人間の記憶というものは曖昧で、
記憶する量にははなはだ限界を感じます。
毎シーズン200種類ほどのお洋服を仕入れするわけですが、
ほとんど毎回のようにカメラを持たずに出かける私は、
たまに妻のスマフォを借りて、撮影する。
記憶より記録です。
しかしありがたいことに、我々がお付き合いをしている
デザイナーが作るお洋服は、忘れかけていた記憶を
大きく上回る素敵な面持ちで納品されてくるのです。
箱を開けて、ハンガーを手に取ってビニールを外し、
毎回、「わーーー。」って、密かに感じるのです。
susuri
グラフトハイネックワンピース
beige ¥42,000+tax
身生地は、コットンとリネンとウールの混ざり合った、
起毛感のある柔らかい素材です。
秋冬のワンピースとしては、真冬まで着ていただくのに、
ちょうどいい素材感。
なんといっても特徴的なのは、
手横編み機で起こした、凹凸感のあるニット部分。
ざっくりとしたテクスチャーからは、
優しさと、凛とした美しい強さを感じ得る。
見た瞬間に心を奪われた僕の横で、
自分の欲しいモノしかほぼ記憶にない妻が、
物欲し気な顔つきで眺めていた。
タイツにヒールサボでかわいい。
少し長めのAラインで、かわいい。。
カバンを前で持ったりして、、
かわいい。
ニットとの切り替え部分の穏やかなギャザーが、
かわいい。
上からダウンなど着てみても、
かわいい。
ヨコから見ても、
かわいい。
チャコールのようなネイビーが、
かわいい。
袖口の少し長いリブも、
かわいい。
少し高めの切り替え位置も、
かわいい。
上からWOOL のオーバーコートも、
かわいい。
展示会で、かわいいを連呼しながら、
鏡の前で色をあてて、どちらの色がいいかを真剣に悩む。
秋雨と台風が同時進行する10月中旬。
今年の冬は長そうだ。
真冬にも確実に活躍するワンピースとして、とてもお勧めです。
着たら気分が上がって、きっとかわいいが止まらない。