2014年7月25日金曜日

新しい時

「yasuhide ono」

小野さんは名刺というものを持たない。

今のところ彼の人生に必要ないのだろう。

旅をし続ける彼にとって無意味なものなのだろう。

「ヒマラヤの地」、インド、ネパールで

何万年という時を刻んできた天然石や水晶に魅せられ、

それらが刻んできた「時」に敬意をこめて、

コツコツと自分ができることを長く同じように続けたい。

自分が使った鉱物が、形を変えて違う誰かの手に渡り、

新しい大切な時が始まることを願っている。






















18日から始まった企画展もいよいよ終盤です。

たくさんのお客様にご来店いただき、うれしく思います。

彼の作品は、彼のブログを通して1年間見てきました。

過去の作品にも目を通しました。

雄々しく、ネイティブな印象の強い初期に比べ、

現在の彼の作品からは、優しさを感じます。

旅を通じて、いろいろな人と出会い、

いいことも、嫌なことも体験する中で培ってきた

彼の人間性が、作品にも現れてくるのかもしれません。






















「アクセサリーで生命を表現してみたい」

彼はそんなことを言っていた。

きっと彼にも答えはなく、作品を通して少しづつ

感じさせてくれるのだろう。






















ハーキマー・クウォーツと真鍮パイプで作られた

ネックレスは、交差したところを引っ張ったりして、、、






















こんな形になってみたり、






















こんな形になったりする。

真鍮ネックレス ¥16,000(税抜)






















日本の「古布」も好きだという。

古布のブレスレットは、石化したローマンガラスと

センスのいい金糸できれいに彩られる。

使い古させた古い布と、

長い年月、土の中に埋まっていて、石になりかけた

古代ガラスは、新しい時を刻み始める。

ブレスレット ¥18,000(税抜)


編むことに命をかけてきた小野さんに、

心の変化があったのだろうか。。

華奢で繊細な極細の18Kのチェーンに、

きれいな天然石がポツンとつく。






















妻に渡したら3日ももたないかもしれない、、

でも大丈夫。

小野さんが直してくれるから。

華奢なチェーンに少しゴツゴツした、

水晶の原石が付いたモノも素敵だった。






















留め金具を使わない小野さんは、

こんなに細かいチェーンにも、

ご自身で留め具を作る。

できる限り自身で手を入れたいのだろう。

18Kチェーンネックレス ¥23,000(税抜)






















女性の指に収まった時、

とてつもない愛嬌と可愛らしさで、

思わず笑みが浮かぶ。

水晶の原石に穴をくりぬいた、

それはそれは素敵なリング。

まさにこの世に一つだけの、

自分だけのかわいいリング。

水晶リング ¥14,000(税抜)


小野さんの企画展が始まる数日前、

始まりの合図をかけるように咲きました。






















たった1日咲くだけのサボテンの花。

妻がこのサボテンを見るたびにクチにする。

「他人とは思えない」

たぶんそれは、彼女なりの愛着です。

何度もこのサボテンをジッと見ているうちに、

愛着を感じていたのでしょう。

小野さんのアクセサリーが、皆様の手に届き、

皆様と新しい時を刻み、

愛着が生まれますように。。

心から願います。