迫力のあるお洋服は、
つくづく手のかかるものが多いと実感する。
それは決して整ってきれいなものではなく、
機械にはまねできない、人の手のいい意味での
あやふやさ、不均一さ。
均一に染まらないことでの美しさ。
maison de soil
hand block print over dye
インドの手仕事にこだわり、手のかかる商品を
作り続けるmaison de soil。
今シーズンの迫力あるシリーズは、インドの手仕事と、
日本の手染めの技術が合わさった、合作だ。
maison de soil
コットンブロックプリントブラウス
墨染オーバーダイ ¥20,000(税抜)
ところどころあるムラ感。
墨の濃淡の美しさ。
スノーデニムのワイドパンツに合わせて。
春夏らしく明るめのスタイリングに、革のパンプスで軽やかさを。
夏中着ていけそうな、繊細で薄手のコットン素材。
ムラ染めの迫力を生かして、同トーンカラーの
タックインスタイル。
雰囲気の合わせて、R.U. の編み上げを。
明るさを求めがちな春夏に、
あえて落ち着いたトーンでのスタイリング。
素材に清涼感があるからこそのコーディネート。
展示会を訪れるたびに聞く、
日本の古い産業がなくなる話。
一方で耳にする、数年前には考えられないほど、
簡単に洋服が作れるハイテク機器の話。
目に見えないところで起こっている小さな物事の
集積が、我々の生き方を示唆してくれる。
この迫力のあるブラウスを見ていると、
そんなことを考えてしまう。
個性を売りにするのではなく、
どうにも抑えられず、あふれ出るものがそこにあればいい。