2023年1月21日土曜日

されどパーカー

本日インスタでご紹介している定番のパーカー。

定番と言いつつ、2年に一回くらいデザインの見直しがあって、

ポケットの形状が少し変わったり、サイズ感が変わったりはしています。

でも、素材や大体のカラー展開は僕が知る限りで7年ほどは変わってません。

なんとなくいつも同じ印象で世に出ているけど、実はちょっとづつ

マイナーチェンジがなされている。

リーヴァイスの501だってマイナーチェンジは繰り返されていますから、

されない方がどうかとも思ったりします。そういったマイナーチェンジが

前提であることはご理解いただいた上での「定番」です。

 












今回はこの4色でのご紹介です。

左から、エクリュ、ピューターグレー、杢グレー、ブラック。

非常にベーシックな4色展開です。












詳細は覚えておりませんが、2年ほど前に少しワイドサイズになりました。

その際にポケットのデザインも変わったような、変わってないような。。

最近はずっとこのデザインが続いています。












非常にシンプルなパーカースタイルです。












着丈の方は一般的ですが、身幅と袖が広めでゆったりとしています。




























逆開ファスナーですので、ワンピースやギャザースカートのように、

ヒップ周りにボリュームが出たほうが全体のバランスがよく見える場合などは

とてもありがたい。












エクリュはホワイトに近い印象ですが、実際にスタイリングを

作る立場になると意外に近いようで全然違うことがわかります。

簡単な例で言うと、ブラックのボトムスにホワイトだといかにも

コントラストの強いモノトーンでちょっとな、、、と思った際に、

エクリュがあるとブラックにとても似合いながら柔らかさも出る。

また、ホワイトのボトムスにホワイトは難しいですが、エクリュは

ホワイトのボトムスにすごくかっこいいし白のワントーンは小物遣いが

映えるのでコーディネートがしやすくなる。

そんな具合に、ホワイトが届かない部分を補完してくれるような色、

といった印象を持っています。だから贅沢を言えば、ホワイトと

生成りは一緒に展開すればいいのに、、といつも思ったりします。












杢グレーは、永遠に爽やかなパーカーの代表色。しかも上品。

とりあえずこの色は持っていたいと思えるパーカーの中のパーカーな色。

合わせやすいも何も、昔はこれとネイビーとブラックくらいしかなかった

時代からパーカーを支えてきた色です。












このパーカーの一つの特徴は、オリジナルで作っているこの素材に

あるのですが、非常にソフトで軽くて少しふわふわした裏パイルなのです。

上質なタオルのような裏側を想像してください。

しかも春も秋も同じ裏パイルを発売しています。多くのメーカーが

秋は裏毛起毛にするところ、ファブリケさんは裏パイル。

年間通して室内などでも扱いやすい素材です。

「温かい」と言うよりは「ちょと肌寒い」みたいな時に嬉しい素材感です。

ですので、Tシャツに羽織ったり、シャツ一枚に羽織ったり。












こちらはピューターグレー。

こちらは製品染ですので、同じカラーでも毎シーズン微妙に

色が違うことがございます。アナベルでは毎回セレクトしている

中間色。黒でもないし杢グレーでもない。もしくはその辺りの

色は持っている。。でも突飛な色は着ないかもしれない。

そんな人にお勧めしている、扱いやすい色ものという立場の色。













パーカーはどこでも活躍するデイリーなアイテムですから、

カラーものを買ってみるのもありなのではないかとも思えます。

例えばいつも外にファッションとして着ていくのはエクリュや黒。

でも、家にいる時にはレモンイエローとか。

旅行に持っていくにも、なんとなくあったかい地域に行く時には

ターコイズブルーにしよう、みたいな。












ブラック

紐が白いところが意外に気に入っているポイントです。

黒だけどちょっと爽やかで抜け感も出る。

アナベルではカラーものは扱わず、アナベルの普段のファッションに

取り入れやすそうな色を厳選してセレクトしています。

黒はその代表格で、アナベルのファッションでは最も使い勝手の

良い色なのかもしれません。












ブラックのボトムスに合わせたり、ブラックのワンピースに

合わせるのもかっこいいと思いますが、春ですから白いボトムスや

生成りのボトムス。それに昔から何度も言っている、ベージュ×ブラックの

組み合わせを考えると、チノパンカラーにブラックのパーカーは

とてもカジュアルながら大人っぽい。

と言いつつ、今回はもう一つの好きな組み合わせ、デニム×ブラックで

スタイリングをしています。





















バルーンなシルエットのデニムスカートに。





















インナーにはフリーマンのカシミアを合わせて。

3月下旬、4月あたりはちょうどいい。インナーを軽くして、

5月、6月も着てください。




















同じスカートにピューターグレー。

どうでしょう?こちらの方が柔らかさが出ていますよね?












何とどう合わせるかでも色の印象は少し変わると思いますので、

ご自身が持っている何と合わせるか?楽しく想像しながら

選んでみてください。






























エクリュはコットンリネンデニムのバルーンワイドパンツに。

エクリュは万能選手と言ってよいカラーだと思いますが、

僕の好みはややコントラストを出してかっこよく見せるスタイリングです。

だからつい、ブラックに合わせたがる。

今回は濃いデニムにしてみました。

デニムは色の変化も楽しめますし、色落ちして青みが出てきても

かっこよく合わせていただける組み合わせではないでしょうか。












パーカーをかっこよく着ている大人っておしゃれですよね。

自分の中では少しジーンズに似た存在です。

若い頃には当たり前に散々着てきた洋服だけど、いつの頃からか

なんとなく着なくなって、でも手元には何かしらあって、、。

たまに、今の自分ならどう着るかな?なんて着たくなる。

一回着始めると便利だから着る回数が増えてくる。

なんだかんだで、ずっと近くにある洋服の一つで、

いつかこれがかっこよく着れる大人になっていたいなんて憧れている。












杢グレーは生成りのワイドバルーンパンツに合わせて明るめに。



















こんなワイドバルーンなどを合わせた時には、逆開ファスナーが

功を奏す。ないと嫌だ。困る。ブラウジングしてお腹周りが

スッキリしないから。












若い頃の僕にとって、自身のコンプレックスを上手い感じで埋め合わせてくれる

存在がファッションでした。映画やドラマに出てくる俳優さんは、

かっこいいしスタイルがいいからデニムに白シャツでいいのかもしれないが、

僕には絶対に無理だということが15歳くらいの時に判明してしまった。

それからというもの、とことん「普通」とか「シンプル」のようなものを

避けてきた。そうすることで、素材という名の自分をぼやかすことが

できるような気がしていたし、コンプレックスを個性という名のオシャレに

変換できるような気がして楽しかったから。

だから今でもシンプルすぎる存在やデザインのお洋服には少し抵抗がある。

パーカーもその一つかもしれない。

そんな風にパーカーを見ている人いるのかな?

いないか。


そろそろまた、ジーンズやパーカーを着てみようかと思うタイミングだ。

先ほども言った通り、今の自分ならどう着る?って試したくなる。

何年か前にハマった白いパーカーは、中一の息子が着てくれている。

今の気分は先ほど紹介したコットンリネンのワイドバルーンデニムだから、

あれに似合うメンズのパーカーを何か探してみようと思います。