新しい編み柄を日本の技術で創造したい。
そして世界に紹介したい。
2007年、そんな思いからayameソックスはスタートした。
僕が初めてayameさんを知ったのは、
あるプレス会社が作成した業界向けの冊子だった。
300ページほどの厚みのある内容だが、その中の1ページに
ayameさんが紹介されていた。
その写真は今でも鮮明に覚えている。
森の中に白いテーブルが置かれ、その上に
足のマネキンを使ってタイツが並び、
囲うように鮮烈な柄物のソックスがちりばめられている。
見た瞬間に引き込まれた。
ブランド発足当初から、「色柄物しかつくらない」という
姿勢を一貫してきたayameさんが、今秋はじめて、
単色の靴下を作り始めた。
ayameソックスを象徴する、「ランチバスケット」の単色。 ¥1,890(税込)
今秋の展示会場で、ayameさんは来場したバイヤー全員に
この単色の靴下をリリースした理由を説明している。
声がでかいので、近くにいると全部聞こえるのだが、
丁寧に全員に説明している。
「長年、苦労ばかりをかけてきた、奈良の職人さんへの恩返し」
そう説明している。
初めて見たときから、他の柄モノの靴下と比べて、
ずいぶん、「編地」にこだわった靴下だな・・・・と思っていた。
どうやら、一般的な柄のソックスより、はるかに作るのが大変らしい。
ブランドスタート当初、何度も仕事を断られたそうだ。
そのたびに、無理をお願いして、少しづつ受注を増やしてきた。
その時の職人さんの口癖が、、「たまには1色で作らせてくれ」
こちらがいつもの「ランチバスケット」。 ¥2,100(税込)
靴下ひとつに詰まったayameさんのデザインと
それに応える職人さんの粋を感じます。
きれいな熱帯魚が水泡と水草の中を行きかう、
そんなイメージでしょうか。 「アクアリウム」 ¥1,890(税込)
ファンキーな電子音が聞こえてきそうなシンセサイザーも
ayameさんのデザインで、ポップに可愛らしく。
「エレクトロ」 ¥2,100(税込)
マジシャンが手から取り出す小さな旗のような、
連なりを感じるデザインです。 「フラッグ」 ¥1,890(税込)
自然界の中でも比類なき美しさを誇る、孔雀。
「ピーコック」 \1,890(税込)
自分の思いやアイデアを受けとめてくれる、
技術の高い職人さんの気持ちや、関わりから生まれる
「空気感」、それらを商品と一緒に届けたい。
使ってくれた人にそれが伝わるような商品だけを
作り続けたい。
そう願い、現在はイギリスを海外拠点として
世界中のバイヤーが集まる海外の展示会に出展し、
高い評価を受けている。
ayameさんの恩返しは、まだ始まったばかりなのかもしれない。