2017年9月10日日曜日

100年後への思いを馳せて。

アンティークの家具などを気に入って

購入して、手元に届いた時などは、

そのものの持っているすごみなのか、

年月を重ねて使われ続けてきた経年のすごみなのか、

手に入れた喜びと同時に、

そのものは、やはり残るべくして残ったのだろう、

そして、さらに100年後も、どこかで誰かが使うことになるのかな?

そんなことを考えながら、しみじみと眺めて楽しむ喜びもある。

そして、そのほとんどが、有名無名にかかわらず、

とてもしっかりとした、質実剛健なモノづくりに支えられたものなのかと。

ゴーシュのシャツのご紹介です。





















ゴーシュ

100/- コットンローン丸首シャツ

ホワイト ¥19,000+tax

ここ数年、「カツラギワイドパンツ」という、

素晴らしいパンツに人気が集まったおかげもあり、

「ゴーシュ」というブランド全体に興味を寄せてくれる

お客様も増えてきた。
















後ろがしずく型のようなデザインで、

ボタンが一つ付いている。

被って着るタイプのシャツデザインです。

ゴーシュの中で、「何がお勧めですか?」って

聞かれることも多いのですが、わたくしはまず

シャツをお勧めしている。















カラー展開は、左から

ホワイト、イエロー、グレイッシュブルー、

グレイッシュベージュ、ライトブラウン。

全5色展開です。

なぜ、シャツがお勧めか?

それは、なかなか他のブランドでは味わえないほど、

ストレートに、質の高いシャツを作っていること。

そして、肌に近い布帛(織物)のアイテムは、その洋服の良さを

最もわかりやすく、体感できるから。

お客様の中には、シャツとブラウスがどのように

違うのか、知らない人も当然、たくさんいる。

レディースでは、ブラウスのほうが圧倒的に多い中、

ゴーシュのコレクションで、「ブラウス」とはっきり言えるものは、

あまり記憶にない。




















身頃脇は4mm程度の折ふせ。





















袖付けは10mm。

とてもきれいなカーブを描きます。





















袖口は、カフス仕様で剣ボロ。





















裏の処理もなかなかお目にかかれないほどキレイ。

裏の処理は、素肌に近いところで着る布帛の場合、

着心地につながることもあり、こだわるデザイナーも多い。















そしていつも、きれいだな、、とほれぼれしながら

見る落としミシン。

これだけ薄い華奢な素材で、襟の丸いカーブを

この運針(ステッチ幅)で仕上げるとは。。

今ご紹介したような仕立ては、ブラウス工場では縫えません。

シャツ工場で縫ってもらわないと。

そう、シャツとブラウスは工場から違うのです。

ざっくりとは、それが大きな違いです。

ゴーシュさんは、見た目はブラウスっぽくても、

シャツ仕様にとてもこだわるブランドです。

そして、その質の高さは驚くほど。





















ゴーシュ

100/- コットンローン変形開襟シャツ

ホワイト ¥20,000+tax





















こちらのシャツの特徴は、やはりこの変わったネック周り。





















片側だけ見返しがあり、それがパラっと返るような襟周り。

ラフなようでいて、着てみるととてもちゃんとした印象を

受けるのは、ゴーシュのお洋服全般に見られる特徴です。

どんなデザインも、着てみると「やはりゴーシュだ。」

と感じるきちっと感が漂っている。















こちらも同じく5色展開でしたが、

イエローが完売し、本日グレイッシュブルー(右から2番目)も

なくなりました。申し訳ありません。

そして素材にももちろんこだわりがございます。

100/- ローンというのが素材の名前ですが、

今回は、超長綿という繊維長の長いしなやかな高級綿を

低速のシャトル織機でローン織で仕上げています。

現在の高速織機と異なり、織り上げるスピードが遅く、

非効率ではありますが、素材本来の良さを存分に残すべく、

糸に負荷をかけずに織り上げてあるため、

水を通すたびに、手織りのカディーのように、ふくらみを

帯びてくることでしょう。





















ゴーシュの裾ゴムテーパーパンツに

あわせて、とてもきれいな印象で。



























シャツがとにかく苦手な妻も、、

ゴーシュのシャツは、「着てみようかな。。」

という地点まで妻を運んでくれた。

ちなみに、現時点での妻のシャツの所持枚数は、、

なんと0枚。





















TRAVAIL MANUEL のバルーンパンツに

あわせて、グレイッシュベージュ。




























シャツの好みは、大まかではあるが、襟周りで決まる。

その点で、襟がなく、しかも少し開いている開襟のシャツである

こちらは、シャツの苦手な人にとってもハードルは低い。

ぜひ、トライしてほしい。





















orslow のヘリンボーンパンツに合わせて、

とてもカジュアルな装いに。




























これだけ丁寧に仕立てられたゴーシュのシャツは、

絶対に丈夫です。華奢で繊細な印象ですが、

実質的なものとしての頑丈さは備えています。





















シンプルなジーンズに合わせて、

丸首シャツの白。




























色の残ったジーンズに白シャツ。

永遠の定番スタイル。

シャツが素敵でないと成立しない。





















Yarmo のコーデュロイパンツにイエローを

タックイン。




























優しいイエローで、ブラックに合わせても

印象は和らいで見える。

とても使い易いイエローです。





















久しぶりに登場のアナベルのユニフォーム、

ARTEPOVERA の加工チノのネイビーに、

グレイッシュブルー。




























秋口にブルーのワントーンコーディネートが新鮮です。





















今シーズンも目が離せない、

FIRMUM のパンツに、グレイッシュベージュ。




























女性らしいミリタリーカラーがかっこいい。





















ゴーシュの裾ゴムテーパーパンツ、

千鳥にライトブラウン。




























靴もカバンもブラウン系で統一してみました。

パテントの赤茶が女性らしさを際立たせる。


質実剛健であって、華奢で繊細で素敵なシャツ。

シャツの苦手な妻を、ヒョイっと持ち上げて、

「着てみようかな地点」まで運んできたゴーシュのシャツ。

何がすごいかって、それに一番驚いた。

100年後に、アンティークショップで売ってほしい。