最優先しがちである。
最優先にしないまでも、やはり重要視する。
アナベルは小さなお店なので、置く場所も
考えながらのバイイングになる。
あれもこれもできないし、ピンとくる商品と
そんなにたくさん出会うこともない。
今でも、テハマナのMARUを超える優等生とは
出会ったことがないのだが、このかばんは、
まったく別な角度から肩をたたかれて、、
振り向いたら一目ぼれしたようなカバンだ。
完全に優先すべき使い勝手を無視している。
が、、それを差し置いてかわいい。
Lin Francais d'antan(ラン・フランセス・ダンタン)
キャンバス織リーバースバッグ
¥13,000(税抜)
グレー×ブラック
グレー、ブラック、どちらを表に使ってもOKです。
ただ、、経験済みの人も多いと思いますが、
リバーシブルって使います?
僕はあんまり使いません。
だから、どっちか気にいったほうをトコトン使うはめになると思います。
あんまりそこには期待しないでください。
チョコブラウン×ブラック
色は、バイヤーが自由に選びます。
僕らと気の合うバイヤーがいない限り、
色はかぶりません。
こちらがブラック。
なんか丸いのが見えますね。。
アトリエ d'antan のブランドマークです。
ブランドでもお店でもたくさんの商品はないのですが、
なかなかインパクトのあるコートやロングシャツを
少量、今までもご紹介してきました。
ブランド名はどこにも書いておりません。
これが目印です。
中にモノを入れてみました。
コロンとしてより可愛らしい。
ライトブルー×グレーです。
グレーは、グレー×ブラックと同色。
持ってみても、やはり可愛いのです。
オムツの端みたいな持ち手を
キュキュッとよせて、しっかり肩にかかります。
かわいい袋です。
これでSサイズなのですが、けっこうな大きさです。
アナベルではこのサイズのみの展開です。
こちらはライトブルー×グレーをグレー表で。
こうやって手を伸ばしても地面には
着かないような長さです。
どんな装いにもとけ込みそうな、
使っていくと道具のようになりそうな、
そんな一面も魅力です。
後ろ向きで失礼します。
こちらがチョコブラウンです。
なんかシンプルで使い勝手も悪くなさそう。。。
でも、ちょっと欠点があるんです。
普通のトートバッグみたいに、
肩に掛けたまま中身を取ることはできません。
だから、カバンから頻繁に何かを取りだすような
ことが多い人には、非常に不便です。
それでも、どうしても、、
この形が良かったんでしょうね。
だって可愛いから。
その不便さを多少補うような、
サイドポケットが実はあるのです。
ポケット布を外に出してみました。
手をスッと入れた時に、ちょうど手が収まる、
ちょっとかわった形ですが、使いやすそう。。
しかも、ここも可愛い。
ヘンなの。。。
きっと使いなれたら便利です。
そして、もう一つの魅力は、古い力織機でゆっくり織りあげてあること。
織り組織はキャンバス織です。
丈夫でしなやかでふっくらしています。
余談ですが、、、
織機には色々あります。
昔はみんな手で織ってました。
これが日本では昔からなじみのある、
水平式の手織りのシャトル織機です。
タテ糸を地面に対して水平に張って、
足もとの踏み台を交互に踏んで、シャトルを
使って横糸を入れていきます。
ちなみに、娘が右手に持っているのが、
シャトルです。
あれを右へ左へ、往ったり来たりさせながら、
左手で持ったハンドルを手前に叩くように2回くらい
引きつけて、横糸の整理をしていきます。
足で踏み、手でたたき、シャトルを転がす動作を
動力で行っている、古い機械なのです。
ちなみに、現代の大量生産品には、
ジェット式や空圧式という、1秒間に6回~7回も
シャトルが往ったり来たりして、一日で信じられない長さを
織りあげる機械を使っています。
最後のほうはかなり慣れた手つきで、
「ここで働く。」と言いだしました。
ちなみに、、、
妻は終始、じゃまをしてました。
オムツのようなヘンなカバン。
力織機で織りあげたなめらかで丈夫なかばん。
便利なのかどうなのか、使ってみないとわからない
可愛いサイドポケットが付いたかばん。
使い勝手は多少悪いかもしれませんが、
高速織機に押され、伝統工芸でしか残れそうにない
手織り機や、古い力織機の活躍を支えている商品です。
いや、、使ってみたら実は使い勝手もおそろしくいいかもしれません。
もしかしたらね。