2013年9月26日木曜日

子供のような探究心

ゴーシュのデザイナー、泉夫妻の

「素材」に対する探求心は、

いつも、いつも、こちらの想像を大きく超えてくる。

それは、決してわかりやすいアバンギャルドではなく、

トラディショナルでもベーシックでもない。

おそらく、お二人の経験からインスピレーションされた

時代や消費者を丁寧に観察したうえでの思いやりとも

言えるような、コンテンポラリーなデザインワーク。

その精神が、こんな商品を生み出す原動力なのではなかろうか。






















ゴーシュ ツイードニットロングカーディガン

ネイビー ¥31,500(税込)






















見た目は非常にベーシックなのだが、

使用した糸は、織物用の英国羊毛糸。

それを旧編機を使ってゆっくりと編みあげたらしい。

















さらにうれしいことに、通常の裏地ではなく、

一枚仕立てで、内側はまったくチクチクしない素材感。






















もう一色はブラウンのカラーネップツイード。






















ネイビーは単色だが、こちらはカラーネップ。






















秋口のワンピース、チュニックスタイルに

そのまま、気軽に羽織っていただけます。






















そして、ヨコ姿には、、

今シーズンのゴーシュでところどころ感じられる、

スタイリッシュなかっこ良さが現れています。






















スタンダードなパンツ、ニットのスタイルにも。

もちろん、スカートスタイルに合うことは容易に想像できます。


素材、形、利便性、時代性、トレンド、全てにおいて

特化した、いいお洋服だと思います。


今シーズンのゴーシュの展示会は、素材に対する

驚きや発見のある展示会でした。

「なんで、こんな素材を作ろうと思いつくんですか?」

という僕の質問に、彼らはこう答える。


「本当に、自分たちでも呆れるくらいの量の生地や糸見本を

毎回毎回、見直します。新しいものも見て回ります。

それで自分たちが、これだ!と思ったものは、たいてい、

値段が合わないから、、とか

人気がないから、、とか

いろいろな理由で、存在しないような、ほっといたら

この世からなくなるような、そんな素材が多いのです。

欲しいものがないって言われると、余計欲しくなります。

それで結局自分たちで作ります。」


まるで子供のようなシンプルなその理由と、

あくなき探究心があるからこそ、

毎回毎回、ため息が出るほどいいものをつくり出して

いけるのではないでしょうか。