2022年6月25日土曜日

「Honnete姉妹伴」〜あれから10年の思いをのせて。

Honnete(オネット)の存在は、某大手セレクトショップの店頭でチラチラと

目にはしていましたが、ちゃんとしっかりと見て知ったのは、11年前、

西荻窪のpoefuに並んでいるのを見た時でした。2011年の春でした。

前職でバイヤーと営業という関係で何年もお仕事をしてきたpoefuの柿本さんが

なぜか東京でお店を始めたことをきっかけに、そして自身も独立を考えていた

タイミングでもあったことから、迷惑なほどの頻度でpoefuを訪れていました。

それは前職で働いていた頃から本当に斬新な思考を持った柿本さんへの憧れも

あり、そしてそんな柿本さんが作った店内の空気を吸っているだけで

自分にもお店ができそうな錯覚が起こったからでした。 


その時に、僕が興味を持って手に取ったHonneteの白いコットンのブラウスを

柿本さんの言葉であらためて紹介してもらった時、自分のお店にもHonneteが

必要だと感じました。快くブランドのキーパーソンを紹介してくれて、、、

今、アナベルでは11年目のHonnete姉妹伴を迎えました。

製品染のリネン別注シリーズを開始してなんと10年目となります。

毎回、頭と感覚を研ぎ澄まして「良い色を!」と思って取り組みますが、

さすがに10年以上続けていると「まだ何か新鮮な色はあるのか?」という

弱気も生まれます。そんな10年目のHonnete姉妹伴アイリッシュリネンは、

自分たちでも想像しなかったほどの素敵な新色が4つもできました。












左から、、Iron navy(アイアンネイビー)、Viridian(ビリジアン)、

Clear green(クリアグリーン)、Rock salt(ロックソルト)、

Antique greige(アンティークグレージュ)の全5色展開です。


今日は、10年連続で不動の一番人気であり、唯一何も変わらずに

10年販売を続けているギャザーワンピースのご紹介です。















Gather onepiece ¥27,500(税込)

まずはアンティークグレージュ。

アンティークと名付けた通り、経年で生じる布地の変化に憧れ、

そして想像したオフホワイトのようなライトグレイッシュなベージュです。

クラシックな装いに今を見出そうとする僕らのスタイルに

合わないはずがない素敵な色ができました。





















今見ると、ロングチュニックのような着丈ですが、10年前は

半分はワンピースとして、半分は今と同じパンツに合わせたスタイルで

提案していました。当時はレギンスを穿いてワンピースで、という

方が大多数で、パンツに合わせて着る方のほうが少なかった中、

パンツに合わせたスタイリングを中心に提案し続けていました。












リネンの王様とも評されるアイリッシュリネンを贅沢に使った

カジュアルでクラシカルなデザインは、日常のおしゃれを支える

夏の定番となる宿命だったのかもしれません。















2色目はクリアグリーン。

こちらは届いてから最も驚きのあった色でした。自分たちで作っておきながら

変な話ですが、染色のサンプルデータは、同じアイリッシュリネンの小さな

布地を用いて行いますので、大きな面積で見たときに印象が多少違うことも

しばしばです。このクリアグリーンは、前年まで扱っていたリーフグリーンに

印象を引っ張られたせいもあってか、、その違いに驚きました。

その証拠に、ご来店いただいているお客様は、皆さん「ライトブルー」と

おっしゃいます。





















透明感のあるグリーンは、お持ちの方も多いブルーイングリーンの

ワイドバルーンパンツのキナリに合わせて。











R.U.のクラシカルなシューズで引き締めて、

あえて大きなカゴバッグを持って相乗効果のあるスタイリングを。
















三番目はロックソルト。

家で使っている岩塩を眺めていて、透明感と落ち着きのある

良いピンクだな、、と思って作り始めた色でした。

サーモンピンクより赤みが勝り、柿渋のような渋みもあるけど

明るさが際立つ。とても扱いやすい新しいピンク系ができました。





















FIRMUMのアッシュホワイトの裾ゴムカーゴパンンツに合わせて、

襟元と足元にブラックを散りばめています。





















こちらもバッグはカゴにしてみました。



























そして、ギャザーワンピースの一番の特徴は、

前開きで、半袖の羽織としても活躍するところ。





































お気に入りのTシャツをチラッと見せたり、ノースリーブの

キャミソールに合わせたり、スタイリングの幅が広いデザインです。




























四番目の新色は、ビリジアン。

ちょっと懐かしい響きもある色名ですよね。そう、子供の頃使っていた

絵の具に必ずあったあのビリジアンです。緑は緑で別にあって、

緑に似たビリジアンが、少ない絵の具のセットに入っているのが不思議ですよね。

理由は足し算では絶対に作れない色だからだそうです。

より一層の魅力を覚えながら、緑とははっきりと区別をつけながら

作ったビリジアンですが、自分の想像以上の良い色になったと思います。






































日本人には難しいとされる緑系で、実は今までも何度か姉妹伴で

サンプリングを試みたことがありましたが、実現には至りませんでした。

今回、初めての濃色グリーン系ができたのです。





































実際にスタイリングをしてみると、白にもキナリにもベージュにも

似合う。そしてこのスタイリングで用いたネイビーにも、

もちろんブラックにもとてもよく似合う。

お洋服として扱いやすいグリーン系ができました。




























最後は定番のアイアンネイビー。鉄紺です。

室内ではブラック?と思うほどの濃色のネイビーは、

ある意味ブラックと同じような引き締め効果を持ちながらも

柔らかさを併せ持つ頼もしい定番カラーです。





































ロックソルトと同じFIRMUMの裾ゴムカーゴを合わせながらも

こちらはヒールを履いて少し綺麗目な印象を狙ったスタイリングに。




















細いパンツにも太いパンツにも。

絞ったシルエットにもストレートにも。

過去にはスカートやワンピースにもスタイリングしています。

ぜひ自分なりのHonneteコーディネートをお楽しみください。


<姉妹伴とは>

「姉妹伴(しまいはん)って?」
たまに姉妹店だと勘違いされることもありますが、そうではありません。

姉妹伴とは、中国福建省、惠安地域に古くから伝わる文化慣習で、
数名の女性たちが小さな頃から本当の姉妹のようにお互いの家を行き来し、
寝食を共にすることで、その絆は本当の家族のように深く堅い絆となるそうです。
その文化慣習になぞらえて、西荻窪poefuさんとの共同別注企画を姉妹伴と名付けました。



本日夜10時頃、長く連載を担当している「暮らしとおしゃれの編集室」で、
初めてHonnete姉妹伴をご紹介しています。こちらとは別なデザインの
羽織をご紹介していますので、そちらとpoefuさんのスタイリングも併せて、
行ったり来たりしながらお楽しみください。
また、多数のお問い合わせをいただいている通信販売に関しましては、
6月26日(日)20:30〜poefu、annabelle同時スタートいたします。
よろしくお願いいたします。