2013年8月18日日曜日

辿りついたところ

お洋服のデザインは、人の体に近いところで

着るものほど難しい。

ゆったりとしたデザインのものは別にして、

きちっとしたシャツやジャケットは、ごまかしが効かない。

特にタイトなデザインのジャケットは難しい。

その点、このジャケットは本当に良くできている。






















ゴーシュ コットンリネンクロス  ¥36,750(税込)

素材は昨日のシャツと同じ。

カラーは、ダークブルー。

ダークグレーが完売しております。






















フロントはボタンではなく、フックをひっかけるタイプ。






















脇はすっきりとした仕上がりにするための細腹(さいばら)。

そして、バスト周りと肩もすっきり見せるためのダーツが入る。

ここまでは、細身のジャケットでは多い仕様だ。

この先、必要なのは運動量の確保。

デザイナーであり、パターンナーでもあるゴーシュの

お二人は、そういう技術に特化している。






















ポイントは大きく2つ見えてくる。

一つは袖付け。

すっきりしたボディーに対して、やや大きめのアームホールと

男性のジャケットのように肘を膨らませて前にふってある。

もう一つは、フロントフックの止め位置。

どこで止めるかでバスト周りの運動量が変わってくる。

あとは、ビジュアルの問題。

運動量を確保したいけど、やりすぎるとバランスが崩れる。

おそらくそれ以外にも試行錯誤を繰り返し、

このバランスに辿りついたのではなかろうか。
















こちらは、前半に入荷して完売した同型のジャケット。

接客していて本当に不思議に感じることがある。

身長が150cm程の小柄な人と、身長165cmの人が

着た時の印象がそう変わらない。

着心地を確認しても両者とも良いと言う。

袖丈も着丈もちょうどいいと言う。

実際に僕が見てもそう思う。

















そんなジャケットを1着持っていると、

何となく心強い。