大げさかもしれないが、魂のようなものを感じることができる。
たくさん見ているジャンルでないと、自分の目利きが
及ばないので、僕はおおむね洋服でしか感じきれないが、
形あるものはみんなそうなのだろう。
言葉が通じなくても、彼女の作る洋服には、
たくさんのソウルを感じることができる。
kadhi and co.(カディーアンドコー)
デンマーク出身のベス・ニールセンは、1978年に
インドにわたり、様々な伝統的手工芸を目にし、
感銘を受ける。
アートやデザインを学んでいた彼女は、その中でも、
とりわけインドのカディーコットンに惚れ込み、
世界中にその素晴らしさを発信することがライフワークとなる。
2004年にブランドをスタートして以来、彼女の審美眼に
かなった、最上質のカディーを用い、ストールを中心に
日本でも紹介されてきたが、洋服もさすがに素晴らしい。
細番手のライトカディーコットンは、
ふんわりとして、心地いい。
水を通すことで、風合いはより良くなるのも、
上質なカディーの良いところ。
着た時の美しいドレープ感は、この丁寧な
タックによって生み出される。
背面に見られる丁寧なラジャスタンタックは、
見ているだけでも心地いい。
その分量感やピッチも計算されたものであることは、
着た時の美しさが証明してくれる。
袖口も切り替えて、丁寧な仕上がりなのだが、
それ以上に、袖付けがいい感じ。
ゆったりしたデザインで、ふんわりした素材であれば、
真っすぐな筒袖を付けるのが一般的かもしれないが、
この洋服は違う。
肘の膨らんだ、立体的な袖が後付けで施されている。
ジャケットのような袖付けだ。
それゆえ、カディーを使ったインド生産のお洋服に
感じられる、少し土着的、民族的な雰囲気がない。
上質なカディを用いた、洗練されたデザインの
ブラウスからは、彼女の意図や思いを感じることができる。
良い素材を贅沢に使い、着心地を考慮した
上質な仕立てのブラウスは、シンプルではあるが、
他の既製服にはない、デザイナー、ベス・ニールセン
ならではの匂いがある。
ネックから流れるタックドレープにより、
上から何かを羽織っているかの様にも見える。
袖は長めだが、腕の短い妻が着ても、
カッコ良く収まるデザインです。
ちなみに、そうとう長く作ってあるので、
これも意図的なもの。
素敵です。
少し前が短く、後ろが下がるデザインです。
標準体形で、バランスがとりやすい。
いつもより首が長く、細く見える。
秋冬に登場したブラウスですが、
素材も色合いも、年間定番で着用していただけるもの。
そして、袖付けがすっきりしているため、
カーディガンなどの羽織物も合わせやすい。
手洗いで、末永く着ていただきたい贅沢な1着です。
¥29,000+tax