ASEEDONCLOUDの展示会で真っ先に目に入った2つの素材。
それが先日もご紹介した英国はMOON社製の軽く温かい
ウールヘリンボーン素材ともう一つは自身でも大好きな、
いわゆるタッターソールチェックと言われる格子柄のウール。
どちらも直球で英国トラディショナルを感じさせる、
今見て新鮮な素晴らしい生地とデザインでした。
hyouryuusi Heringbone coat
Grey ¥72,600(税込)
MOONのウールヘリンボーンを用いた軽くて温かいコートは、
英国海軍のダッフルコートデザインから起草して制作したもの。
トラディショナルなコートには、デザイナー玉井さんならではの
ユーモアが詰め込まれています。
全体の色調は落ち着いたグレージュです。
比翼仕立てが面白く、防寒性にも一役買っている。
もう一つの素材がこちらです。。
Nautical chart blanket coat
Dk.Brown ¥74,800(税込)
こちらは英国ウェールズの山岳羊の毛を用いたガッチリとした
ウール素材で、ブランドのオリジナルです。
もちろん防寒性は高く、相当な丈夫さを誇ります。
その代わり、ヘリンボーンより重い。
着ていただくと重さは気にならない程度ですが、
着脱が多く、手に持つ機会が多い人にはヘリンボーンがおすすめです。
こちらも胴裏はコットン、袖裏はキュプラストライプです。
海に生きる二人の夫婦の職業は、「漂流師」。
漂流物を拾っては新しい命を吹き込み、また海に戻したり、
自身で身につけたりする。
漂流師の奥様がお気に入りで着ているのがこのダッフルコートなのですが、
実は元々は旦那さまのもの、という設定です。
旦那さまは元海軍なのでしょうか?
大きなご主人のコートをどうしても着たいと思った奥様は、
一生懸命リメイクして着こなします。
袖はこのように折り返して。
そのような設定上、やや大きめなデザインです。
そしてロマンティックな奥様のリメイクはポケットにも。。
このチェック柄ですと少しわかりにくいのですが、、
両側ともに2段に分かれています。
しかし、向かって右側のポケットは、入れていただくと中で繋がっています。
寒い冬の海での漂流師のお仕事は過酷です。
ご主人とポケットの中で手を繋げるポケットを作りました。
取り外しのしやすい、シンプルなデザインです。
ご主人の素敵なダッフルコートをどうしても着たい奥様は、さまざまな
リメイクを重ね、自分でも着られる最大の手段として、ベルトをつけました。
これはこれで現代のファッションとしてとても素敵です。
しっくりくるように感じます。
しかしこのコートが本領を発揮するのは、やっぱりしっかり防寒した時の姿。
温かい巻物を。
ベルトを巻くことで、女性ならではの雰囲気もお楽しみいただけます。
素朴な雰囲気の織物です。
お袖はやや長めのデザインです。
(妻は155cmのわりに、腕は短めです)
私も大好きな素材でしたが、話を聞いて最も驚いた点は、
言われなければ誰も気が付かないような小さなデザインでした。
チェック柄である格子の大きさが違うことに気がつきます。
幅が広かったり、狭かったり。
なんでしょう?
「Nautical chart blanket(航海図のブランケット)」
どこまでもロマンがあり、、
ロマンティックな工夫がなされたコートではないでしょうか。