2017年3月11日土曜日

個性

オシャレな人は、個性的で、

いろいろな洋服を着こなせてしまう。

そう考えている人もたくさんいると思います。

少し違います。

オシャレな人は、聞いたら驚いてあきれるくらいに、

たくさんの洋服を着てきた経験から、

自分にあった洋服を選び取る能力に長けているのです。

Honnete のディレクションを務める内田さんは、

洋服業界で見ても、ずば抜けておしゃれな人だと思います。

僕も、この人だけは、なんでも似合うのでは?

と疑念を抱いたほど。

ところが、以前お店に内田さんがいらっしゃった時、

いつも伊佐さんや川本さんが履いている、あのチノパンを

履いてみたいといって、試着した時、、

すごく似合わなかったのが、とても衝撃的でした。

本人も、「あー、こういうタイプでしたか。。」

どうやら苦手なタイプだったようだ。

内田さんは、メンズ服を取り入れたり、

大きめにガバっとオーバーサイズを着こなすのがとても上手な人。

すごく細い体系の女性なのだが、全体にビッグサイズを

着ても、全く大きく見えないのが不思議なほど。


そんな内田さんが企画するHonnete の洋服は、

メンズ服を起点にして展開したデザインがとても多く、

それがHonnete の良き個性になっていると思う。

象徴的なコートのご紹介です。





















Honnete

コットンショールカラーコート

¥39,000(税抜)

ベージュ

秋冬には、一重のメルトン素材でお馴染みの

あの形です。





















春は、裏付きの仕様です。

表は高密度のタイプライタークロス。

裏はややしっとりとしたコットンサテン生地。

滑りはキュプラに劣るのだが、

このコートの特徴の一つである、「袖まくりして着て可愛いこと」。

それを生かすためのサテン生地でしょう。

表地との相性は抜群です。





















明るめのベージュに黒いニッケルの

大きなスナップ釦が利いています。





















ネイビー

春らしい、ナス紺。

やや紫がかった明るめのネイビー。





















ベージュと同色のスナップ釦が

施されます。





















この特徴的なショールカラーは、

実は、フードを途中で切ったデザインになっています。

だから、好きなように折り返したりして、着ればいいのです。

きれいに仕立てられた、へちま襟も良いのですが、

この適当さが、内田デザインの真骨頂。

なんか、布地のふくらみに任せて適当に着ていると、

とてもかっこいいのです。

そして、意外なほど様々な場面で活躍するデザインです。

僕は5年前に冬物の裏付きを購入しましたが、

5年連続でかなりの頻度で着用し、

しかも、冠婚葬祭にも着て出かけます。















こちらは、先日「暮らしとおしゃれの編集室」の連載で

ご紹介した時の写真です。





















下にはゴーシュのワンピースを着ていました。

少しかしこまった印象のスタイリングです。















こちらは、カジュアルにスタイリング。

ゴーシュのタイプライタークロスのテーパーパンツに、

インナーはリネンコットンのFACTORY のセーターを。















カバーソックスでフラットシューズを履いて軽やかに。

こちらは、襟を3回折りたたんで着ています。















前を開けて羽織風に。

ますます軽やかで春らしいいで立ちです。

4月中旬くらいは、こんな感じでしょうか。















TRAVAIL MANUEL の2タックワイドにガバっと着る感じ。















だいぶ明るめのナス紺で、

春先に使い易いネイビーです。















開けて着ると、こちらもかっこいいロングカーディガンのよう。

ワイドにロングは、昨年同様、旬なスタイリングの一つです。


秋冬ではおなじみのコートですが、ボタンを開けて着ることが多い春、

このコートの個性がより引き出される季節なのかもしれません。

ゆうゆうとした春風になびくような軽さです。