2013年5月23日木曜日

天井裏から愛をこめて

今シーズン、僕の中で

「よくこれを作ろうと思ったな。。。」ランキング、

第一位の商品が入荷してきた。






















「吊編み機」(つりあみき)という言葉を

聞いたことがあるだろうか。

メンズ雑誌なんかを見ていると、

宣伝文句のように書かれた記事を見かけるが、

あまり好感を持てない。

雑誌だから仕方ないのだが・・・。

素晴らしいものも言い過ぎたり

作りすぎたりすると味が薄れる。

戦前はアパレル産業の中心にあり、

高速編み機の登場により、稼働する機械と

それを操れる職人の数が激減している。

吊編みで作られた生地の特徴は大きく2つある。


①素材の風合いを生かして、ゆっくり編まれるので

フワフワしていて気持ちがいい

②丈夫である。

この生地もそうだ。






















こちらは、吊編みのパイル素材。

ランキング一位のわけがうっすら見えてきた。


女性にとってなかば「どうでもいい」と思われがちな

「吊編み」を特徴にしていること。


見た目がこの上なく普通であること。


さらに僕が驚いたのは、なかなか重さがある。


普通、吊編み機は編むのにおそろしく時間がかかること、

また、フワフワ感を全力でアピールするためにも軽いものが

多いのだが、これは少し重い。。。

しかも、しかも、、吊編み機で一番人気は「裏毛」と呼ばれる

いわゆるトレーナー素材なのだが、

これは、あわや「部屋着」と言われかねないパイル。。。

しかも色は白とこちら、、






















グレー。

だんだん悪口のようになってきたが、

決してそんなことはない。

僕はものすごく好きな商品だ。


このブランドでは毎回、吊編み機で何か作っている。

もしかしたら、あの光景を見たのかもしれない。

ばかデカイ編み機が、工場の高い天井からぶら下がり

ゆっくりと力強く回転する。

そして機械にも関わらず、編みあげている最中、

熟練の職人が回転のバランスを維持するため

編み機の針を調整し続ける。

モノ好きなこのブランドらしい、商品だと思う。


STANDART AT HAND パイルT-SH ¥8,925(税込)