彼らの洋服は、
広い夜空に突然現れる流れ星の
ように、僕らの前に現れた。
普段は絶対にいかない合同展示会がある。
おそらく日本では、最大級の展示会だろう。
ところが、昨年の秋口、、、
まったく縁のなかったその展示会のDMが、
なぜかたくさんアナベルに届いた。
???、と思いながら一つ一つ見ていくと、、
現在お取り扱いのあるブランドが出展するから、
見に来ませんか?とか、
新しいブランドからのお誘いとか。
何となく、足を運んだその展示会で、
半分目を閉じそうになったその瞬間、、
衝撃的な洋服が目の前に現れた。
なぜかブースには誰もいない。。
興奮気味に、「見ていいですか?」っていいながら、
既に洋服を手に持っている。
男女二人のアーティストが、
自己表現に選んだのは、
洋服をつくること。
旅好きで、世界中を旅し続けていた彼らが、
最後に留まったのがインドだったそうだ。
現地で、手紬や手織り、手刺繍という、
伝統的なインドの手仕事を前に、
アーティストとしての血が騒いだのか。。。
現地の人たちと長い間生活を共にし、
まじかで仕事を見てきた彼等は、
インドで知り合ったその人たちとともに、
何かを表現すべく、帰国。。
洋服のことなんか何も知らないところから、
「アオドレス」としての活動を開始。
彼らの洋服には、
現在の既製服が持ち合わせない、
圧倒的なエネルギーがある。
「完全受注生産」というやり方で、
日本だけにとどまらず、
世界中を飛び回る。
そうなると、もはやそれが仕事として
成立するのかどうかがあやしい。
だから彼等は、アーティストとして活動する。
様々な活動をする中で生まれた、アオドレスの
大人に向けた、このドレスラインを
「ULKA」(ウルカ)という。
よくぞ、活動の場を「ファッション」においてくれた。
流れ星のように僕らの前に現れて、
強烈な印象を残した彼らの洋服は、
いつまで星でいてくれるのか。
この丸い刺繍が色々な色で、彼らの作品に入る。
ぜひ、覚えておいてほしい。
アオドレス「ULKA」とは、、
サンスクリット語で「流れ星」。
流れ星を見た人は、、
ほんの一瞬の間に、
様々な思いをはせるのだろう。
彼らにはできるだけ長く、
この業界で活躍して欲しい。
ようこそ、天才。