと思います。
上から標準的なメンズライクなジャケットを
着ていただくとこんな感じ。
もちろん、コンパクトなサイズ感のジャケットは
間違いなく似合うでしょう。
先日ご紹介した、GAIJIN MADE の
コットンリネンのモッズパーカーを。
いろいろな丈のお洋服と合わせて、
一年中履いていただけるスカートです。
まだ衣替えには早いこの季節が、
新鮮な気持ちになりますように。