いつも持ち歩いている万年筆は、
父が他界した際に譲り受けたもの。
1本は普段からよく使っているが、
2本は、当時の革のケースに入ったまま。
命日が近づくと、それを眺めながらいつも思っていた。
なぜ最後に交わした言葉が、
あんなにもくだらない言い争いだったのかと。。
当時高校生だった僕には、
後悔の念しかなかったのだが、
最近になって少し考えが変わった。
どんなにくだらないことでも、
最後に交わした言葉が本音であったことが喜ばしい。
「自分がおすすめしたいと思ったものだけを販売する。」
そんなごく当たり前のお店をやりたかった。
「そんなの無理だ。」と言われたり、
「今はやめとけ。」って言われながら、
西荻窪のpoefu さんに入り浸って、勇気をもらっていた。
逃げてしまいたいくらい辛いことのほうが多かった2年間も、
度を超えて気に入ってくれて、何度も足を運んでくれる
少数派のお客様に心が救われた。
なんとか続けなければ、、と思った3年目。
「必死」という言葉がぴったりな年だった。
必死な年が終わり、ふと前職の社長に昔言われた
ことを思い出す。
「頼まれているうちが花。」
「頼まれたら、できない理由を探す前に、
やってみますって言ってみろ。」
いい言葉だと思う。
いろいろなことを同時に考えながら、
とにかく全力だった4年目も、3月8日で無事終わりました。
これまで支えていただいた大切なお客様皆様に、
心より感謝申し上げます。
5年を完結するこの一年間を大切に考え、
いろいろなことに挑戦していきたい今年。
「春はほのぼの展」と題し、アナベルで普段
お取り扱いのない3人の女性作家さんを
お招きし、挑戦の第一歩とさせていただきます。
期間:3月17日(木)~22日(火)
場所:annabelle 店内
ご紹介する人
森田千晶(もりたちあき) 和紙作家
園田明子(そのだあきこ) 革作家
水野久美子(みずのくみこ) アクセサリー作家
これからも小さく輝けるお店を目指し、
進んでゆきます。
ちょうど17日からは、ほのぼのとした陽気。
ぜひ、皆さまお誘いあわせの上、お運びください。
annabelle